第一回大罪大戦虚陣営【交流フェーズ02】

虚陣営交流フェーズ 虚傲慢 @pannda_Sin 虚暴食 @gomokumame_sin 虚色欲 @reclew_sin
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虚の陣営 傲慢 モデスト @pannda_sin

収束を止めた空間。砕け、沈黙した身体を敷いたまま汚れた右手を振り、穢れを落す。 「ふん、戦い方を考えなければならないな」 片足片腕は不便なのは重々承知で、重力を操りながら立ち上がる。 「これだと歩くのも面倒臭いな」 少しだけ怠惰の気分が判ると笑んだ。

2013-06-19 22:15:18
虚の陣営 傲慢 モデスト @pannda_sin

1人立ち上がった私の前に扉が現れる。 それを当然の様に潜ると、そこは虚(ゼロ)の領域。私の屋敷だった。 「変わった事は無かったか?」 迎えに出た従者が何も、と頭を下げる。 私は全身を覆う白のローブを用意するように命じると、失った手足を隠す様にそれを纏った。

2013-06-19 22:17:57
虚の陣営 傲慢 モデスト @pannda_sin

「飲み物を」 最後まで飲めなかった葡萄酒を用意させて喉を潤す。 他の5つの扉の幾つかが現れた時とは違う色に染まっていた。 そして静かな円卓に、意味が判らない筈は無いが。 「次の扉が開くまでまだ間があるか」 主のいない座を気にすることなく次に想いを馳せる。

2013-06-19 22:21:37
虚の陣営 傲慢 モデスト @pannda_sin

他の罪と戦うことで、私の弱点も判って来た。 「少し小細工を遣う必要があるのだな」 思案の後、空になったワイングラスに注ぎたそうとする従者を制し、残った右手の掌に歯を立てる。 紅い色に思う所もあるが、表情を変えることなくそれをグラスに注いで。

2013-06-19 22:24:00
虚の陣営 傲慢 モデスト @pannda_sin

私の力は私を媒介にしなければ完全な効果は出ない。 そしてそれには接近戦で、私の身体を犠牲にしなければいけない。 これでは割に合わぬと、今のうちに私の力を自由に発揮出来る血珠を生み出そうと試みる。 もっとも、魔力や体力の問題から一日1つ生み出すのがやっとだろうが**

2013-06-19 22:27:00
【暴食の雛】 @gomokumame_sin

『獲物』が死んでから、来た時と同じような扉が宙に現れた。開かれる扉。 潜り抜ければ戦いの前に集っていた大広間に出る。戻ってきたと理解した瞬間、駆け抜けたのは首と頭の傷の痛みだった。 「っあ゛ぁいてえ!アドレナリン切れたらちょういってぇ!つーかめっちゃ血出てる!」→

2013-06-19 23:06:38
【暴食の雛】 @gomokumame_sin

『後で食べるために』医療品を少々生成。簡単な消毒と止血を手早く済ませ、ガーゼで傷を覆って応急処置は完了。慣れたものだ。 用済みになった物はすべて腹に収め、ほとんど空席、もしくは椅子がない広間を見渡した。 「……他の連中、どうした?」*

2013-06-19 23:07:06
虚の陣営 傲慢 モデスト @pannda_sin

静かだった空間に声が響いた。 「…そう言えば1つだけ同じ扉があったな」 失念していたと暴食を見つめて、 「他の連中? ここにいないならそんな連中は最初からいない」 至極当然の様に暴食の問いに答える。 「椅子が邪魔なら食べて構わん」*

2013-06-19 23:11:22
【暴食の雛】 @gomokumame_sin

「残ったのはアンタと色欲と俺、かねえ。少なくなったもんだ」 しんみりと呟きつつ、手近にあった椅子を取ろうとして――筋肉の気配を感じて手をひっこめた。 その隣にある椅子を解体し咀嚼。傷の治りを早めるにはどうするかと考える。致命傷ではないが深い傷に変わりはないのだ。――と、そこで。→

2013-06-19 23:31:12
【暴食の雛】 @gomokumame_sin

「ちょ、アンタ腕なくね!?つーか足もなくね!?」 全身を覆うローブを着てはいるものの、その形が歪になっていることまでは隠せない。片腕片脚のない男に、思わず駆け寄った。 「相手、そんなに強い奴だったのかよ……。アンタだって弱くねえし、むしろ強い方だろ?」  純粋な称賛と、心配。*

