130420 内藤廣氏記念講演「住むことと暮らすこと」 #kdf2013
どこに住んでいますか?と聞くが、どこに暮らしていますか?とは言わない。その違いは何かを考える。土地だったり場所だったりというニュアンスの違いに近い。暮らしは生活に近い。この暮らしが重要な気がしている。そこには自発性がある。 #kdf2013
2013-04-20 17:41:57内藤:建築的な感じがする。いまここにあるペットボトルが急に無くなるとして、そこからもう一度ペットボトルを想像することは難しい。それと同じようなことが、もっと生活に近いところで東北では起こっている。 #kdf2013
2013-04-20 17:43:11内藤:徐々に故郷が無くなるならまだ分かるが、急に故郷が無くなるとなるととても強烈なことになる。あるのに住めない。 #kdf2013
2013-04-20 17:43:24内藤:例えば好きな人ができて、「君と住みたい」と言われるより「君と暮らしたい」と言われた方が♡があるように思いませんか?ちょっと考えてみて下さい。笑 #kdf2013
2013-04-20 17:44:20内藤:暮らすには時間があるように思える。今この時代は暮らすことについてもう少し考えなければいけない。「建築作品」ということではなく、暮らすことの本質を問う。このままだと建築は衰退するしかない。 #kdf2013
2013-04-20 17:45:14内藤:海の博物館です。この収蔵庫は過去この場所を津波が襲ったときの到達点より高いところに建てられています。この建築なんて見なくていいから、収蔵されているものを見てください。ここにあるものには暮らしが詰まっている。 #kdf2013
2013-04-20 17:45:30「海の博物館」Naito Architect & Associates http://t.co/BvQhJMpCVr #kdf2013
2013-04-20 17:46:12内藤:海女さんのお守りに星形とグリッド状の模様がある。ドーマンとセーマンといって、安倍晴明のことらしい。/参照→ http://t.co/8rOQgIsq2f #kdf2013
2013-04-20 17:50:06内藤:1789年にフランス革命があった。あそこで社会の制度が作られ、それを受けて産業革命が起き今に至る。しかし、その10年ほど前にリスボン大津波というのがあった。28万人いた人口のうち8万人が亡くなった。 http://t.co/BUWipydPO3 #kdf2013
2013-04-20 17:52:12内藤:そこから思想が始まっている。ルソ-もカントもリスボン大津波の影響を受けている。僕らはそういった新しい時代の扉の前にいる。ここから新しい社会を作らなければいけない。建築が社会の技術や芸術や文化を写し込むものであるならば、建築も変わらなければいけない。 #kdf2013
2013-04-20 17:54:09竹原:今日のお話を聞いていると、生活科学部が持っているもの「住むことと暮らすこと」と工学的なものとの差を学生がどう考えるかについて考えさせられた。ファンズワース邸が何故残っているのかを考える。朽ちるのではなく手を加える人の重要性を考える。 #kdf2013
2013-04-20 17:56:54竹原:やるべきだ!という勇気を今日もらった気がします。3.11の日、内藤さんが学生に語ったことについてお聞きしていいですか? #kdf2013
2013-04-20 17:58:13内藤:とにかく行けと。テレビの情報は役に立たない。それを阪神大震災の長田地区の報道を見て思った。確かにひどい光景だったが、その悲惨さを伝える為にその他のところを報道しない。学生に危ないところに行けというのはいけないことかもしれない。けど言った。 #kdf2013
2013-04-20 18:00:35内藤:日本は台風は火山や地震などに耐えながら文化をつくってきた。日本語が持つ性質、暮らし方もそういう中でできてきた。それを正直に受け止めながら創造していくと上手くいくと思っている。 #kdf2013
2013-04-20 18:01:47竹原:今迷っている学生が考えている住まいについて、実際に人が住むときに時代に即して合わせながら住変わっていく。その住み変わりに対応できる住宅を考えなければいけない。 #kdf2013
2013-04-20 18:03:30竹原:内藤さんは土木学科で建築にとらわれないことについて考えてこられた。この居住環境学科は少し視野が狭いのかも。 内藤:この学科はに「人間のことを考える学科」と捉えるととても大きなテーマだと思う。そのために技術的・経済的・法律的なことも同時に考える。 #kdf2013
2013-04-20 18:05:31内藤:人間は工学的なことで扱うことはできないと3.11では明らかになった。そこまで広いことを捉えられる学問は他にないのではないかと思います。 #kdf2013
2013-04-20 18:06:39竹原:内藤さんは著書で創造することと勘を鍛えることを重要視している。その中で、スペインに旅立ったことについてお聞きしたいのですが。 内藤:大学にいた時は建築の時代じゃないとみんな言っていた。僕も同じように建築で飯を食って行く時代じゃないなと思っていた。 #kdf2013
2013-04-20 18:09:04内藤:でも1%は可能性があるかもしれない。そこで全てを切り捨てて、海外に行くことにした。当時マドリッドは動乱期で、そこにいくとそれまで考えてきたことがほとんど意味を持たなかった。そこで暮らしについて考える感性を養った気がする。 #kdf2013
2013-04-20 18:11:29竹原:若い時期に自分の立ち位置を知ることが大事。外に出て自分を確かめてみる。今何をしたいかを問われている。ものをつくる楽しさをこのものが溢れた社会の中で見つけられるか。 #kdf2013
2013-04-20 18:14:34竹原:何となく生活が続く大阪では、ファッションの街ができていく。建築バブルの時代にある落とし穴を見落としてはいけない。 内藤:僕がいた大学は就職に苦労しない。一番おもしろい奴は陸前高田市の職員になった。ミュージシャンになったやつもいる。 #kdf2013
2013-04-20 18:17:06内藤:一回しか生きれないんだから、自分が納得する人生を歩んで欲しい。これから激動の未来が来ます。会社なんて一生あるなんて思ってはいけない。1人では生きれない人間が組織に勤められる時代は終わった。 #kdf2013
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