- MaricaYM_zs
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@zs_tl 体中を走るひどい痛みで目覚めた。家の天井。ベットまで辿りつけず、ソファーの上で気を失ったらしい。まるで全身が火であぶられているのように熱く、そしてひりひりと痛む。かろうじて目を開けると、心配そうにこちらを見つめる冬海とマックスの顔が目に入った。
2013-06-17 21:21:18@zs_tl 「大丈夫、ですか?」冬海がこっちが意識を取り戻したのに気づいた。「体温計、それと、薬」かすれた声で答える。「水、持ってきます」と冬海が台所へ向かうのを見送ると、大事に飾られた美しいブーケが目に入り、記憶の中の幸せな出来事が現実のものであったことを教えてくれた。
2013-06-17 21:27:06@zs_tl 冬海から受け取った体温計を口で加え、薬を確かめる。2種類の大量の鎮痛剤。冬海が病院からもらってきてくれた。強い方は焔煬がしばらく使っていた非常に強力な物だ。体温計の数値は40度近く、これが例のZVに対する過剰免疫反応の発熱であることを示していた。
2013-06-17 21:31:52@zs_tl 強い方の薬を大量に震える手で飲み込む。嚥下するだけでただれるような痛みが食道付近に広がった。「看護士さんが入院を勧めてましたよ」と、冬海。首を小さく振って心配そうな彼に答える。とにかく動きたくなかった。例の免疫反応なら、今夜一晩で熱は下がるはずだ。
2013-06-17 21:42:05@zs_tl 薬が効いて来たら、顔を洗って着替えてベットに移ろう。再びソファーに崩れ落ち目を閉じる。この熱でHZが強制的に解除された結果、結果的に身体にどこまで負担がかかってしまうかわからないが、もはやなるようにしかならない。目を閉じて蹲り、薬が効いてくるのをひたすら待った。
2013-06-17 21:49:36というわけで、式から戻って来たドクター、式後に今日の診断結果のゾンビ化解除の高熱で寝込む、というオチになってしまいました。HZ化、今夜で解除です。3度目のHZ変異解除のため、ローカルルールでペナルティーをつけますが、その内容の発表はゾンサバタイム直前にて。
2013-06-17 21:52:38ドクター高熱HZ解除のによるペネルティー:これから10日間回復不可、および武器効果使用禁止といたします。(具体的には持っている日本刀+3の効果がなしになります)それだけ身体にダメージがきているという演出ということで。釣り竿、バイクもこの期間は使用いたしません(自殺行為だからね)。
2013-06-17 23:46:48@zs_tl 気がついたら朝だった。薬が効いているせいか熱が下がって来たせいか、一晩中苦しんだ体中の刺すような痛みは、だいぶ引いて来ていた。そろそろ体の反応も終盤なのかもしれない。目をあげると、冬海が横の椅子に座ったまま、ベットに俯せて寝入っているのが見えた。
2013-06-18 04:39:55@zs_tl 昨夜は帰らずに一晩中看病してくれたんだな、と感謝する。昨晩ベットに移る際に支えてくれたことをなんとなく覚えていた。痛みで苦しんでいる間、心配そうにこちらを見つめてくれていたことも。
2013-06-18 04:45:57@zs_tl 体温計はどこかなと、まだ時折鋭く襲って来る痛みに耐えつつごそごそと辺りを探す。疲れているだろう冬海を起こしたくなかったので、なるべく静かに。
2013-06-18 04:47:08@MaricaYM_zs 「ん…」ベッドの中でゴソゴソ動いている感触で目が覚める。どうやらベッドに伏して寝てしまったようだ。慌てて身体を起こし、「紫苑さん?」と呼び掛ける。
2013-06-18 07:25:07@ononono_zs 「あ、起こしちゃったか…ごめん。ちょっと体温計を探しているんだけれど」
2013-06-18 07:26:22@MaricaYM_zs 「ああ、体温計。すみません、いったん別の所に置いてしまったんですよね」そう言ってベッド近くのテーブルから体温計を取り、手渡す。「まだ、身体痛いですか?」昨夜は貰って来た薬(鎮痛剤のようだった)を飲んでもなかなか効き目が出なかったのか、かなり呻いていた。
2013-06-18 07:33:25@ononono_zs 「まあ、多少ね。昨夜に比べたらずいぶんまし。薬も効いているようだし」そう言って体温を計る。37.5度。ここまで下がれば、あとは時間の問題だ。「一晩中、側にいてくれたの?」
2013-06-18 07:36:14@MaricaYM_zs 「それは何よりです」体温計を貰い、熱を見てひとまず安心する。「…こんな状態の紫苑さんを一人にできるわけないじゃないですか。マックスも一緒にみてくれてましたよ」自分が寝てしまった後は寝床に戻ったようだが。
2013-06-18 08:19:19@ononono_zs 「そう、マックスも」それは確かに記憶にあった。「昨日はごめん。せっかくの結婚式のパーティーから帰るはめになってしまって」本当にわざわざ昨日発熱しなくてもいいと思うのだが。自分の体が恨めしい。
2013-06-18 08:24:27@MaricaYM_zs 「動けなくなってからだと大事になってたと思いますから、あのタイミングで帰ったのは良かったと思いますよ。イッチおじさんが上手く場を取り繕ってくれたみたいですし。色々置いてきてしまったのはユウリさん達と一緒に纏めておいてくれたようです」
2013-06-18 09:18:25@ononono_zs 「いや、本当に危うくあの場で動けなくなるところだった。つい場にのまれてしまって、君に言われるまで熱があることなんか気づかなかったんだ」と、自分の迂闊さに苦笑する。「ありがとう」そういうと、彼に触れたくて右手を伸ばした。
2013-06-18 09:23:57@MaricaYM_zs 「離れ難かったのはよくわかりますよ」あの場にいた紫苑さんは本当に嬉しそうだったから、と思いつつ伸ばされた右手を取る。体温の割には熱い。「…熱、下がったんですよね?」そう、確認してしまう。
2013-06-18 09:46:57@ononono_zs 「なんか君の手よりも私の手の方が暖かい、というのは妙な感覚だね」と思わず笑ってしまった。「完全には下がっていないけれど、うん、昨日の熱でHZ化が解除されたみたいだな」
2013-06-18 09:51:19@MaricaYM_zs 「え…昨日の高熱は、そういう熱だったんですか…?!」風邪の症状ではないな、とは思っていたけれど。その手を、自分の頬に当てる。やはり、温かい。「…おめでとう、って言っていいのか複雑なところですね」紫苑さんの身体が受けたダメージは大きいだろうから。
2013-06-18 10:10:58