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2013年6月16日

ライスのアニメ感想.Ex #12:新海誠監督作品ミニ感想集。

レンタルで借りられる新海誠監督作品全てのミニ感想です。 処女作である「彼女と彼女の猫」から「星を追う子ども」まで 時系列順に見れたのは面白かったです。 「言の葉の庭」も見にいけたらいいなあ。
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テリー・ライス @terry_rice88

ショートアニメの「彼女と彼女の猫」から「星を追う子ども」までレンタルで借りれる新海作品を全部見てみました。なので平均5ツイートくらいで各作品の感想を書いてみましたのでどうぞよろしくお願いします。

2013-06-16 22:03:42
テリー・ライス @terry_rice88

彼女と彼女の猫(2000年作)新海誠監督の処女作。モノローグでつづられるある彼女と飼い猫の話か。全編モノトーンの、生活感を切り取ったイラストレーションと背景を重ねてつなぐ事で、構成されている作品かな。そもそも猫と人間なので繋がってるようで繋がらないのがミソの物語だなあ。

2013-06-16 22:05:26
テリー・ライス @terry_rice88

たぶん猫を拾った社会人の女性が男性と別れ、旅立つさまを猫のモノローグで語ってる作品なんだろう。とはいえ、猫と人間におけるディスコミュニケーションがあって、どちらにおいても一方通行でしかない。お互いに寄り添っている関係だけど、根っこですれ違っている状況。しかし世界と断絶してない。

2013-06-16 22:05:39
テリー・ライス @terry_rice88

ラストで世界を肯定する方向に行っているのは映像で切り取られた部屋と背景と雲や雪や雨、光、自然物、無機物が彼女や猫に関係なく、世界に寄り添っているからで、彼女や猫も素直に寄り添えるから肯定しているという事なんだろう。世界と同化できるからこそ、「好き」なのだという話だったと感じた。

2013-06-16 22:05:51
テリー・ライス @terry_rice88

ほしのこえ(2002年作)一緒に青春を過ごすはずだった男女がどうしようもなく離れ離れになっていくが、どこか心の片隅で想いが通じ合っているというSF作品。プロット立てや道具立ては非常にガイナックスの諸作品を想起させられるんだけど、模倣に陥っていないのが興味深くもあり、受けた理由か。

2013-06-16 22:06:07
テリー・ライス @terry_rice88

特筆すべきは雨と光、あるいは雪や雲、青い空か。それらが画面で主張するごとに長峰と昇の想いが交差していく。情感を背景に重ねていくのはオーソドックスながら突き詰められて、先鋭化している画面だよね。反面、ビルや後者やマンションなどが漫画的背景で細やかというよりざっくりしてる印象。

2013-06-16 22:06:21
テリー・ライス @terry_rice88

お互いにもう会うことはないだろう遠い距離感でそれぞれに相手へ同じ想いを胸の奥にしまいながら、それぞれの道を歩む姿には停滞感があまりなくて、常に前を向いている。お互いの存在を意識出来ればこそ、生きるということに向き合えるって点では90年代アニメのイデオロギーを乗り越えていると思う。

2013-06-16 22:06:32
テリー・ライス @terry_rice88

全体に青春という時期を通過した視点で描かれた作品で、ある時点から見ると遥かに遠くなってしまった「切り取られた青春」への憧憬を長い人生の中でどのように位置づけるか?という命題の作品だったように思う。というかそこに強度を持った作品だといえるんじゃないだろうか。それを繋ぐ物が美しい背景

2013-06-16 22:06:46
テリー・ライス @terry_rice88

「失われた(切り取られた)青春」を喚起させるものとしてその美しく感じた世界があり、そこから心に響いていくものこそが「ほしのこえ」なのかなあと思ったりもした。「こえ」を繋ぐ物として「携帯電話」があるのもまた現代的だね。あれも繋がってなくて、繋がるものだから。拙くも太い軸を感じた。

2013-06-16 22:06:57
テリー・ライス @terry_rice88

雲のむこう、約束の場所(2004年作)南北に分断された日本という世界の中で同級生だった男女三人の青春の終焉を描いたSF。平行世界というようなSF的には定番のギミックを使いつつも、それを「世界の夢」と位置づけ、ヒロインの沢渡さんの夢と結びつける辺り、セカイ系たる由縁なんだろうけど。

2013-06-16 22:07:08
テリー・ライス @terry_rice88

今回、主に注力されているものとしては世界の「大気」なんだろうと思われる。美しく輝く光、震える空気、鬱屈した曇り空、突き抜ける青い空。その大気と光が作り出す景色が中心の三人を映し出しているといっても過言ではないと思う。故に空気の透き通っている場所を舞台に選んでいるのかなあと。

2013-06-16 22:07:18
テリー・ライス @terry_rice88

だから余計に東京が淀んだ空気で閉塞感が出ているのは面白い。物語としては誰しもが「喪失」を実感して、新たな歩みを踏み出していくのが静謐に描かれていた。カメラに移る自然物や雲の空気感に登場人物の感情が重ねられて響いていく。正直、戦時下というのは舞台装置でしかないのだけど。

