代替療法と標準医療について

備忘録を兼ねて主に、私とプロの鍼灸師さん(@tagkent)のやりとりをまとめました。
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ととじゅに @totojuni_s

しかし、K2シロップ不投与問題を脇に置いて、ホメオパシー批判を代替医療批判全体に繋げる戦略は誤りだと思う。というか、療法自体が生活文化の見直しとほぼ同義になってきている現在、逆に疑問符を付されているのは「個別文化と切り離された、純粋科学としての医学」という対象の方な気がする。

2010-08-27 22:55:55
ととじゅに @totojuni_s

その通りだと思います。身体の「健康」概念を気分の良し悪しにまで拡張すれば、殆ど精神衛生上の健康概念と差はないのでは。 RT @fun9tion: ひょっとするとその効用は、精神療法のいくつかに匹敵するかもしれない。RT @totojuni_sanche: ホメオパシーに関して。

2010-08-29 00:53:43
ととじゅに @totojuni_s

代替療法重視は、西洋医学の脱構築。だから当事者が陥る反医学や反科学とかいう単純な二元論は間違いで、科学性や医療行為の意味論の書き換えとすべきだ。ホメオパシー擁護者にありがちな科学=悪魔の信仰は、現行の医療体制下での多元的ケア戦略の欠如への異議申立て、と読み替えられなきゃならない。

2010-08-29 01:05:31
田口ケンタロウ @tagkent

代替療法は、でなく代替療法重視は、と書いていただいたのが有難い。われわれも結構過剰だとおもわれる期待をされる事がRT @totojuni_sanche: 代替療法重視は、西洋医学の脱構築。だから当事者が陥る反医学や反科学とかいう単純な二元論は間違いで、科学性や医療行為の意味

2010-08-29 01:19:53
田口ケンタロウ @tagkent

私たちの場合そもそも理論構築の言語から異なっているので、脱構築は至難。相手の事を相手と同じくらい知識を持ってなきゃできない事。多元的ケア戦略は確かにある意味スキマ産業的に考えたりします、や、卑下してるわけでなく。RT @totojuni_sanche: 代替療法重視は、西洋医学

2010-08-29 01:40:19
ととじゅに @totojuni_s

やや、プロの方からの率直なお話を聞けて嬉しい限りです!二点ほど更に興味が沸きましたので、可能な範囲で教えていただけたら幸いです。まず一点目ですが、代替療法に対する過剰期待を持ったユーザの方々には、健康や治療概念についての認識論のパターンが存在するのでしょうか? @tagkent

2010-08-29 02:31:58
ととじゅに @totojuni_s

二点目は、スキマ戦略の話、つまり正規医療のケア体制の不備についてなのですが、鍼灸のプロから見ると、どのようなケアの不備が見えているのでしょうか?それは通院治療等のシステムのテクニカルな不備なのか、正規医療の治療理論上の原理的な盲点なのか、気になるところです。 @tagkent

2010-08-29 02:37:57
蒼龍 @deepbluedragon

@totojuni_sanche もしかしたら代替療法と民間療法を分けないと訳が分からなくなるのかもしれませんね。通常医療を否定してそれに取って代わろうとするのが代替療法なら、そうではなく単にそれ以外の治療法が民間療法だったら、民間療法には寛容であるべきだと思う。

2010-08-29 02:56:51
蒼龍 @deepbluedragon

@totojuni_sanche ただ私自身が去年に面倒な病気で入院して苦しい治療を受けたけど、苦しい治療を避けたい気持ちは分かる。でもいろいろ調べると結局は言われた通りの治療が(完全ではなくとも)最善だと感じた。代替療法問題は深刻な病気ほど頭の痛い問題だ

2010-08-29 02:58:12
蒼龍 @deepbluedragon

@totojuni_sanche ちなみに、私は自然志向や東洋志向が実はそれなりに高いので、苦しい治療(もちろん近代医療)を選ぶのはそれだけでもけっこう苦痛だった。あと、ケアの充実した医療を夢見るのは分かるが、実際の医療の現実的な問題(人や金など)を考えると憂鬱になる

2010-08-29 02:58:45
ととじゅに @totojuni_s

反科学や反医学と称する主張が反証材料として否定神学的根拠を持ち出すならばそれはオルタナティブな形而上学的科学になるし、エビデンスを持ち出すならばそれば実証主義的批判になりうる。いずれにしても、それ自体が科学的な議論のパラダイムに乗っている可能性がある。

