#雨傘の行方

日向日影🍊📖@文化系物書きVtuber（HUB） @hyuugahikage

#twnovel 崖下の遺体に目をやる。「事故ですかね。」私の助手は相変わらずだ。私は掌をかざし、雨粒を感じた。「傘がほしいね」「あ、今車から」「そうじゃないんだよ。今日は一日雨だ。傘も持たずに外出するかね。」「…あ！」「誰かが持ち帰ったんだよ。彼女の雨傘を」 #雨傘の行方

春木のん🪄ふしぎなアンソロ @Haruki_Non

人に渡したものは返って来ない。だから一方的に与えた気持ちでいると、楽なんだ。見返りなんて求めない。「先生、この前はありがとうございました」しっかり畳まれた蝙蝠傘と飴。彼女にとっては何気ない普通の行為なのだろう。でも僕の乾いていた心にそれは、じんわりと浸み渡った。 #雨傘の行方

ハコ @amenohakoniwa

ずぶ濡れで現れたら不審がられるかな、 と言う理由で傘を手に取ったから思い出した。 あの日、あなたが黙ったまま必死で傘を傾けていたのは 雨に濡れることなんて意にも介さない女だったのよ。 あの日、あなたの、あの傘は、 誰に差し出されていたの。 どこに、在ったの。 #雨傘の行方

te @te2090

「…はい、今後更なる精度向上を目指し努力して参ります」ガチャ。「今日はやけに苦情が多いな。梅雨の晴れ間でも怒る人はいるんだな」「はい…それが人じゃないみたいで…」「は？」#twnovel 梅雨入り発表直後の晴れ続きに関東一円の雨傘は憤慨し、気象庁の電話は鳴り続けた。#雨傘の行方

駕籠 @xxkagoxx

残った骨組みに 冷たく響く雨音と 跡形もなく消えたビニールの あまりの弱さには笑うしかなかった。 それでも 大丈夫 だと声がするのは いつでも 空と足元の両方だ。 #雨傘の行方 http://t.co/ml4rFddtK7

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愁夢 @s_shumu

帰り道の静けさが、電車に傘を置き去りにする。弛んだ布に染み付いた朝の憂鬱が、夜の倦怠に滲む。薄汚れた蝙蝠傘よりくたびれていたのはきっと持っていた手で、乾ききっていたのが僕だった。振動に共に揺られながら、無関心だけを取り繕った。さよなら、濡れた手が迎えに来ますように。 #雨傘の行方

／(さ・x・き)＼ @s2ki_nisitani

傘の中が好き 聴こえる雨のリズム 水溜まりを弾く靴の音色 私だけしか知らない ヒミツの歌が クルクル回した傘の中で どこまでだって響く気がするの... #雨傘の行方

佳日 @ka_jitsu13

雨音と雨の匂いの満ちる時季。暑苦しさの感じる手前に毎年やってきては、じめじめを誘う。揺れる電車で今日も今日とてざあざあ降りの雨の中僕は微睡む。何かを感じて起きると薄日が差していた。外を一目見て僕は飛びだし、空を駆け抜けた。 傘は不要だったね、と君に笑う僕がいた。 #雨傘の行方

諦 @RAIN_CAGE

雨は安らかな罪悪で、だから雨傘は庇護になる。正しくも優しくもなくて、それでも守ってくれる。掛け替えのない存在。その行方。いつか捨ててしまった、透明。だのに。 #雨傘の行方 「なんで、」「勿体ないから、拾っといた。」ぶっきらぼうに言い放つ、キミ。嗚呼なんで、キミって奴は。愛してる。

花夜 @kayanokaya

小さな鞄に 夢、詰め込んで それでは、冷たい滴は遮れないと、忘れて 傾けられた黒に 視界、暗くなる ねぇ、 肩が濡れてしまうよ 繋いだ手だけが、現実で 雨雲の行き先を、 僕らは知らない #雨傘の行方

m00n-machinery @m00n_machinery

本当は、君の傘。でも長いこと僕の手元にある。小雨でも、どしゃ降りでも、君は傘を持ち歩かない。だってめんどくさいし大体なんとかなるしと笑って答える君。いいよ、自称晴れ女でも。どこにいたって迎えに行くから。 #雨傘の行方

