幻想郷魔法事情考察

幻想郷の女の子たちの魔法ってどういう体系で成り立ってるの?っていう妄想をつらつらとまとめてみました。
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litoruman @litoruman

魔法使いと魔法遣いについて。前者は魔力を持っていない、あるいは持っているが非常にその容量が少なすぎるけれど魔法が使えるものを指す。つまり普通の人間とほぼ同じ。それが魔力を増幅するアイテムや魔導書等から得た「知識」として魔法を使うことができるようになった存在。代表は霧雨魔理沙

2013-05-05 18:19:23
litoruman @litoruman

もっと厳密に言えば、魔理沙の場合は後天的に魔力を獲得、ないし増幅させることができた稀有な例。彼女そのものの持つ魔力ではせいぜい箒を宙に浮かせることができる程度のもの。では、いったい何が彼女が得意とする星形の弾幕や代名詞とも言えるマスタースパークを可能とするのか。それが八卦炉である

2013-05-05 18:23:34
litoruman @litoruman

八卦炉はマジックアイテムである。ここでいうマジックアイテムの定義とは、それ自体が魔力を帯びている道具を指す。魔導具とも言う。ハ卦炉は使用者の魔力を著しく増幅させることができるという非常に単純な構造をしているが、その増幅量は既に人の手によって成せる業ではない。実に10倍以上である

2013-05-05 18:26:17
litoruman @litoruman

霧雨魔法店に何故そのような代物が存在したのか、果たして魔理沙はそれを知ることはない。

2013-05-05 18:28:10
litoruman @litoruman

話が逸れた。霧雨魔理沙は普通の魔法使いである。魔法という存在を書物や魔導具で知識として「知っている」存在という意味では彼女は圧倒的に「魔法使い」なのである。彼女にとって魔法とは枝に火をつければ燃える、くらいに当たり前の存在であり、その程度の現象として認識されている

2013-05-05 18:30:01
litoruman @litoruman

しかし、厳密に言えば霧雨魔理沙は「魔法」そのものを理解しているわけではない。決して理解しえないのだ。それは魔法という現象の根底にその理由がある。魔法とは、幻想郷に存在する神、その力の一部を取出し、己の魔力によって具現化する現象を指す。人間には神の力を観測することは、できないのだ

2013-05-05 18:35:09
litoruman @litoruman

神とは存在よりも現象に近い、物質より概念に近いものである。そして人間とはどこまでも物質的な存在である。物質を通して概念を観測することはできない。だからこそ人間には、霧雨魔理沙には「魔法」それそのものを観測することはできないのだ。だが、それは魔法が使えないことと等号譜ではないのだ

2013-05-05 18:38:24
litoruman @litoruman

人間には知識と道具がある。火を起こす炎の精霊の姿そのものを観測できなくても、紙に火をつければ燃えるという知識、そしてライターと紙があれば誰にでも火は起こせる。魔法だって同じこと。引金となる呪文と媒介となる魔導具、それと少しの魔力があれば、誰にでも魔法は起こせるのだ

2013-05-05 18:42:54
litoruman @litoruman

霧雨魔理沙の特異点。それは彼女の持つ「知識」の数と言えるだろう。書物から得た知識、森近霖之助という半妖から知りえた知識、博麗霊夢という友人から得た知識。それら総てが彼女の糧となり、魔法使い霧雨魔理沙を構築しているのである。彼女にとってその有限な時間は一瞬たりとも無駄ではない

2013-05-05 18:47:04
litoruman @litoruman

見たこと、聞いたこと、感じたこと、それらがすべてヒントとなり、向上のきっかけとなる。森近霖之助は彼女を「努力の少女」と呼ぶ。それは霧雨魔理沙のそうした一面を指してそう呼んでいるのだ。それは「魔法遣い」には成りえない普通の「魔法使い」たる霧雨魔理沙。それが魔法使いの限界なのである。

2013-05-05 18:50:23
litoruman @litoruman

幻想郷魔法考察、魔法使いと魔法遣いについて。後半は魔法遣いについて

2013-05-05 20:17:59
litoruman @litoruman

魔法遣いとは「魔法」の根底にある「神の力」そのものを観測できる存在。究極の概念たる「神」、その力を観測し、取出し、自在に扱うことができる者達。力が力として、現象が現象として発現するその根底にある力、その力を知識ではなく本能で知っている。彼らを魔法遣いと呼ぶのだ。

2013-05-05 20:22:17
litoruman @litoruman

アリス・マーガトロイド。七色の魔法遣いと呼ばれる彼女は、まさに魔法遣いの代表と言えるだろう。人形遣いとしての側面が強い彼女であるが、その実魔法そのものに対する造詣は非常に深い。普通、魔法遣いは魔法の研究を行わない。世界の根底ともいえる神の力を観測できる彼らに知りえない知識はない

