ささささんの『上京吸血鬼とおかん』のまとめ

佐々木匙@やったー @sasasa3396

大学進学を機に上京して一人暮らししてる吸血鬼のことを考えてる。夜、起き抜けに田舎のおかんからダンボール箱いっぱいの血液が冷凍便で届いたりする。

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『どうせ毎血コンビニやろ？ ちゃんと自吸いせんと』「あのね、だからこっちで自吸いなんかしたら逮捕されちゃうの。田舎とは違うんだから。あとスーパーのポリ袋に詰めるのやめようよ。衛生的にさあ」『なんね、昔はみんなこれと冷凍庫でなんも不自由なかったよ』

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『大体あんた十字架は大丈夫ね？ 怖いわあ、そっちはシルバーアクセサリーの店がようさんって叔父さんが』「私くらいのアレルギーなら今は薬で大丈夫なんだって言ったじゃん」『なんだかニンニク混入事件もあったっていうし』「あれは怖かったけど、あのさ、 そろそろ出ないと二限が」

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非キリスト教系の夜間大学にしか通えないのかな

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（上京吸血鬼とおかんの続き） 『で、あんた眷属になりそうな人はそっちにおらんの』「やめてよー。この年で眷属とか重いわ」『なんね、あたしがあんたくらいの時は』「時代が違うって言ってるじゃん」『眷属の一人も持てばそげん浮っついたとこもどうにかなると思うけどねえ』「やーめてー」

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「って大変でさあ」Skype回線を通した友人の笑い声が聞こえる。『いいお母さんじゃん』「ありがたいとは思ってるよ？ でもこっちで精気食わせてくのって大変じゃん……」『田舎もきついけど、まあ持っちゃえばなんとかなったかな。うちは血族多いしね』「マジで！ すごいなあ」

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同い年の友人は四国住まいで、流れる水を越えられない体質のおかげで進学を諦め、三人の眷属を抱えながらも通信教育でWebデザインを学んでいる努力家だ。彼女を前にすると、自分の甘えた具合が浮き彫りになってくるようで、少し苦しい。

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それでも、インターネットのおかげでずいぶんと楽になったのだと思う。SNSには若い吸血鬼たちの息詰まるような声が溢れている。前世紀にはきっと、押し潰されてなかったことにされていただろう声だ。今も世界のどこかで誰かが豆を数えているのがわかる、それだけでも救われる。

佐々木匙@やったー @sasasa3396

多分棺桶で永い眠りについてる血族の介護問題とか、灰になった血族の年金不正受給問題とか城の税金対策とかいろいろあるのだろう。