《『福島民報』連載 「安全の指標」第17回》
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『福島民報』「ベクレルの嘆き 放射線との戦い 第二部 安全の指標(17) 検査の意義 早期発見の可能性も」 http://t.co/JMIqMXsV8P
2013-04-01 17:27:170 『福島民報』「ベクレルの嘆き 放射線との戦い 第二部 安全の指標(17) 検査の意義 早期発見の可能性も」 以下 引用
2013-04-01 17:28:251 東京電力福島第一原発事故当時、18歳以下の36万人を対象とした甲状腺検査の1次検査は、今年1月25日までに14万9660人が終了した。2次検査が必要となるB、C判定は735人いた。
2013-04-01 17:29:452 このうち、5.1ミリ以上のしこりや20.1ミリ以上の嚢胞(のうほう)が見つかったB判定は734人、直ちに検査が必要なC判定は1人だった。
2013-04-01 17:30:053 採血や検尿などを行う2次検査は218人が受診し、187人が終了した。10人が悪性と診断され、3人は甲状腺がんと確定し、手術を受けた。残りの7人は検査中だ。
2013-04-01 17:30:294 10人の平均年齢は15歳。放射線の影響は15歳よりも年齢が低い幼児らに出やすいとされ、被ばくによる発症は4~5年後と考えられるため、福島医大は「原発事故の影響ではない」としている。
2013-04-01 17:30:505 甲状腺は、喉仏の下にあり、重さは平均20グラム程度の小さな臓器だ。チョウが羽を開いたような形で、食物のヨウ素から甲状腺ホルモンを作る。このため、体の中に入った放射性ヨウ素の多くは甲状腺に集積しやすいとされる。
2013-04-01 17:31:306 チェルノブイリ原発事故では、甲状腺の中に入った放射性ヨウ素によって被ばくし、小児甲状腺がんが増えた。現地で調査・研究に当たった長崎大大学院医歯薬学総合研究科教授の高村昇(44)によると、ヨウ素が欠乏している人ほど、放射性ヨウ素が甲状腺にたまりやすい。
2013-04-01 17:31:537 「チェルノブイリなど内陸部では食事から十分なヨウ素を摂取できないが、日本人は昆布やワカメなどの海草類から日常的に取っているため、過剰に摂取している民族だ」と説明する。
2013-04-01 17:32:178 甲状腺を調べるための超音波検査機器の性能は目まぐるしく進歩している。現在は1.0ミリ以下の、しこりや嚢胞まで確認できる。長崎大が平成10~12年にチェルノブイリで実施した検査の診断基準は5.0ミリ以上だった。
2013-04-01 17:32:439 福島医大医学部甲状腺内分泌学講座教授の鈴木真一(56)は「現在の検査は見え過ぎるほど」とする。医療技術の進歩で数ミリ単位の小さなしこりや嚢胞が確実に把握できるようになった。精密な検査が、逆に保護者に無用な不安を与える一因にもなった。
2013-04-01 17:33:1210 甲状腺がんは、固形がんの中で最も生存率が高いとされる。福島医大によると、甲状腺がんの5年後の生存率は91.7%で、前立腺がんの87.9%、乳がんの87.3%、胃がんの71.8%を上回る。若年層ほど進行が遅いのも特徴だ。
2013-04-01 17:33:4811 世界でも例がない、長期にわたる子どもの甲状腺検査-。20~30代になって見つかる甲状腺がんの早期発見につながる可能性も秘めている。鈴木は「甲状腺がんの特徴をしっかり伝え、県民の理解を得ながら子どもたちを見守っていく。
2013-04-01 17:34:4712 過剰診療とならないよう注意することも重要だ」と強調する。 甲状腺検査だけでなく、ホールボディーカウンターによる内部被ばく検査の実態も次第に明らかになりつつある。(文中敬称略) (2013/04/01 10:54) 以上、引用終了
2013-04-01 17:35:2713 以下、まずは補足。補足が必要な新聞記事を書かないでほしいんだよね、本当は。今日の記事に関係している「福島県民健康管理調査 検討委員会資料」の甲状腺検査に関する資料はこちら。 http://t.co/iO6aEMUqKG
2013-04-01 17:41:3014 この資料では、各判定の人数はわかるのだが、「悪性」と判断された人数や、ガンと確定した人数はわからない。なぜか、資料には入れずに、口頭での説明だけなのだ。議事録 http://t.co/IgnQwjTdJt のP9を見ると、資料のP6のところで説明しているが、記載は無い。
2013-04-01 17:48:0115 つまり、何十年か後で、この県民健康管理調査甲状腺検査の資料だけを誰かが引用した場合、事故後2年以内に小児甲状腺ガンが確認されていたことはわからない資料になっている。
2013-04-01 17:51:1816 一言で言うと、この資料は「卑怯」だ。今日の記事でも言及されている「原発事故発生後何年でガンが確認されるか」は問題になる事項なのに、わかっている数字を資料に残さない。議事録の冗長な文章を、たとえば外国語に正確に翻訳するのは難易度が高い。資料の翻訳だけにすると、患者数が消える。
2013-04-01 17:53:3417 県民健康管理調査の2次検査についても、説明会で説明したこととはかなり異なる記事になっている。「2次検査が終わった」と発表されたのは、1次検査を平成23年度に受けた子どもだけだ。平成24年度一次検査を受けて子どもは、C判定になった1人を含めて、2次検査の結果が公表されていない
2013-04-01 17:56:3118 しかし、今日の記事では、まるで平成24年度に1次検査を受けた子どもの2次検査までも含めて発表しているように見える。県民健康管理センターが発表した2次検査187名終了、悪性の判断10名、内、ガン確定者3名というのは、いずれも1次検査が平成23年度の子どもだ。
2013-04-01 18:03:2919 平成23年度に1次検査を受けた子どもは、避難指示区域を含む自治体に限られているので、建前上も汚染が厳しい区域という事になっている。ここの子どもにある程度の異常があるとしても、全県的な同様は比較的小さいかもしれない。
2013-04-01 18:06:5520 しかし、平成24年度に1次検査を受けた子どもは、福島市や郡山市など、避難指示が無かった自治体に住んでいた子どもたちだ。ここでの健康異常の比率が避難指示自治体の子どもよりも多いということになったら、避難指定が適切だったのかという2年前の判断の適否が問われることになる。
2013-04-01 18:11:3821 疑問と感想にようやく入る。まずは、『福島民報』は甲状腺検査説明会で明らかにされていることを明記しないのか?という疑問を最初にあげておく。県民の安心感を増そうという意識を感じるのだが、それは果たして「報道機関」がなすべきこと、なのだろうか?
2013-04-01 18:18:2622 この連載は、「安心感を与えよう」という意識が顕著であることは三春町の玄侑宗久氏(僧侶・作家)も http://t.co/3x6AKyZshy で「専門家たちの『本当の見解』が、福島民報で連載中の『ベクレルの嘆き』などでようやく明らかになりつつある」と認め、高く評価している。
2013-04-01 18:22:4623 小佐古氏の「本当の見解」が「こども年20ミリで問題なし」だとこの連載で論証されたとは、私には到底思えない。小佐古氏と行動をともにした前国会議員が「小佐古氏は年5ミリまで容認と考えていた」と主張しているのがわかっただけだ。小佐古氏からの直接取材は記事になっていない。
2013-04-01 18:30:39