鉢尾で140字SSまとめ
- akahachi00
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@kusattatofu 鉢尾クラスタが140文字で馬鹿っぷる鉢尾書くか一枚絵で描くかして流してくれれば・・・ばかっぷる鉢尾祭り・・・@w@ハアハア みんな・・・はよ・・・!!!!
2013-04-02 22:00:11@akahachi00 @kusattatofu さ、みんな書こう・・・文字書きさんは140文字でばかっぷる鉢尾。絵描きさんは一枚絵でバカップル鉢尾・・・そしてみんな幸せになるんだ・・・^q^ゲスゲス
2013-04-02 22:05:44勘右衛門、と呟くとなに?と返される。もう一度名を呼ぶと、ん?と首を傾げられた。暫く考える様子を見せて、ぽてん、と腕の中に落ちてきた相手は、こちらを見上げながら笑った。さびしかったんでしょ?と、すべてを見抜いた顔で。
2013-04-02 22:35:52最初はただの雑談だった。お題は好きな動物。 「三郎は何が好きなんだ」と訊かれたから、「狸」と返した。 「狸?なんで」 「可愛いだろう。抱きかかえて眠るのに丁度いい大きさだし、ぬくいし。甘え下手なくせに精一杯擦り寄ってくる様もいい」 首を傾げた八左に雷蔵が一言「惚気だよ」と告げた。
2013-04-02 22:37:17「鉢屋は俺のどこが好き?」膝の上に頭を乗せた勘がこちらを見つめる。手を伸ばしてその柔らかな頬に触れると丸い目が幸せそうに細められた。「言わなきゃわからんか?」「うん、俺馬鹿だから」言って?と強請る声、太腿を這う指全て計算されたものだとしても「馬鹿なとこ。」俺はお前に叶わないのだ。
2013-04-02 22:37:43必要な言葉などあるだろうか。こうして自分は好いた相手とともに月を見上げている。相手は酒より団子だとまるで酌をしないものだが、それでも夜風が冷たく吹く時はそっと私の手のぬくもりを求めて指を絡めてくる。杯を傾けて飲み干せば、お酌しましょうか?と微笑む顔があったので肴代わりに口付けた。
2013-04-02 22:45:30手のひらから伝わる熱が暖かい。ぐったりと疲れきった身体を隣に眠る三郎の肩に寄せて勘右衛門は目を閉じた。 ふと、暖かかった手のひらがほどかれる。その唐突さに、勘右衛門は目を開くと、ぐいと強引に身体を引かれ、腕のなかに抱き込まれた。「…手を繋ぐよりも、こっちの方が良い」
2013-04-02 22:50:56こわいゆめをみた。夢?どんな。お前が、俺の顔をしてる。…それがどうして怖いんだ。こわい、怖いことだよ、三郎…だってその時お前が唯一と言ってくれた俺はいなくなるんだ。…所詮私の変装だろう。こわかった。私はお前にはならないよ、だって目の前にいるだけでこんなに胸が鳴るのだから。
2013-04-02 22:57:49「…神様なんていないよね」 「今更何を言う」 「ああまあ、そうなんだけどさ。…今本当にそう思うんだよ」 言いながら咳き込んだ相手を宥めるように血にぬめる指を絡めた。 それにふっと相手が笑って、それでも、と小さく呟く。 「……お前と今此処にいるのは…すごい奇跡だって思う」
2013-04-02 23:00:18「もうヤダ鉢屋とは別れる!だって伊作先輩がね、『人間の心臓は動く回数が決まってるんだ』って言うんだ…それってつまり鉢屋と一緒にいるだけでおれの寿命縮まってるってことだよね?すっごく早いもんなにそれ怖い!だから別れる!…なんでニヤニヤしてるんだよ鉢屋のばかっ」 (それはとんだ告白)
2013-04-02 23:02:04男の膝枕なんてうれしいものだろうか。心底疑問に思って訊くとお前のだから良いんだよ、と返ってきた。その意味がわからないわけではなく気恥ずかしさにばぁか、と声を落とせば今度は私が枕になってやろうか、などと嘯く恋人の頭を腹に抱きこむようにして黙らせ、もう一度馬鹿、と囁いた。
