【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配られたが…】

宗教学者 島薗進氏の連続ツイートをまとめました。
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福島からの鐘の音 世界に響け ― 復興を願い除染に励む
曹洞宗常円寺住職 阿部光裕氏
2013年6月6日付 中外日報(論・談)

2013.01.19 人権シンポジウム in 福島 ①
(主催者挨拶~基調報告)

2013.01.19 人権シンポジウム in 福島 ②
(パネルディスカッション)

島薗進 @Shimazono

1【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配られたが…】阿部光裕氏(曹洞宗常円寺@福島市)「福島からの鐘の音 世界に響け―復興を願い除染に励む」6/6中外日報 http://t.co/8t45yKqlyr 除染の限界は分かっている。「覚悟」の上で除染し除染土を引き受ける。

2013-06-08 09:13:28
島薗進 @Shimazono

2【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配られたが…】阿部住職は「震災からわずか3カ月後、日本で初めての「仮置き場」」とし除染に取り組んだ。そのきっかけは、原発事故後、早い時期にすでに生じていた「分断」の中で留まることを決めた時期に始まる。その頃のことを阿部氏はこう振り返っている。

2013-06-08 09:14:03
島薗進 @Shimazono

3【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配られ…】「当時の放射性ヨウ素の貴重なデータがある。福島市の南東に位置する県立医大近辺で3月15日(爆発から3日後)に採取された葉菜の検査記録だ。県が測定し手書きで残したその資料には、ヨウ素だけで1キロあたり119万ベクレルが検出されたことが」

2013-06-08 09:16:28
島薗進 @Shimazono

4【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配られたが…】「示されている。当時医大で医師・看護師などに「安定ヨウ素剤」を配ったのも頷けるデータだ。しかし、私たちにはそうしたデータが公表されることはなかった。今年の1月、法務省主催の人権フォーラム「震災と人権」でパネリストを務め、こうした」

2013-06-08 09:16:55
島薗進 @Shimazono

5【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配られた…】「事実を伝えた。ところが、後日主催者から報告文書中のこの発言内容について削除したい旨の電話が入った。医大関係者から「それは医療従事者の既得権益で、なんら問題がない」という意見が寄せられたためだ。私は「百歩譲ってそれを認めたとしても」

2013-06-08 09:17:24
島薗進 @Shimazono

6【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配られたが…】「地震により当時ライフラインの復旧のために何週間もの間、文字通り寝食を忘れ、大量の放射性物質が降り注ぐ中、復旧工事に従事していた人にはなぜ配られなかったのか。彼らには既得権益はないのか」と一蹴すると、1時間足らずで」

2013-06-08 09:17:42
島薗進 @Shimazono

7【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配られたが…】「削除せず、そのまま記録する」との返答があった。明らかな職業差別であったからだ。どれほどの汚染状況であったのか、今ではそれを知る確かな術はない。情報が次々と後出しで伝えられる中、何が正しく何が嘘か、何を信じていいのか解らないまま」

2013-06-08 09:18:01
島薗進 @Shimazono

8【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配られたが…】「錯綜する情報の取捨選択・決断を私たちは迫られた。「万が一にも将来子供に影響があってはいけない。避難しよう」「この程度は問題ない。避難の必要はない」「私はもうこの歳だ。被ばくはあまり気にしない」かくして「分断」が始まった。」

2013-06-08 09:18:16
島薗進 @Shimazono

9【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配られたが…】「私の息子は、当時小学校の2年生だった。「防護」と「容認」の狭間で心は揺れ、まともな睡眠をした記憶がない。しかし、震災から数日後に身内が急逝し、その荼毘の主となって自らが導師を務めるという出来事があり、流れに逆らう余裕もないまま」

2013-06-08 09:18:36
島薗進 @Shimazono

10【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を…】「留まることになった。震災の年の春の桜は、まるでサングラスでも掛けて見ているように色褪せて見えた。「このままでいいのか……」自問自答することおよそ2カ月。「行動」しない人間に真の説得力はない。寺の大般若祈祷会に集まったお檀家・市民に」

2013-06-08 09:19:06
島薗進 @Shimazono

11【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配…】「向かって除ボラ活動を中心にした団体を立ち上げることを発表し、賛同を求めた。何もせずにじっとしている苦痛から解放されるように、"福島復興プロジェクト「花に願いを」"というボランティア団体を立ち上げ、仲間たちと無我夢中で走り続けてきた。」

2013-06-08 09:19:31
島薗進 @Shimazono

12【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配られたが…】「三塗八難 息苦停酸 法界衆生 聞声悟道」禅寺で鐘を撞く時に唱える偈文だ。「三悪道に堕ちたものも、八難に苦しむものも、すべての生きとし生けるものが、この鐘の音を聞いて真実に目覚め、幸せとなれ」福島から放たれる鐘の音が

2013-06-08 09:20:02
島薗進 @Shimazono

13【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配られたが…】「世界中に響けと思う。何に目覚めて生きていくのか。個々に迫られた現実の問題なのだと思う。」常圓寺の阿部光裕住職は子ども達の行動範囲を中心に今も独自の除染を続けている。http://t.co/8t45yKqlyr 

2013-06-08 09:20:20
島薗進 @Shimazono

14【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配られたが…】阿部住職のこうした活動の背後には、真実に基づいて行動し経験しながら学んでいくという確かな信念と生き方がある。「経験をすることで「除染」に関しての理解も「放射能」に対しての「覚悟」も変わる。そうした行動が確実に行政サイドを動かし」

2013-06-08 09:26:54
島薗進 @Shimazono

15【医師・看護師は「安定ヨウ素剤」を配られたが…】「環境省からの依頼で県や省庁の役人に対する講師の依頼も来るようになった」「とはいえ、故郷を追われた人の気持ちを慮ると胸が締め付けられそうになる。故郷でこうして活動ができる分、私たちはまだましだ」。基調には悲しみのトーンがある。

2013-06-08 09:27:10