日テレNEWS24「アベノミクス 仕掛人が語る」の書き起こし

3月8日、浜田宏一氏の都内講演のニュースと(初)書き起こしです。 よく聞き取れなかったところと漢字がわからなかったところは自分が聞こえたひらがなにしています。 【関連まとめ】 増税はおかしい!お金を割り振るトップ(財務省)のテコ入れなしでの増税は超不公平 続きを読む
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ロイター @ReutersJapan

物価1.5%で景気回復すれば120点満点=浜田内閣官房参与 http://t.co/XZCcS6K0AF

2013-03-08 15:54:55
日経 金融ニッポン取材班 @nikkei_kinyunip

やはり雇用がキーということのようです。 浜田氏「インフレ目標未達でも雇用・景気が回復すればいい」  :日本経済新聞 http://t.co/liZgpz5YmY

2013-03-08 14:40:34
日本経済新聞 電子版(日経電子版) @nikkei

アベノミクス、止まらぬ勢い 眠る資産解凍に照準 http://t.co/RhiXbEGUgx

2013-03-10 09:00:23

日テレNEWS24「アベノミクス 仕掛人が語る」の書き起こし

で、三本の矢ってのはみんな言われてるわけですけども、
現在の経済の問題はみんなリフレとか、デフレとか、円高とか、ま株高とか、
みんなまあ貨幣とか資産に結びついてるので、
それを改善するにはやはり、一番病んでるところから手をつけていくのがいい、ということで、
金融政策を重視しようていうのが私の考え方でもあり、アベノミクスの考え方でもあるわけです。

で、その次が財政出動を、金融政策がきかなかったときには財政出動を助けてやるということで
財政政策も使えるだろうと。でそういうことによって我々の経済の潜在成長経路って、
これは日本経済が成長していける限度、のところまでもっていくことができれば、
これからは成長経路を増やしていくしかないと。

ですけどまあ、とりあえず一本の一本目の矢をやってみようかということになりましたらば、
何にも金融政策自身は変わってないのに、てゆか日本銀行がきちとして遅々としてというか嫌々ながらというか
ゆっくりゆっくりあの、やりますやりますといって伸ばしているような状態。
例えばあの、買いオペレーションをやって債権国債を買えば貨幣が出てくるわけですが
それもあの貨幣と同しような3年以下の国債を買いました。
そうするとせっかく買っても国債と、その、貨幣との交換ですからあんまり効果がない。

金融政策って今日でもできるんですから、あのそれを2年後にやります無限にやりますと言っても
あんまり信憑性ないですよね。

私はあまりにも日本銀行が、間違った金融政策をして国民ときしに輸出関係の人が主ですけれども
そういう人たちに、あるいは失業者等に苦しみを与えているんじゃないかと。
でもどうして間違った経済政策をみんなやるんだろうということで、あの、
経済政策が間違えるのははたして無知の、ようするにもっとひらったい形で言えば、
政策当局がばかだからなんだろか、それとも政策当局が既得権益とかの利害関係に縛られてるからなのか
ということに興味を持っておりましてあの

優秀な経済学者てのはみんなあの、に、日本銀行の審議員の候補者になりたい、なるんですね、
あるいはなるだろうと思うんですね。そうすると日本銀行を表立って批判できなくなるのではないかと。

Refla、レフレ派と僕は英語で言っちゃうのだけどリフレ派の、リーダーである岩田規久男先生が
確固たる信念で過去20年間ぐらい正しい経済政策、マクロ政策のことを著作であるいは、あの
いろんな形であの説得して回ってきて、それがやっといま報われたってことですけども。

岩田さんの意見にみんなが近づいてきたという時に、
あの、岩田規久男さんが副総裁になられたということはあの、
すでにあの著作等で確固たるその貨幣重視派の黒田さんと共に、日本銀行の思想的な、そしてぐた、ええ、
具体的な政策の主体になられたことは大変喜ばしいことだと思います。