2010-08-29 04:07:39
ととじゅに @totojuni_s

反医学・反科学が科学言説的基盤の上にあるとすると、それの批判対象は科学自体ではなく、ある種の「粗野な科学主義」、専門的な知が専門的たろうとして陥る「他なるものへの不感症」の態度だろうと。だから本質的には、体系内容それ自体ではなく体系について語る言葉遣いの繊細さ、つまり知覚の問題。

2010-08-29 05:43:42
ととじゅに @totojuni_s

@deepbluedragon 代替療法と民間療法には微妙ながら重要な違いがあるんですねぇ。確かに余計な争点を巻き込まないためにも、区別は大切ですね。

2010-08-29 06:02:54
ととじゅに @totojuni_s

@deepbluedragon 僕もいま祖母がガン治療中なんですが、同じような問題を感じます。末期治療となると、Quolity of Life的な視点からも苦痛を伴う治療は悩ましい。患部の効率的治療より、日常を快適に過ごす為の心身陶冶法としての療法の方が大切だと思えてきてます。

2010-08-29 06:15:24
田口ケンタロウ @tagkent

病をフィジカルな問題と考えず、心身症的に捉えている事が非常に多いです。すでに自ら、病になった事実になんらかの意味づけをしている事が多い。RT @totojuni_sanche: 代替療法に対する過剰期待を持ったユーザの方々には、健康や治療概念についての認識論のパターンが存在

2010-08-29 08:22:52
田口ケンタロウ @tagkent

その意味付けは、社会や家庭など外的要因と精神的側面などの内的要因にとりあえず分類できますが実際は不可分かな。これに薬や医師への不信感が加わります。RT @totojuni_sanche: まず一点目ですが、代替療法に対する過剰期待を持ったユーザの方々には、健康や治療概念について

2010-08-29 08:44:29
田口ケンタロウ @tagkent

「フィジカルに扱われたくない」という心理はおおいに働いていることは確かに感じます。RT @totojuni_sanche: まず一点目ですが、代替療法に対する過剰期待を持ったユーザの方々には、健康

2010-08-29 08:47:32
田口ケンタロウ @tagkent

やや、こりゃ困ったな笑。一点目の回答から何となく察していただけると有難いです、うふふ。でも答になってたかしら。RT @totojuni_sanche: 二点目は、スキマ戦略の話、つまり正規医療のケア体制の不備についてなのですが、鍼灸のプロから見ると、どのようなケアの不備が見えて

2010-08-29 09:06:35
田口ケンタロウ @tagkent

あ、プライマリーケアをもっと充実させて、ユーザーフレンドリーにしたらいいのに、とおもいます。重要だという認識が社会的に浸透すれば、実費でも、時間をかけてかかる人もでてくるのでは。もしかしらこの段階での傾聴だけでも解決する疾患も多い気がRT @totojuni_sanche:

2010-08-29 09:24:17
田口ケンタロウ @tagkent

@totojuni_sanche TLを読ませていただいていて、思い出した興味深かった経験を一つ。「ヒル療法やってますか」と問い合わせ。さすがにやってないのですが、来院されることに。20代の若い女性。具合は悪くないが、どこが悪いか教えて欲しい、と。続く)

2010-08-29 09:34:58
田口ケンタロウ @tagkent

@totojuni_sanche その方の出身地では、赤ん坊の皮膚を、家族が極薄く切って出血させる習慣がかつてあったらしい。また、「自分が今、病をもっていると、それはこれから生まれてくるであろうわが子に伝わってしまう。」という言葉がとても印象的でした。スピリチュアルな響きだった。

2010-08-29 09:45:53
ととじゅに @totojuni_s

ふーむ、@tagkentさんのリプライが面白くて、いろいろと考え込んでしまう。さてどう返信すべきか。

2010-08-29 20:56:12
田口ケンタロウ @tagkent

や、かえって混乱させてしまったかと。でも代替療法の、この様な患者さんへの対応の危うさを想像し、忌憚なく検証していただく材料になれば。かえって私たちのためになります。RT @totojuni_sanche: ふーむ、@tagkentさんのリプライが面白くて、いろいろと考え込んでし

2010-08-29 21:29:33
ととじゅに @totojuni_s

これからリプライを連投しますね~よろしくです! @tagkent

2010-08-30 03:46:39
ととじゅに @totojuni_s

一点目。鍼灸治療に過剰期待をしがちなユーザは、自己理解(「精神面」の語はこれを含意すると解しました)と対になった社会文化的で因果的な解釈枠組(社会、家庭という語はこれを象徴するでしょう)により、自己の症状について既に特定の因果的意味付けを行っている、と読みました。@tagkent

2010-08-30 03:56:40