2013-05-05 20:26:55
litoruman @litoruman

それはむしろ魔法使いにこそ見出される特徴といえる。本能で知りえない現象を理解するためには、それ以上の知識が必要だからだ。アリス・マーガトロイドは、しかし魔法の研究に余念がない。それは彼女が魔法遣いであると同時に魔法使いとしての側面を非常に強く併せ持っているからと言える。

2013-05-05 20:29:42
litoruman @litoruman

彼女は魔界出身である。幻想郷と隣り合わせにありながら、幻想郷とは違う世界。魔界で生まれ魔界で育った彼女にとって、魔法とは当たり前の存在であった。それこそ、人間が足を使って歩行するように、彼女は魔界に満ちた力を用いて魔法を行使してきた。万能とは思わなかった、それが当たり前だったのだ

2013-05-05 20:33:46
litoruman @litoruman

広い魔界で母親と二人きりで暮らしていたある時、アリスは一人の人間と出会う。霧雨魔理沙と名乗る人間を目の前にした時の衝撃を、のちに彼女はこう語る。「ベーグルだと思って食べたら、中がこしあんだった、みたいな」

2013-05-05 20:36:53
litoruman @litoruman

彼女の説明が余りに抽象的(概念的、と言い換えても差し支えない)なので若干の解説をここで挟む。霧雨魔理沙という人間、魔法使いは幼きアリスにとって全く異質な存在だったのだ。魔力を持たないという異質、それなのにアリスと同等かそれ以上の魔法技術を持っているという異質、

2013-05-05 20:40:12
litoruman @litoruman

そして何より、アリスが今まで考えたことのないような魔法の活用、それを応用した「技術」としての魔法。本能から魔法の遣い方を識っているアリスには、道具として魔法を使うという感覚が、まるでなかった。それ故に、彼女は魔理沙に敗北を喫することとなる。本質を識ってなおも、魔理沙に勝てなかった

2013-05-05 20:44:22
litoruman @litoruman

アリスは思考した。それは、アリスにとって生まれて初めての「疑問」であった。それまで世界はアリスにとって当たり前のものであり、当然のものであり、必然のものであり、異質なものは何一つなかった。そこに現れた霧雨魔理沙という異質、異変、そして疑問

2013-05-05 20:47:34
litoruman @litoruman

自分とは異なる存在に、彼女は困惑こそしたが拒絶はしなかった。疑問こそ抱いたが、反発はしなかった。なぜ、この世界に魔力を持たない存在がいるのだろうか。なぜ、この世界に自分とは違う生き物が存在するのか。なぜ、霧雨魔理沙は、ああも楽しそうに笑うのか。なぜ、霧雨魔理沙は輝いて見えるのか

2013-05-05 20:53:01
litoruman @litoruman

この世界には、八百万の神が暮らしている。その力の一つ一つが世界を構築していて、その力の一部を借りる形で世界に具象化する現象、それが魔法。アリスをはじめとする魔法遣いは、自ずからその力を観測し得る。だから手足を動かすようにその力を自在に操ることができる。理解し、自在に扱う魔法遣い

2013-05-05 20:58:59
litoruman @litoruman

世界の根底により近い存在として生きていたアリスが、遥かに遠い場所に生きる魔理沙に興味を抱いた。そしてアリスは幻想郷へとその生活場所を移し、魔法の森で「魔法」の研究を始めた。今まで疑問を抱くことすら無かった魔法、その研究という異質

2013-05-05 21:03:40
litoruman @litoruman

魔法が当たり前だった魔界とはまるで異なる幻想郷。そこでの生活、そこに暮らす人間、妖怪はアリスにとって驚きの連続だった。ちょっと魔法を使えば簡単にできることが、そこに住む人間にはできない。自分にとっての当然が、人間にとっては、あるいは妖怪にとっては意外となるという事実

2013-05-05 21:10:29
litoruman @litoruman

そんな時、彼女は家で古びた人形を発見する。それは魔界を飛び出して幻想郷に来る前、ずっと昔に幻想郷と魔界の境界を越えた時に失くしたと思っていた人形。古びた人形を見た時、彼女はひとつの試みを行う。己にとって当たり前の「魔法」。それを、目の前の人形を起点に発現したとしたら…?

2013-05-05 21:14:58
litoruman @litoruman

魔力を持たない者が自ら魔法を使うことは、実は容易なこと。それは前述の通り、道具や呪文という補助具を用いることだ。しかし、他者からの働きかけによって、他者の魔力を発現することができるとしたら。他者の身体を通じて、あの時魔理沙から感じた物を自分も感じられるかもしれないとアリスは思った

2013-05-05 21:19:46