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「アイツ、この職場で友達居なかったんですよね。だから誰にも相談出来なかったんだと思います」そんな言葉を、彼の同期から聞いた。
2010-09-17 16:41:46![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「酒気帯びで警察に捕まって。…ほら、最近そういうの世間からも厳しい目で見られるじゃないですか。だから、アイツ真面目だったから、もうダメだって、生きてる資格すらないんじゃないかって、そう思ったんじゃないかなって」
2010-09-17 16:44:23![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
酒を飲んで車を運転した彼? それともその彼を捕まえた警察? 友達が居ないと分かっていた、同期でもある目の前のコイツ? それとも、
2010-09-17 16:46:06![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
思うことは色々とある。後悔だって沢山ある。もしも私が、彼と親しくすることが出来ていたら。困った時に、気軽に相談出来るような相手で居られたならば。
2010-09-17 16:48:01![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「そんなものは大丈夫だって。何とでもなるし、私が何とかしてやるよ。だから大丈夫だって」もしも電話が繋がったなら、私はきっとそう告げた。…もしも次があるのなら、そう告げると決めたのだ。
2010-09-17 16:50:06![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
彼にとっての次はもう無い。だが、同じような誰かに、困ってどうしようも無くなったと泣いている誰かに、私は手を差し伸べられる人間でありたい。
2010-09-17 16:50:55![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
それは、もう何年も前の出来事で、今では記憶の底に沈んで、もう仔細に当時の出来事を思い出すことは出来ない。
2010-09-17 16:53:39![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
だから私の携帯電話はいつでも電源が入っていて、そしていつでも待っている。誰かの助けを求める声を受け取る為に。
2010-09-17 16:57:04![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
彼の顔はもう思い出せない。だが、在った事実は忘れない。それが私にとって生きる意味の一つで、生きていく為にきっと必要なことなのだ、と。私は今でも信じている。
2010-09-17 16:59:42![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
記憶は上書きされる。何度も何度も思い出されて、都合の良いように書き換えられて、何度も脳で再生されて。
2010-09-17 17:02:21![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
だから、多分ここに書き連ねたことも、きっと私の都合の良いように何かが変わっているのだろう。だけれども、私の思いは、胸に刻んだ想いは、いつまで経っても忘れてはいけないと、そう思う。
2010-09-17 17:03:40![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
さて、次の4月1日までは後何日だ? 私は今でも、あの時に誓った言葉に忠実に生きているか? 嘘も偽りもすれど、でも、曲げてはいけないものは確かにあるんだ。
2010-09-17 17:05:17![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
あぁそうそう、私は、手を差し伸べたいんじゃなくって、むしろ、誰かが困った時に頼って貰えるような存在でありたかった。
2010-09-17 19:40:04![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
何があっても、「テメェ、それ人生捨てる程のことなんか?」って笑い飛ばしてやれる、そんな人でありたかった。
2010-09-17 19:42:45