内藤正典氏（イスラーム地域研究、同志社大大学院教授）による、現地トルコからの報告

masanorinaito @masanorinaito

ムスリムが多数を占めていながら世俗的な国というのは、19世紀以来の西欧諸国の圧倒的強さに衝撃を受けて、無理やり世俗化を上から押し付けたケース。トルコはその典型。独立の際の、英仏などとの死闘を考えれば止むを得なかった。それが、100年近くたって軌道修正し始めたということ

masanorinaito @masanorinaito

イスラーム帝国だったオスマン帝国は、不平等下ではあったが異教徒との共存を実現した。それが、世俗国家、国民国家としてのトルコ共和国に変わった途端、異教徒だけでなくムスリムにも生きにくい、他の民族にも冷たくなっていった。これが国民国家最大の問題。

Kanade Akiyoshi @KanadeAkiyoshi

@masanorinaito 先日、ワールドWaveで内藤さんが解説されていた要領で、実際にギュレン師が非難をされていると受け止めて宜しいでしょうか。

masanorinaito @masanorinaito

@KanadeAkiyoshi そうです。

masanorinaito @masanorinaito

それでもエルドアンが好き、という人たちがいる限り、首相の強硬姿勢は変わらないだろうな。

仏塔　ぐでだま亭免堂苦斎 @wheyh

@masanorinaito 私は国民国家を作った｢フランス大革命｣否定派です。国民国家のおかげでヨーロッパではやたらと人が殺されました。

masanorinaito @masanorinaito

現実は、それでもエルドアンが好き、もいれば、ファミリービジネスで取り巻き重用はいかんだろう、もいるし、最初から大嫌い、もいる。それに、政治に関心ないけど、とりあえず車も持てたし家も買えたしバカンスも行けるからエルドアンもいいか、もいる。

masanorinaito @masanorinaito

去年の2月に、AKPの議員総会に行ったとき、エルドアン首相はエジプトのムバラク大統領に、引導をわたすかのような名演説をした。民の声を聴け。人間、墓にはいる時は大統領でも首相でもない。一人の人間。だからこそ存命中に民の声を聴くべきだ、というような内容だった。

masanorinaito @masanorinaito

その演説は、タハリール広場でも、中継で流されたとか。いまや、それが逆になってしまった。

GhettoOrgan【月燈風琴】 @GhettoOrgan

催涙弾の"水平斉射"に抗して火炎瓶なげるのは「暴徒」とは思わない…催涙弾も直撃すれば命に関わる。“@masanorinaito: 首相は、デモ隊の分断に成功したものの、暴徒にはシンパシーはないが、首相には反発する声なき市民には答えていない。問題は、彼らの反発を無視していること。”

高林　敏之 @TTsaharawi

@masanorinaito ありがとうございます。この間のトルコ情勢に関するツイートはたいへん興味深く、連日追わせていただいています。

masanorinaito @masanorinaito

Gezi Parkı'nda sıcak saatler-HABERTÜRK http://t.co/jL4rjXnGi4イスタンブルのタクシム広場は一層緊張の度を高めている。

masanorinaito @masanorinaito

Gezi Parkı olayları ile ilgili Başbakan'ın kabul edeceği heyet belli-En Son Güvenlik Haberleri-HABERTÜRK http://t.co/Y4l2nkhXrp首相が面談するのは歌手等

masanorinaito @masanorinaito

エルドアン首相は、歌手や映画スターなどと会う。デモの関係者とは別に、とされているが、関係者が誰であるかは明らかにされていない。しかし、会いに行くアーティストも危ない橋を渡ることになるだろう。一気に人気が下がるリスクも負う。

masanorinaito @masanorinaito

トルコ人は、有名人や権力者を前にすると興奮して舞い上がってしまう傾向がある。首相とかの前にでると、相手の勢いにのまれてしまいやすい。政府側は、あくまでGezi Parkの関係者と会うのであって、タクシムで首相退陣を叫んでいる人たちと会うとは一言も言っていない。

masanorinaito @masanorinaito

「Gezi Parkの関係者」というのは、すなわち、公園の緑を残してくれ、と要求した人のことであって、再開発の計画変更で、「では、こういう素晴らしいものをつくてやろうじゃないか。なんなら、君たちも設計に参加してはどうか」的な懐柔を図ることは明らかである。

masanorinaito @masanorinaito

しかし、今回の騒乱の場合、首相の退陣、首相とその取り巻きへの反発が強いのであるから、公園を守れ、と言っている人たちと会ったとしても、反発の主要な部分である首相退陣論には耳を貸すことは絶対にない。

masanorinaito @masanorinaito

一本調子でイスラーム主義を嫌う世俗派の知識人やジャーナリストは、政権発足当初から、フェトゥッラー・ギュレンの組織とエルドアン政権が結託してトルコを再イスラーム化しようとしていると非難してきたが、当たっていない。過去2年ほどのあいだに、ギュレンに共感する人と政権の関係はかなり悪化

masanorinaito @masanorinaito

ギュレン運動側は、トルコでも国外でも教育にかなり力を入れている。トルコ国内で、相当数の予備校をもっているのだが、エルドアン首相が突然、予備校は無用だ、閉鎖させる。予備校に多額のお金を費やさなくても進学できるようにする、と言い出してギュレン運動側の反発を招いた。

masanorinaito @masanorinaito

今夜、10時代のNHKラジオ第一放送出演。ウエブラジオでも聴けます。

sakenomionzu @sakenomionji

それを理解しろというのは、ムリ筋　@masanorinaito イスラーム化を進めることが、退行的現象だと決めつけてはいけない。西欧では、宗教から離れることが「進歩」だと認識されるが、ムスリムの社会は、そうではない。

高林　敏之 @TTsaharawi

@masanorinaito 内藤先生、いつも興味深いツイートをありがとうございます。さて、現下のトルコ情勢に対する次のような記事は、事実はともかく描かれる「構図」にすこぶる違和感を覚えるのですが、ぜひご批評を伺いたく存じます。 http://t.co/Iui9I5SUz2

高林　敏之 @TTsaharawi

@masanorinaito あるいはhttp://t.co/Vuvf47JLcE などの一連の記事、またhttp://t.co/R1kPsbhIOe です。要は「新自由主義的でイスラームを強要する金権独裁者」と「民衆」の対峙という構図は極めて一面的ではないかという疑問です。

高林　敏之 @TTsaharawi

@masanorinaito お時間のある時に、ぜひご意見を発信していただければ幸いです。よろしくお願いします。