恋したヒト、追い続けたボク

朝なって読み返したら絶対爆死する
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だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

その晩、ボクは1人で枕を濡らした。思いっ切り、声を殺して泣いた。泣きまくった。…それくらいに、ボクは彼女のことが好きだった。…その筈だった。

2010-09-18 00:56:05
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

翌日、泣いた話を友人にしたら、「バカじゃねえの?」と笑われた。

2010-09-18 00:56:40
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

それが友人なりの強がりだったのか、それとも本気でそう思っていたのか、今でもボクには分からない。

2010-09-18 00:57:20
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

だがその当時のボクは、そういうものなんだ、と納得して、それで彼女のことをスッパリと忘れることにした。

2010-09-18 00:57:43
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

アイツは勿論、ボクが告白してフラれたことを知っていた。だが、そのことについては一切触れようとはしなかった。

2010-09-18 01:02:30
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

当時のボクは一端の小説書きを気取っていて、授業中でも構わずあれこれと物語をノートに書き殴っているようなヤツだった。

2010-09-18 01:05:56
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

それを友人やアイツに見せて、読んで貰うことで満足していた。そんなヤツだった。

2010-09-18 01:06:27
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

アイツはアイツで剣道部に入部してすぐさまエースの座を勝ち取って活躍していた。

2010-09-18 01:10:54
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

勉強に関しては先に話した通りで常にトップクラスの成績であり続けた。

2010-09-18 01:11:16
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

そしてピアノが弾けたから、音楽の授業ではピアノの前がアイツの定位置になっていた。

2010-09-18 01:12:10
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

繰り返そう。ボクはアイツと比べて秀でたところが一つもなかった。

2010-09-18 01:15:33
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

だから、物語を書いた。それくらいしか、アイツに対して誇れるところがなかったから。それくらいしか、アイツに対して魅せるモノがなかったから。

2010-09-18 01:16:35
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

劣等感だったんだろうな、と今にしてみれば思う。

2010-09-18 01:19:17
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

どれだけ頑張ったところでアイツには追い着けず、隣に並ぶことすら出来ない。

2010-09-18 01:21:10
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

あぁ、そうか。追い着くより、追い越すより、隣に並ぶことの方が、ずっと難しかったんだ。

2010-09-18 01:22:40
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

隣に並びたいと思ってしまって。だから、アイツとの関係を、ボクが壊した。

2010-09-18 01:23:51
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

忘れもしない、12月。冬休み直前。終業式の後。

2010-09-18 01:27:29
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

いつもの、ボクが書いた物語を綴ったノートを見せるような感覚で、ボクはその便箋を渡した。

2010-09-18 01:28:28
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

そしてそのまま、何事も無かったかのような振りをして、家に帰った。

2010-09-18 01:29:47
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