2013-04-02 23:04:18銀杏の木の下で木の葉に埋まる勘右衛門を見下ろした。何をしている。閉じられた瞳がそっと開いて空を見上げた。葉の落ちきった銀杏の枝が空の青に寂しい。…冬が来るからね、お前も横になると良いよ。誘われてごろりと転がれば、手のひらに指が触れた。このまま、二人で木の葉に埋もれて眠りたいね。
2013-04-02 23:05:14俺は鉢屋の背中が好きだ。畳の上に、あるいは縁側の淵に座った鉢屋の首に後ろから腕を回し、その背のほのかな熱を一身に感じている時が好きだ。顔に当たるフワフワとした髢の感触が好きだ。でもなにより「重たいぞ、勘右衛門」そう鬱陶しげにボヤいても、「どけ」の一言は言わない鉢屋が、好きだ。
2013-04-02 23:09:49触れあった肌の熱にほうっと息をついた。暖かい。明日は低気圧が直撃するようだから、きっと朝はとても寒いだろう。この熱は朝までちゃんとあるのだろうか。不安になって確かめるように指でなぞれば。「なにやってんだ、抱くぞこんにゃろう」と妙に楽しそうな相手の声が降ってきた。
2013-04-02 23:11:04我らが頼れるい組の学級委員長殿に対してこんなことを言っていいのかなぁとは思うのだがさすがにもう限界だ。幾度となく喉元で止めた言葉を、兵助はとうとう吐き出した。 「勘ちゃん、そろそろそれうざい」 いい加減三郎の名前を呼ぶ練習を止めてくれないだろうか。最近幻聴が酷くて困っているのだ。
2013-04-02 23:13:42起き抜けのとろりとした糖蜜のような時間が好きだ。抱き込んだ腕の中でもぞりと動く気配に覗き込むと眠そうな目にかち合った。「もうあさ?」「いや、まだだよ」外は未だ陽の上る様子はない。「じゃあもう少し....」と胸に刷り寄る勘右衛門の形の良い頭に鼻先を埋めると勘右衛門の匂いがした。
2013-04-02 23:21:56鉢屋ってなんで勘右衛門には変装しないんだ?そう聞いた級友に、八左ヱ門と雷蔵は顔を見合わせた。「作ろうとは思ってるみたいなんだけどなあ」「出来上がったやつがどうも勘ちゃんぽくなくていつも没になるんだよね」「どういうことだ?」「なんかやたら」「可愛いんだ」欲目とはそういうもの。
2013-04-02 23:23:28「『言』っていう字は、心の口って書くんだよ」課題の山を前に、雷蔵が手にした筆で宙に文字をなぞった。「口があるだけじゃダメなんだ。音に乗せて、心の裡を明かさなければ『言う』という行為にはならない」筆を止め、微笑んだ顔がこちらを向く。「三郎、勘ちゃんにちゃんと『言』わないとね」
2013-04-02 23:23:32なぁ勘右衛門。私はな、時折何もかもが嫌になる時がある。この乱世の行く末だとか自分の未来だとか、そういった物全てがだ。…ひどく馬鹿らしくなる。必死になって何だというんだ。どうせ何一つだって残せない。この思いだって。……そうだろう? (そう思うのに何故、今お前の手を、離せないんだ)
2013-04-02 23:24:31「じゃぁ、帰るわ」さっきまでの甘さを引き摺らない様にサラリと告げる。「なぜだ?」俺を抱く不機嫌そうな顔。骨ばった指が逃げる腕を掴むのを寸前で躱す。ここは譲れない。お前の側でなんて眠れない。だって…寝言は抑えられないんだから。何を口走るか分からないもの。そんなの、お前は困るだろう?
2013-04-02 23:35:30変装道具を詰め込んだ葛篭の中へと丁寧にしまわれるその冊子を見たとき、大事なものなんだろうなと直感した。だから度を越したイタズラに本気で腹を立てた際脅しのつもりで『中身読むよ』と言ったら、『私しか知らない勘右衛門が!』と悲鳴を上げたのでちょっと中身を暴こうと思う。仕置きは内容次第。
2013-04-02 23:45:14三郎は腕のなかに好きなものを抱きこむのが好きらしい。よく大切にしているものを隠そうとする仕草は背に回すよりも腹に抱きこんでしまう。だからこれもその一つだと思っていいのだろうか。 「なあ鉢屋ー。もう離れていい?」 「お前が私だけのものになるなら考える」 あらま、なんて可愛い執着。
2013-04-02 23:49:18