FUNKOT職人の朝は早い

. @DJ_Silkworm

FUNKOT職人の朝は早い。 「まぁ好きではじめた仕事ですから」 最近は良い素材が取れないと口をこぼした まず、海外ヒットチャートとインドネシアチャート、つべとニコ動の入念なチェックから始まる。「やっぱり一番うれしいのはお客さんのENAK顔ね、この仕事やっててよかったなと」

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「毎週毎週お客さんの反応が違う。ボタンプッシャーでは出来ない」 今日は納品日。彼は商品をDVD-Rに詰め、ディスコへと向かった。 基本的な形は決まっているが、最近のユーザーの嗜好に合わせ多種多様なものを作らなければいけないのが辛いところ、と彼は語る。

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「やっぱ夜の仕事はキツイね、愚痴ってもしかたないんだけどさ(笑)」 「でも自分が選んだ道だからね。後悔はしてないよ」 「このマスタリングはダメだ。ほら、高音で鼓膜が裂けてしまう」 彼の耳にかかれば、少し聞くだけで出来不出来が分かってしまう。 FUNKOT職人、ここにあり。

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今、一番の問題はFUNKOT人気の低迷であるという 客の食い合いでクラウンもFUNKOT営業をやめてしまうという（こないだ復活したかもしれない） 7年前は千軒近いFUNKOTディスコが軒を連ねたこの街だが 今では洋楽ディスコに押されてしまった

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「自分が気持ちよいのももちろんだけど、 踊ってくれる人はもっと気持ちよくないといけないね」 「もちろん出来上がった物は一つ一つフロア準拠の音響で試しています」 ここ数年は、おしゃれな洋楽に押されていると言う。 「いや、ボクは続けますよ。待ってる人がいますから───」

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人はみなウェスタンポイズンに毒されてしまった。だがその体に流れる血は、アジアの血だ。

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「時々ね、わざわざ日本から手紙までくれる人もいるんですよ お前のトラックまじたまんねぇYAVAYって。ちょっと嬉しいですね」 「遠くからわざわざ求めてこられるお客さんが何人もいる。 体が続く限り続けようと思っとります」

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「やっぱねえ、FUNKOTだからこその魅力ってあるんです。 他のジャンルがいくら進化したってコレだけは真似できないんですよ。」 2010年、セラタンショックで客の入りが一日数百人にまで落ち込み、 一時はファンコットをやめることも考えたという

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「やっぱりアレですね、 チャラい若い人はすぐやめちゃうんですよ。 なんかださいとか、師弟関係が厳しいとか…… でもそれを乗り越える奴もたまにいますよ。 ほら、そこにいるBryanもそう。 そういう奴が、これからのFUNKOT界を引っ張っていくと思うんですね」

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最近では欧米のDJにも注目されているという。 額に流れる汗をぬぐいながら 「世界をファンキービーツに染める、ですかね」 そんな夢をてらいもなく語る彼の横顔は職人のそれであった。

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今日も彼は、日が昇り切るよりよりも早くトラックの整形を始めた。 明日も、明後日もその姿は変わらないだろう そう、FUNKOT職人の朝は（比較的）早い