星野 @tospace_space

君＿濡れてし＿わないように 僕は静かに＿を＿す そいつを楽しみにしてたのに 君はいつからか 誰かの＿の中 ざんざん降りの ＿＿冷たい 僕をしっとり濡らしてし＿うよ 君が濡れないのなら 僕の＿はいらないぜ だけど虚しい #雨傘の行方 何処へ行ったんだ 僕の雨傘も あまがさも ！

飴 @am_gappa

大きな葉っぱを傘にするのが夢だった。雨の日に見た無邪気な憧れ。いつしかそんなことも忘れて、幾度目かの梅雨を迎える。実感もなく忘れて行く小さな夢たちが、ふと僕らを懐古の中へ放り投げる。学校の帰り道。里芋畑。濃い緑の世界。雨蛙の鳴き声。僕が夢見た、#雨傘の行方

神威 鴉魔@テラー民🫠 @crow0404

雨の日もたまには悪くないよね──　#雨傘の行方 http://t.co/3uTUhHUfPC

歌歩 @_mntear

太陽が恵みなら、雨は愛だ そう言ったきみのきらいなもの。 布に弾かれる滴の音、の向こう側にきみの両手が広がる。 近いようで。 遠い。 まどに訪れた小さなちいさな拡大鏡。 覗いた世界は歪んでいて。だから綺麗。 飛び込むリズムは水溜りが歌う。 陽に焦がされて雨に潤う。 #雨傘の行方

@write_x

見るんじゃなかったと思った。君と知らない女が一つの傘の下で、仲良さそうに話し合っている。私はぐっと胸が苦しくなり、二人から見えない場所に姿を隠した。二人が通り過ぎたあと、私はその後姿をただ眺める。見たくもない雨傘の行方をずっと、ずっと見ていた――。#twnovel　#雨傘の行方

華音 @Yuki_glow

雨が降っていた。傘を忘れた君と相合い傘をした。二人とも笑顔だった。今日もあの日と同じ、雨が降っている。傘を忘れたのは私。目の前を彼が通った。知らない女の子と相合い傘をしていた。私の隣には、彼はいない。(見たくないなら、目をつぶればいい)一人、雨の音に耳を澄ました。 #雨傘の行方

諦 @RAIN_CAGE

じゃあね、って。手折って。厳しくも確かな正義を捨てて、穏やかな狂気を選んだ日。土砂降りの中、宛てもなく彷徨う。濁りきった双眸は、自ら手放した傘を探してふらつく。もういない。わたしの傘、わたしの絶対、わたしの大切。もういない。 #雨傘の行方

シャーペンの芯 @shapen_so

貴女には赤が似合うと、彼は無色透明の傘を取って持っていた赤い傘を差し出した。私の色を奪われて、仕方が無く赤い傘を受け取る。私に、色を付けないでほしい。赤は彼女の色であって私では無いのだ。そんな事を考えながら歩いていたら、人混みの中に思わず赤を捨ててきてしまっていた。 #雨傘の行方

@kaze_tayori

芽吹きの二葉に傘を少し傾けた、 あの日の空は花柄だった。 少し可笑しくてでも笑わなかったのは、 愛おしいと、思ったから。 あの恋はたしかに、 私を優しくも、した。 #雨傘の行方

ウキマ大明神 @__fickle

さて、死体はどうしよう。握った包丁に目を遣った。見開いた瞳はこちらを見上げている。背後で、ばしゃりと水音がした。振り向いた先、小さな人影が走り出す。真っ赤な傘を追いかけずにただ見送った。地面に落ちた鞄を拾う。はじめて人を殺した日。静かな雨の夜だった。 #雨傘の行方

sodaame【#140字小説】 @sodaame140

貰ったどんぐりの葉で街を歩く。てくてくと。雨降る街を。梅雨空も最近は天気が良い。日傘感覚である。うさ耳の調子も良い。ふわふわと。彼は今日もどこかを歩いていて、どんぐりの傘を貸しているのだろう。神出鬼没。謎のうさぎ。梅雨の空には、不思議が多い。 #雨傘の行方 #梅雨空の詩 #コラボ

諦 @RAIN_CAGE

はい終わり。遅刻者は晒し上げますが歓迎。今夜はトゥギャ無理なんで近いうちに。今の時点で俺からのふぁぼが来てないものは漏れてます、よかったら教えてやってください。トゥギャらせてください。ご参加ありがとうございます。また雨の日にでも使ってやってください。 #雨傘の行方