クリープハイプのライブに現れたTシャツ集団の一件から考える現代のライブハウス文化に対する考察

クリープハイプのライブに現れた卑猥な自作Tシャツ集団がなぜ生まれたのかを考えるうちに、どんどん突っ走っていく一人の男の頭の中の話。
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漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

昨日のクリープハイプ出演のライブにいたTシャツ集団の件。怒りを通り越して呆れてしまう話だけど、あの台詞は普段言えないことを代弁して…とか、お金払って見に来てる他の人のことも考えて…という意見は勿論正論なんだけど、当事者を説得するクリティカルな意見にならない感じがしてもやもやしてる

2013-03-27 13:41:22
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

自分より若い世代は、言うなればフェス文化が当たり前になってからの世代で、ライブを見るという行為が既知の友人・仲間の集団で一緒に見ることが当たり前にある価値観だから、音楽に関する体験も、ネット・SNSでのことも含め「共有できてナンボ」が大前提にある気がする。

2013-03-27 13:47:48
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

そういった不特定多数のオーディエンスに訴えかける音楽も、そういった場での話題性・驚きをはらんでいないといけないという見えない制約のために、機能的になりすぎてる感があって。昨年のSLSでのクリープハイプのライブも「HE IS MINE」のあの瞬間だけは遠くから声が響いてきていた。

2013-03-27 13:55:54
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

うわ。昼休み終わっちゃうので続きは夜に。

2013-03-27 13:56:51
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

(((すんげえ今更感たっぷりですが、昼間のつぶやきの続きを行いたいと思います。)))

2013-03-28 01:16:14
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

昨日の一件は、フェスという文化が当たり前にある世代が多数を占め始め、その不特定多数のオーディエンスを獲得するために、即効性があり話題にもなり得る機能的な音楽が量産され、その、機能的な音楽が乱立することにより新たに生じてきた弊害がより浮き彫りになってきたのがこの現状なのかと。

2013-03-28 01:41:28
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

例に出すのも少し憚れますが、その機能的な音楽の象徴はやはり「HE IS MINE」の\SEXしよう/であり、実際これがあったからこそクリープハイプというバンドの知名度も更に輪をかけて広まったわけで、これは戦略的に至極正しい流れだったわけです。

2013-03-28 01:47:41
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

ただ、機能的であるが故、バンドの方からしたらほんの側面でしかない一部分だけがトピックスとして槍玉に挙げられる状況は決して健全とは言えないわけでして。なんでこういう状況になったのだろうと鑑みるに、その、フェス文化が当たり前にある世代以前の状況を想像してみるわけです。

2013-03-28 01:52:32
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

自分のような世代からしたらライブハウスという文化は、非日常の塊というか、一般生活からあぶれるような人達の吹き溜まりと言いますか、畏怖の対象でしかなかったわけです。あくまでも日常とは切り離されたところにある特別なもの。

2013-03-28 01:57:31
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

大地さんとも話したことがあったのですが、あの頃のライブハウスは秩序なんてものが無くて、今でこそ機能的な文化としてモッシュ・ダイブがあるわけですが、"もっとバンドの近くに行きたい!"という欲求からモッシュが発生し、その高揚感からダイブ(クラウドサーフ)が自然発生していたと思うのです

2013-03-28 02:02:41
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

それが2000年頃(ちょうどHi-STANDARDが活動休止した頃)から、そういったイレギュラーな、異質なものを排他する方向にどんどん進んでいって、誰でも訪れやすい、健全なライブハウス文化が形成されていったような印象があります。

2013-03-28 02:06:32
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

そうすると、ライブハウス文化というものは、日常から切り離された特別なものではなく、あくまで日常の延長線上にある、知り合いとも一緒に行けちゃうような、ごくごく身近なものになってくるわけです(最近の自分のライブの行き方もそうなっていると思います)

2013-03-28 02:12:43
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

ライブハウスとの距離が近くなるということ自体は本当に喜ばしい限りでして。サークルといったような仲間内で盛り上がる行為が決して珍しいことではなくなってから久しいわけですが、そこは現場で先達の背中を見せられなかった自分たちの世代の責任でもあるのかなあと思ったりするわけです。

2013-03-28 02:21:00
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

だから、なんというか、あのぽこちんTシャツ集団に言いたいのは、「お前らの日常をライブハウスに持ち込むんじゃねえよ」ということと、「やるにしても、もっと違うやり方あっただろうよ」というこの2点に尽きるわけです。

2013-03-28 02:26:29
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

学校の放課後トークの延長線上のような、白Tシャツに落書きして「これ面白くねえ?w」感をそのまま持ち込むんじゃなくて、なんならちゃんとモロに写実的な画とか、スタイリッシュなモザイク柄のプリントTを作るとか、そういうクスッと笑える余地があればもっと状況違ったのになあ、と。

2013-03-28 02:31:55
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

ですからあのぽこちんTシャツ集団には是非とも、6/8に開催されるBRAHMAN幕張メッセ公演でダイバーキャッチのアルバイトをして頂きたい。もちろんあのTシャツを着用した上で。それをやり遂げたならばもう何も言うことはありません。

2013-03-28 02:37:04
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

すんげえ偉そうに話してきましたが、実は自分もそんなにクリープハイプに詳しい訳ではなく最近までその良さを理解できなかった口なのですが、「社会の窓」にはすっかりやられてしまいました。赤裸々な歌詞は勿論、特に間奏のカタルシス感。鳥肌ものです。http://t.co/6g3cu7aHex

2013-03-28 02:48:14
漫画の中の佐藤直也 @satonaoya

夜分に多数のつぶやき失礼しました。でも皆さんの意見も凄く気になるので、気が向いた時にリプライ頂けると嬉ションものです。おやすみなさい。

2013-03-28 02:50:40