僕が民主党の時に驚いたのはその円高対策っていうのが政府で打ち出されるとそれは空洞化、
じょせいのう対策だと、時があるんですね。
円高をなおすのは金融政策でなおる、わけ、実際なおってますよね、いまね。
それをあの管内閣、野田内閣は、の閣僚はわかんなかったか無視していたと。
それで何をやるかっていうと、円が高くなると他の企業を買い入れる、
外国企業を買い入れるにはいい有利だと。で、そういう人を助けてやろうってと。
そうするとどんどん外国に工場を持ってくということです。
で外国に工場を持っていくと、日本から雇用が失われ日本はますます空洞化すると。
しかも、ち、地方のほうが弊害が大きい。
国際企業として外国に、その、対外投資が行われても、その、東京に一つ一社あの、
本社は東京に置かなくちゃなんないということもあるらしくて東京はそんなに影響を受けない。
しかし工場が移転してしまうところの地方はますます影響がひどくなると。
で、そういうことが起こるのは止むを得ないときもあんですけども、
それを経済政策で外、対外に的に投資を、し、マーケット以上にさせるっていう政策はまったくわかんないですね。

まあここで言っておきたいのは、今の日銀法ってのはどうも欠陥があるらしくて、あの、
日銀総裁が今のデフレのままでいいだと、いいと思えば日銀の独立性ということで
最後までがんばることができると。
だから経済全体の目標も日銀が金融に関しては置くと。
それはいいんですけど、それに対する責任が何にも伴ってないと。
白川総裁はしばしば国会に呼ばれますけどあれは参考人として呼ばれてるだけで、
せきりょうをもって呼ばれてないですよね。
だから政策がうまくいかなかったのはどういうわけですかっていうことに対して
説明責任を伴った説明をするように、
少なくともインフレも、あのイン、日本銀行を変えなくっちゃいけないんだろうと思います。

それから過去15年間あの小泉首相が、えと、日銀総裁の福井さんの任命する時にデフレには戦ってくれといって
そのえいこうが2006年ぐらいまではちゃんと効いてるときには日本経済はよく成長したんですよね。
が、その後も少し成長してるんですが、その6年ぐらいに小泉先生があの
退任されることを見越してっていうときから日本銀行が量的緩和をやめてしまったと。
そうすると、その、それから後は日本が15年間ぐらいデフレに見舞われてしまったと。
なれ、リーマン危機が起きてそれは一層悪くなったという状態であるわけです。

そこでやっぱり法律的に日本銀行に十分な責任を負わせて経済目標は日銀がとらない、あの、
経済目標は日本銀行が決めない形に変えるということが必要です。それ、
そういう圧力があったか、からこそ今の日銀が少しづつでも変わってきてるわけですから。

ゼロ金利のもとでは金融政策が効くはずがないと、いくらお金があってももう金利がゼロになるっていうふうに
金融が緩和してるんだから無力だという意見があります。
で、まああの証拠として今見えてるのは、金融政策を活発にやる、やるっていうか、やるだろうという意志、
その、期待があるだけで株式とか為替が動きだすと。だから動く面はあるわけですね。それから、その、
実際にゼロ金利になれば当然金融政策は金利が上げ下げできるときに比べれば弱いわけですし、
為替レー、為替だってやっぱり金利が影響しますから、量だけでに影響されるわけでないので
それに対する影響力は弱くなるわけですが、
まあ現在に効いてるようにある程度、かなりの効果はあるはずなんです。

もう一つよく言われるのは、そうすると金利が上がるでしょうと、いや初めの答えは、
金融を緩めるときは国債を買うんですから国債の価格ははじめは上がるはずですね。
しかしそのうちにその、インフレ期待が出てきますと名目金利が上がるので、
特に長期国債は値あ、値下がりするという効果は十分にあるわけです。
しかしそれと同時に株価は上がりますので、えあの、
全体として日本の富は下がる方向にはいかないんだろうと思いますし、
あの、金利は上がっても物価上昇期待が上がれば実質金利がさ下がるので投資は促進されるというのが
普通の経済学の知識であるわけです。

でもう一つは、日本だけ貨幣拡大すると諸外国に非難されるのではないかと、でそういうことでも
素人のみなさんだけじゃなくて、え諸大国じゃなくて日本の諸大紙の人もみんなあの一時は書いておられました。

で私は今度は円を100円にしたいといってアメリカが円を90円にしたいと、
それにあの固執したとすれば、その、値段が決まらなくなるわけですから通貨戦争になるんですけれども、
私は日本のインフレ、でてかデフレの状態をなくするために、そして雇用、生産を回復するためにやってるんですよと、いうことで各国が競争すればこれはむしろよくなると。

