農家、労働者、人的資本

農業史
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mukaifumio @KitaAlps

TPPの打撃の3分の2は北海道農業だという。日本農業の未来像は大農経営の北海道だとも思われてたのに。サトウキビ栽培に特化した南の島も人が住まない島になると言ってた。北海道経済もどうかな。どちらも経営のセオリーどおり選択と集中で成功?してたけど、むしろそっちの方が真っ先に壊滅?

2013-03-19 11:17:06
mukaifumio @KitaAlps

1 農業史を読むと、日本農業は特殊なんだね。家を単位に長子相続で老親を支える仕組があったために、ノウハウの蓄積も土地の改良投資も、家を単位に受継がれてきた。無駄にならないから惜しみない物的人的投資が行われてた。

2013-03-19 11:17:27
mukaifumio @KitaAlps

2 なお、小作農はどうかというと、実は日本の小作制では、地主が小作人の土地を自由に取り替えることはまれだった。だから、小作農もおおむね耕作地は固定されていた。だから、自作農も小作農も営々と自分の土地を肥沃にするための投資を続けていた。

2013-03-19 11:17:43
mukaifumio @KitaAlps

3 それが日本農業を高度に労働集約的にし、自分の土地や家族への物的、人的投資、ノウハウの蓄積と引き継ぎという文化が強化され、日本文化の底流の一つとなっていった。日本の高度の「ものづくり」を支える熟練技能者のマインドの背景にはそれがある。

2013-03-19 11:18:04
mukaifumio @KitaAlps

4 一方、東南アジアはじめ世界の多くの地域は分割相続制が多いため、世代交代ごとに土地は分割され流動化する。誰が農業をやるかも不確定だから、農業や経営ノウハウなどを教え込む時間も限られる。土地を改良しても他人の土地になり、人を育てても意味がないなら、最初から、そんな努力はしない。

2013-03-19 11:18:24
mukaifumio @KitaAlps

5 それが他の国々のモノづくりにも反映されている。単純ではないけど。

2013-03-19 11:19:25
mukaifumio @KitaAlps

6 日本のモノづくりを支えてきた人達は集団就職などで東北などの農村から出てきた人達だったから、そうした文化が、日本のモノづくりをはじめとする経済発展を支えていたと思う。まあ、そうした文化は戦後すでに破壊されつつあった訳だけど、TPPはそうした文化の破壊をさらに加速するね。

2013-03-19 11:19:37