【八重展レポ】御宸翰と御製の備忘録

2013大河特別展「八重の桜」福島展に行ってきました。 作中でも取り上げられていた孝明帝から容保公に下賜された御宸翰と御製の実物を観ることが出来て感激!また、容保公が大切にそれらを保管していたという錦の袋の展示も。ただの個人的メモですが、思い出したことがあれば随時追加していきます。
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望月ミツキ @fullmoon_HQ

えーと会津旅レポはぼちぼちまとめてるので、取り急ぎ御宸翰と御製について語ります

2013-06-06 23:25:04
望月ミツキ @fullmoon_HQ

5/17~7/3福島県立博物館で特別展「八重の桜」が開催されています。今回、孝明帝から容保公に下賜された御宸翰実物を観ることができました。この特別展は東京、福島、京都の順で巡回しており、次回京都展は7/13~9/1で開催されるとのこと。展示品は一部変わる可能性があるかもしれません

2013-06-06 23:34:09
望月ミツキ @fullmoon_HQ

大河でも読み上げられていた孝明天皇御宸翰と御製は文久三年十月九日深夜に参内を命じられた容保が右大臣二条斉敬を通じて内密に賜ったものとのこと。このほか文久三年六月二十九日、元治元年二月八日、三月十六日にも御宸翰を賜っていて、さらに元治元年十月二十五日には短刀も下賜されたそうです

2013-06-06 23:46:07
望月ミツキ @fullmoon_HQ

展示されている御宸翰はこの10/9のもののみ。その御宸翰と御製を納めて常に身につけていた、緋色地唐草葵紋錦袋と、容保公が下賜の経緯を記した添書も展示されていました。短刀も展示されていましたが、当時の拵は東京大空襲により松平家が被災し焼失してしまったそうで刀身のみでした

2013-06-06 23:54:22
望月ミツキ @fullmoon_HQ

図録には孝明天皇形見分けの屏風(獅子牡丹図金屏風)左隻も載っていましたが、現物は展示されていませんでした。これも松平家が空襲で被災した際に右隻が焼けてしまったとのこと。(右隻の残欠は遺存しているそうですが)

2013-06-07 00:02:42
望月ミツキ @fullmoon_HQ

当時の形見分けの基準はわからないけれど、金屏風一双を形見の品として贈られたってことはやっぱり格別の存在だったのだろうな、と改めて思いました。

2013-06-07 00:14:24
望月ミツキ @fullmoon_HQ

文久三年十月九日の御宸翰の内容は 「堂上以下疎暴 論不正之所置 増長ニ付痛心難耐 下内命之處速ニ 領掌憂患掃 攘朕存念貫徹 之段全其方忠誠 深感悦之餘右 壹箱遣之者也  文久三年 十月九日」  ※改行に合わせてスペースを入れています

2013-06-07 00:28:41
望月ミツキ @fullmoon_HQ

(訳)昇殿を許さる公家以下が乱暴な意見をくり返し不正の行いが増えたため、朕の心の痛みは耐え難いものとなっていた。内々の命を下したところ速やかに分かってくれ、大きな心配事を払い除いて朕が心に思っていることを貫いてくれた。その方(容保)の忠誠に深く感悦したため、右の一箱、これを遣わす

2013-06-07 00:31:23
望月ミツキ @fullmoon_HQ

御製は大河でも読み上げたし、皆様ご存知だと思うのですが…

2013-06-07 00:37:07
望月ミツキ @fullmoon_HQ

孝明天皇御製  「たやすからさる世に 武士(もののふ)の忠誠のこころを よろこひてよめる 和らくもたけき心も 相生のまつの落葉の あらす栄へむ  武士とこころあはして いはほもつらぬきてまし 世々のおもひで」 帝が私事を込めた歌を武士に与えるのは極めて異例のことだったそうです

2013-06-07 00:41:08
望月ミツキ @fullmoon_HQ

(訳)「容易ではない世の中において武士(容保)の忠誠の心をよろこんで和歌を詠む。 平穏を望む(天皇の)心も勇敢な(武士の)心も、根を一つとする相生の松が落葉しないように、共に栄えてほしいものである。武士と心合わせて協力できれば、どんな困難も切り抜けられ代々伝えられることであろう」

2013-06-07 00:45:27
望月ミツキ @fullmoon_HQ

孝明帝から御宸翰と御製を賜ってから26年後の明治22年、当時日光東照宮の宮司を務めていた容保公は下賜の経緯を記した添書を書いています。

2013-06-07 01:02:25
望月ミツキ @fullmoon_HQ

松平容保筆 御宸翰添書  「此 宸翰者文久三亥年八月 十八日蒙 御内命参 内之上心配周旋仕候處 其十月 御賞トシテ御箱入 御製二首ニ御書キ添ヘ降シ 賜リ難有拝領仕爾来 一身ヲ離サス寶重秘蔵仕候  明治廿二年」

2013-06-07 01:12:23
望月ミツキ @fullmoon_HQ

(訳)「この宸翰は文久三 亥の年八月十八日に内々の命令を仰せつかり、宮中に参内し孝明天皇の心配を取り除いて差し上げたところ、その年の十月に御賞として箱入りの御製二首に御書きを添えて賜ったものであり、有り難く拝領した。それ以来肌身離さず秘蔵の宝重としてきた。 明治二十二年」

2013-06-07 01:16:36
望月ミツキ @fullmoon_HQ

八重展で御家訓ポストカード買ってきたw容保公の写真焼きポスカもあったら良かったのに…再販しないのかしらhttp://t.co/3AUKhCtvHH

2013-06-07 01:34:19
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