インフレ目標が達成しないと私は腹を切りますって岩田さんが言ったんだけど、
これはあのそんなことは必要ないってのは僕の意見で、
もし1.5%しかいかなかったと、しかし雇用も景気も全部回復したとしたら
じゃあ100点じゃなくて120点ぐらいですよね、そのインフレにもならないで、
インフレ誰も好きではないわけですねインフレそのものとして。
ただインフレ的な雰囲気を作っとかないと所得やあの雇用には影響がなくて景気がよくなんないから
仕方がないからって、そういう意味ではあの、次善の策であって
少なくともその副次的な目標なんですねインフレ目標は。
だから岩田さんにこの次会った時は別に辞めることなど心配するなと、
ただけいきゅうのほうはちゃんとかんしゅくしてくれということを言いたいと思っております。

これは私個人の意見で学者浜田の意見であって、あの内閣府採用の意見ではないということで
聞いて頂きたいんですが、
多少その今賃上げをするべきかってなことに関しては意見が今分かれております。
いっくらあの景気をよくしようと思ってもみんなの購買力があがんなければ結局よくならないではないかと
思われる方はやはり賃金が上がるような、実質賃金が上がるような、その成果が、あれ、
あるのが一番望ましいと思うわけですね。
でそれは私も思いますけれども今すぐあんまりやんないでくれと。
てゆか、トヨタ・ホンダとかってものすごい儲かってる、
てか、円高でも大丈夫だった企業ってのはものすごい今儲かってるわけですよね。
それで財政重視もずいぶん改善してるわけです。でそういう状態はそうなんですけど、
そういうところが賃上げをする、あるいは時間外に働いてもらう、それから新規雇用をする、
これが一番重要ですけれども、それやってくださるのが一番いいと思う。
しかし例に挙げては悪いですがシャープ、とかその、パナソニックとかいう、電気製品なんかで
ほんとに円高で苦しめられた人が少し円高が円安になったから
お前のところも賃金を上げろと言われても無理であろうと。
そういうふうに考えますと社会全体としていずれ賃金は上がる方向に向かうんだろうけれども、
収益が上がんないうちから賃金を上げようなんていうには、まあやんないでしょうけども、思わないでもいいと。
賃金を上げないでも新しい雇用が雇えるようなことが起こってくれればそれが第一歩になるんだろと。
いずれは、生産が増えて所得が増えて消費が増えて社会全体にアベノミクスのり、りえ、御利益が回って
返って来るだろうっていうのが私の意見です。

結論としてもし申しますと、その私がいろんな識者学者に聞いて回ったことの問題意識、ぎは
ひとつ、その、アイデアで我々はどこまであの相手を説得することができるんだろうかと。
アイデアが間違ってるために我々の富が失われてることがよくあるんじゃないかと、
そういうひとつの問題意識があって、いやそうじゃなくてやっぱり人間は、その、
八百長力士と同しような感じでその、利害関係で動くんだからアイデアなんてのはそんなに
大事だと思うのは学者の思い上がりに過ぎないと、いうのがかかってくるんですけども、
今度の、今度の体験は私が、岩田規久男さん等と長年といっ、長年言ってきたことが
みんなに聞いていただけるようになったと。
こういう会を催して、え、大和証券様に呼んでいただけるようになったということは大変まあ嬉しんですが、
それのきっかけがやはりその、安倍総理がその金融を中心にして選挙を打って出るという決心をされたからだと
思うんですね。それ今だったら当然のことだと言えるかもしれないけど、
その決心をされるようになったのはやっぱり、あの、されるようになったために
私どもにもいろんな順風が回ってきたと。
でそういう意味では政治が、その、ま将棋盤でもいろいろあわけですけど、
将棋盤どういう盤を国民に与えてそこで争点を争うのかということを決めることのものすごい重要性っていうか
威力というものをかんし、またあの、現在の個人的なな感あの感じではその安倍総理のそのそういう直観力に
たいへんあの感謝を申し上げます。
ただあのまもう少し言えば、そういうふうにあのいろんな方々がやはり安倍先生にもし直言して、
こういう見方もあるんですよということを、まあ山本幸三、岩田規久男ってな方が
長い間その、通ってきたというか長い間アイデアを吹き込んでこられた方も無視できない。
だからアイデアがなければそういう争点の転換も起こんないけども、
現実を見てみるとやっぱり争点の転換というのが我々の学者の世界のコップの中の争いみたいな、
あの嵐みたいな話とは違って、非常にあの、日本社会全体のあの軸を変えるような役割をするということを
今回は強く、あの感じさせていただきました。