2013-06-16 22:07:29
テリー・ライス @terry_rice88

それもこの「世界(=日本)」が青春をこじらせているというメタファーだったら、という憶測もまた興味深くあるか。世界の夢と沢渡の夢が繋がっていると考えるならば。失うべきものを失って人は成長していく。失うことでゼロから始まる。主役の三人はこれ以上交わることがないだろう。故にこれは希望だ

2013-06-16 22:07:41
テリー・ライス @terry_rice88

拗らせるより全てを清算する、そして前を向く選択をする事で、自らの一部分と成す。通過儀礼として浩紀は沢渡を飛行機に乗せ、約束の場所へ向かう。そして想いを代償にして、彼女は目覚めた。しかし生きる希望は戻った。この作品はそういう物語なのだろうとあの色鮮やかな幕切れを見て思った。

2013-06-16 22:07:51
テリー・ライス @terry_rice88

失われてしまうことを是として描くというのは、面白い視点だなと感じる。全てが失われたわけではないからこそ希望があるんだろうけど、その描きはやはり青春を終えた者だからこそ語れる語り口なのだろうと、そういう風に感じさせれる作品だった。静かながらも前作より成熟した物語で面白く見れた。

2013-06-16 22:08:03
テリー・ライス @terry_rice88

秒速5センチメートル(2007年作)桜花抄、コスモナウト、秒速5センチメートルという三つの短編から成る連作。DVDの収録されていた新海監督インタビューで「スピードというものに拘った」という言があり、それぞれの速度を書き綴った作品なのだろうと感じた。基本、遠野貴樹という人物の物語。

2013-06-16 22:08:16
テリー・ライス @terry_rice88

「駆け抜ける青春」という語があるように、この世界に生きる人々の「スピード」であり、桜の花びらが落ちる秒速5センチメートルであり、ロケット運搬車両の時速5キロでもあったり、世界にたゆたう極々自然な時の流れと精神の速度が重ねられた作品なのだろうかなと。容赦ないといえば容赦ない世界。

2013-06-16 22:08:26
テリー・ライス @terry_rice88

ただ日常があるだけ、それのみを描いた作品でままならない現実を描いただけとも言える。未来はどうなるか分からない。遠野貴樹は篠原明里や澄田花苗に比べて、心の速度を止め続けていたっていうのが作品最後の爽やかな苦味になっているんだろうと思われる。前作の幕引きは物語的に幸せだったんだなあ。

2013-06-16 22:08:39
テリー・ライス @terry_rice88

この作品のすれ違い方は非常に現実的だろうと思われる。それこそ男女の繋がり辺りなどは多分、ふとしたきっかけで終わってしまうんだろうと。ただまあそれにしても遠野貴樹の人物像が終始ナルシシスティックであるところは評価の分かれるところだろう。男としては理解できるが理解したくない感じ。

2013-06-16 22:08:49
テリー・ライス @terry_rice88

背景は写実的な細やかさよりは風景をより鮮烈に印象付けるために細部をぼかす事によって、登場人物の曖昧な心象を描写してるのだなと感じた。桜は篠原明里、星は澄田花苗、雪は遠野貴樹というように。前者二人は瞬く間に流れてゆき、後者は根雪となり、溶けるのに時間を要した。ただそれだけのことだ。

2013-06-16 22:08:59
テリー・ライス @terry_rice88

前作のように全てを清算できず、現実的に拗らせてしまった男の話だろう。前作と表裏の関係。主題歌「One more time, One more chance」の歌詞のように、心残りを持ち続けるか否か。恐らくラストで遠野貴樹は吹っ切れたように見えた。彼もようやくスピードに乗ったのだ。

2013-06-16 22:09:11
テリー・ライス @terry_rice88

星を追う子ども(2011年作)いわゆる冒険ものにカテゴリされる作品で、新海監督作品の中ではきわめて動的な一本だろう。これでもかと言うぐらい、スタジオジブリ(特に宮崎駿監督作)オマージュだらけな作品だけどよくよく考えたら、「ほしのこえ」も引用が多かったからそういう手法なのだと思う。

2013-06-16 22:09:21
テリー・ライス @terry_rice88

その結果、どの新海作品よもりアニメらしいアニメ作品に仕上がっている。どうやら監督本人もそのつもりだった模様。面白いのはオマージュ元とは違う攻め方を仕掛けたこと。自分はこの作品を冒険活劇ではなくロード・ムービーだと位置づけたい。要はそれぞれキャラが問題を抱えており、巡礼する物語。

2013-06-16 22:09:31
テリー・ライス @terry_rice88

アスナや森崎、シンも「愛すべき者の死」という意識が付き纏いながら、地下世界「アガルタ」を彷徨う。この死の意識が一番軽度なのがアスナで、重度なのが森崎。言ってしまえば、森崎が非常に新海作品のキャラらしい問題の引き摺り方をしてて、特に恋人の声がナウシカ役の島本須美さんなのが暗示的。

2013-06-16 22:09:41
テリー・ライス @terry_rice88

アスナも地上にやってきた地底人シュンの死を実感できないままアガルタを旅したけど、彼女の場合は初恋の喪失=シュンの死なので死を認識した時点が旅の終わりだが、森崎は「恋人の蘇生」を人生の拠り所にしてたので喪失のでかさは比じゃない感じ。ラストで喪失の代償を受け、アガルタに残る選択をした

2013-06-16 22:09:51
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