オリジナルホモ

じゅんEX @servantGGG_JE_2

彼がこちらを向いた瞬間、俺はその男にしては赤みの強い唇に自分の唇を合わせた。静かな部屋にちゅ、と音がした。こういうときは目を閉じるべきだと本能がそうさせたので、彼がどんな顔をしていたかはわからない。唇を合わせた瞬間離したつもりだったのだが、とても長く感じた。 #オリジナルホモ

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唇を離すと彼の丸くなった瞳が視界に飛び込んできて、顔を引くにも引けず、鼻先がぶつかるのではないかという距離で俺たちは見つめあった。もしかしたら殴られるかもしれないと思ったが俺は引かなかった。しかし彼は一向に動かない。時折まばたきをして同じように俺を見つめていた。 #オリジナルホモ

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瞬間、彼の顔が絵の具を和紙に垂らしたようにじんわりと桃色に染まった。ようやく自分が今置かれている状況を理解したらしい。「何で、何でキスなんか」「いや……したかったから」「っ……」困ったように眉をはの字にする彼。こんな顔を見るのはなかなかない機会だと思った。 #オリジナルホモ

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恥ずかしくなったのか俯いてしまった彼の茶色い髪を見て、改めて何故そんなに恥ずかしがることがあるのかと思わないでもない。今まで幾度となく身体を重ねてきたのに。ちらと彼の顔を覗くと、彼はさっきと同じ表情で涙を流していた。 #オリジナルホモ