うつ病患者と日々向き合う医師 「診察は医院に入った瞬間から始まる」
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うつ病患者は若年化が進み、数も増える一方で、短い診察時間、薬漬け治療など、精神疾患に対する治療への批判が高まる。そのような中、開業医として最前線に立つ心療内科医はどのような視点で診療にあたっているのだろうか。 http://t.co/LHSyYSsjRr 芝山幸久医師に聞く
2013-03-29 17:58:20初診段階で、どうして具合が悪くなったのか経緯を見極めるのは難しい。要因も対処法も人それぞれ異なるため、まずは原因の究明より、今の辛さを取り除いてあげることに注力する。同時に、うつ病だとすぐに断定してしまうことは危険な面もある。 http://t.co/z9G0XQ0GfF
2013-03-29 18:00:32しかし、患者の多くは診断書を希望する。自分がうつ病であることを認定してほしいとさえ思えるケースもある。要求されれば診断書を書くのは医者の義務なので応えるが、ほとんどの場合「うつ状態」など大まかな表現にとどめる。 http://t.co/1hobxrZP3i 芝山幸久医師
2013-03-29 18:02:02話を聞き症状をみていれば具合の悪さは確認できるが、より詳しい診断基準にあてはめて病状を断定していくことは、ある程度の時間を要しなければならず、できるだけ避けるようにしている。 http://t.co/53xhecPxnA 多様化するうつ病患者と向き合う日々芝山幸久医師
2013-03-29 18:04:15うつ病の情報が氾濫しており、ネットで検索すれば容易に入手できるため、専門的な知識をもって来院する人が少なくない。問診票に「うつ病の治療」と書く人も。診察前から自分の病状を決めてくるため、思い込んだ通りの病状になってしまう危険性もある。 http://t.co/4M86uiOJxD
2013-03-29 18:08:27逆に、問診票に何も書いてこない人もいる。医者と患者の最初の出会いは問診票。内容と書き方で状態を掴むこともできるが、何も書いていないと緊張する。自己防衛的な要素が強いと思われるから。医療の土俵に上がってもらうには、信頼関係の構築が大事。 http://t.co/4lqxUifWiI
2013-03-29 18:14:14精神疾患は本人が言う話を前提にするので、詐病的な要素があっても見抜くことは難しい。経験からおかしいと思うことはあるが、嘘っぽい話をするにはそれなりの理由があるはず。追求するより話を聞くことを重視し、うつ状態にある状況かを見極める。 http://t.co/QTjrmAhu9Y
2013-03-29 18:18:15診察時間は混雑度と症状の程度で変わる。心療内科は初診で平均約10分、再診で約5分。限られた時間内ですべての患者さんを診るには仕方がない。また、私は直接、患者さんと話すことだけが診察とは考えていない。 http://t.co/CdbCd7nape 芝山幸久医師
2013-03-29 18:23:41待合室のどこに座ったか、トイレの頻度、薬剤師からの情報など、医院の扉を開けたときから出るまでの行動、状態も参考にする。診察室を出る際に会話を交わす「ドアノブ・クエッション」も状態を知る上で参考になる。 http://t.co/TPdtLVUDJh 診察は医院に入った瞬間から始まる
2013-03-29 18:27:54薬はなるべく少ない量、少ない種類を原則にしている。実際、効果が出たので薬の量を増やしたところ、患者さんが不安になって逆に悪くなってしまった例もある。薬理的には効くはずでも、人の感性が加わると効果が出ないこともある。 http://t.co/VPScMQAZON 芝山幸久医師
2013-03-29 18:35:22薬は治療を支える何本かの柱の一つと考えるべき。その人に合った治療があるので、薬だけ、認知行動療法だけ、カウンセリングだけ、という断定的・画一的な治療法を取るべきではない。 http://t.co/q4ko0LQXIx 多様化するうつ病患者と向き合う日々/芝山幸久医師
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