居上蜂花略奪戦「振りほどかれた/握りしめた手の行方」

黒峰怜 @kuromrsks

簡単なことだった。こちらの網に引っ掛からないのはその組織が全てを上手く隠蔽しているか、そもそもそれだけの功績もない小さな組織か。どちらかしかないというのに、彼女をスパイとして送り込む、その手段の大胆さに後者の選択肢の可能性を勝手に消していた。

黒峰怜 @kuromrsks

異捜のざわめきを拾って、ぼうっとしていられる筈もない。光で姿を消す。それはとても素晴らしい隠れ方だ。けれど人間、生きている内は心音を消すことはできない。それにイルカの使う超音波も、上手くやれば活用できるかもしれない。己の中に潜む音の異能の純血。役立てることができるなら本望だ。

黒峰怜 @kuromrsks

きっと彼女を追うのは私の役目ではない。けれど場所を把握している人間は多い方がいいだろう。彼女を救う王子様がいると、どうして私が知らないでいられるだろう。 「待ってて」 大丈夫。貴方の居場所は既に出来上がっている。彼等は受け入れてくれるから。 「必ず、助け出してみせますからね」

ほうか @n_houka

ここまで想ってもらっているのに、みんなが自分を「略奪」しに来てくれたことに「なんで？」って思うんだろうな蜂花は。自分は要らない居ない居ない方がいいってのが、無意識にしっかり刷り込まれてる。どうしてさがしてくれるの、連れ戻そうとしてくれるの。元々私の居場所じゃなかったのに。

ほうか @n_houka

消える前に、怜さんにお電話してるかなってちょっと思った。声がききたかっただけですって言って、世間話をして、「……それじゃあ、さようなら」で切る。いいたかったのはそれだけ。ずるい。

高嗣創史 @inoust1

正直自分が言い出した事とはいえ、彼女のすぐそこに迫っている未来が自分にかかったという重さに震えそうだった。手を離してしまったあの時の後悔も苦すぎて堪らなかった。でも「冴島さん」「ん？」「略奪って響きは、悪くねーっすわ」笑ったのは虚勢からかもしれないが、出来ないとは全く思わなかった

異能鳩羽 @hato_ba_ss

鳩羽は略奪戦何してるのかな、人数少ないから潜入難しそう。下っぱに喧嘩吹っ掛けて「あんたが過激派？え、なにどっか所属してんのその弱さで？頭もたかが知れるわね！」って爆笑して中間層までは潜ってそう。ただおじさんまで辿りつくには時間が足りず。内部から手引きかな。

異能鳩羽 @hato_ba_ss

鳩羽は情報漏洩を防ぐために異研のテレパシストかサイコメトラーにプロテクトかけてもらってる。だから読まれることもないし、自分の人生に限りなく近い虚偽の情報を頭に仕込んでる。藍鼠氏のところに勧誘されてビンタで断ったことにしてるんじゃないかな。今の私に関わるものは何だって利用する。

異能鳩羽 @hato_ba_ss

異捜の誰かに会ったらプロテクト解けるようになってる。建物内を走る高嗣くんを一室に引き込んで、「…彼女の居場所は誰も知らないわ。恐らくおじさん、とやらが把握しているか否かってところね。うまくやりなさい新米くん？」先に部屋を出て通路沿いに文字通りの血路を拓く。そしてまた、違う場所へ。

黒峰怜 @kuromrsks

さようなら。たったの五文字。それがどうしてあんなに切なく響いたのか。明かになっていく状況の下、分かっても理解したくなかった。さようなら、なんて。揺れる携帯のストラップを握り締める。――させてたまるか。そんなこと。 「私、そんなに簡単に振り払えませんからね」

しばとに🎻 @sbt2___

「ねぇねぇ潤ちゃん、探偵さんの力貸してくんない？」「お前さぁ、俺の事シャーロック・ホームズとか明智小五郎だとかと勘違いしてない？金田一耕助でも江戸川コナンでも無いんだけど、俺」「浮気調査専門でしょー知ってるよ。…潤の頭脳と情報網が欲しい」「警察に協力するのは嫌だ」「俺の為にだよ」

しばとに🎻 @sbt2___

って飼い主も誘っちゃうのかなあ 。ちなみに飼い主を誘った以上はわんこは飼い主専用の番犬になるかと思われる。

しばとに🎻 @sbt2___

蜂花ちゃん探しの話。

しばとに🎻 @sbt2___

裏切り者を探せ。

しばとに🎻 @sbt2___

(勿論ネガティブな意味ではなく、ね！)

異能鳩羽 @hato_ba_ss

「蜜蜂の巣箱が小さすぎるわ、溢れて飛び火するのではなくて？」「そんなに貯えてるとも思えないンだよネェ」「内通者を生かすメリットが士気向上なら利がないな」「他にも釣り餌にかかりそーだけど」「蜜蜂は私に寄越しなさい」「恵ちゃん話聞いてた？ウチの若いのが青春してるからやめたげてよぉ！」

異能鳩羽 @hato_ba_ss

幹部三人衆の会話。

高嗣創史 @inoust1

疾走。強化された脚は建物内に犇めく連中の頭を踏みつけ、その上を軽々と越えさせる。悲鳴と怒号を背後に「おじさん」とやらを考えた。下っ端に囲まれてたり、もうここから逃げ出していたりするならまだいい。奪い取るか捕まえるかの二択だ。だけど――その「おじさん」と一緒だった時、俺は。