2013-06-19 23:31:40
虚の陣営 傲慢 モデスト @pannda_sin

@gomokumame_sin 「最初からこの屋敷には私しかいなかったのだから、むしろ多い」 感傷に浸っているのだろうか。 椅子を選ぶ暴食に変わらぬ口調で返すが、隻腕、隻脚に気付かれると僅かに眉が歪む。 「欲しいと言うからくれてやったまでだ」 詳細は省いて要訳だけ告げた→

2013-06-19 23:36:29
虚の陣営 傲慢 モデスト @pannda_sin

@gomokumame_sin 「強かった。と言うか面白い奴だったな。名前は…ああ、忘れたが」 そこは嘘を吐く。 かの強欲の名を紡ぐのは、あの場が最後。 いつかは知るかもしれないが、今は私の秘密にしておこう。 「強いから私がここに戻っているのだ」→

2013-06-19 23:38:37
虚の陣営 傲慢 モデスト @pannda_sin

@gomokumame_sin 下らない事を、と言い掛けて真剣に心配されている事に驚いた。 「…それで?満足できたか?」 心配するなとも、礼を言う事もせずに、水を向けたのは暴食達の戦いについて*

2013-06-19 23:40:41
【暴食の雛】 @gomokumame_sin

@pannda_sin 「んー……むしろ楽しんでたのは色欲の方だな」 俺はこれだけ、と持ち帰った黒髪の一房、そして『俺ではない暴食』の手にあった、牙のような装飾の黄色い腕輪。あの戦いで見ていて、変化する龍と獣の頭が格好いいと思ったから、持ち帰ってみた。*

2013-06-19 23:45:39
虚の陣営 傲慢 モデスト @pannda_sin

@gomokumame_sin 「それは重畳」 麗嬢が楽しめたと言う返事に満足そうに笑みを浮かべる。 「女性は我儘だがそれがチャーミングな生き物だ。扱いは難しいが」 気を付けるがいい、と忠告の様に口にする。 そして黒髪と牙の装飾の腕輪を見ると1つ頷いた→

2013-06-20 00:05:01
虚の陣営 傲慢 モデスト @pannda_sin

@gomokumame_sin 「それはお前の強さの証だな。せいぜい大事にするがいい」 暴食が喰わずに持ち帰った事が驚きだが、私が相手の名を秘めた事に似ているだろうかと勝手に判断してそれ以上は揶揄する事はしなかった。 「それで麗嬢は?彼女の増殖の能力を借りれないかと思ってな」*

2013-06-20 00:07:20
【暴食の雛】 @gomokumame_sin

@pannda_sin @reclew_sin 「その手があったか!ついでに俺も治してもらお」 あの力が他者に使えるものかわからないが、聞いてみる価値はある。いくら傲慢たる男とはいえ隻腕隻脚では戦いに支障が出るだろうから。 「なあ色欲、俺らの傷も治せねえ?」 共に帰った女へと。*

2013-06-20 00:15:06
【暴食の雛】 @gomokumame_sin

「……そういや剣だのなんだのに使ってたな、力」 ぽつりと独り言。喰らおうとする意思に引きずられて、あまり見えていなかったかもしれない。 まあ、どうでもいいか。おやつは手に入ったし、戦利品もある。あの『獲物』のようには使えないがそれでもいい。腕輪を左手首に嵌め、満足感に浸った。*

2013-06-20 00:24:56
暴食(イストリーブ)の色欲(かあさん) @reclew_sin

女は、屋敷に帰るなり湯浴み場へと赴いていた。 先刻の戦いで力をかなり使ったので今のうちに溜めておかなければならない…そのためには。 「ふふっ、これも気持ちいいのよね…」 手元にあった毒物を湯の中へと投入する。→

2013-06-20 00:29:24
暴食(イストリーブ)の色欲(かあさん) @reclew_sin

→毒が湯になじむにつれて肌を刺すような痛みが湧いてくる。 あぁ、自分の肌が蝕まれていく。 「好い…イいわ…あはは、アハハハハハハハ…!」 昔からこの快楽が好きだった。 …はて、昔とは何だっただろうか…*

2013-06-20 00:31:49
【暴食の雛】 @gomokumame_sin

@pannda_sin 「……アイツ行っちまったぞ」 声をかけた俺を無視して去った色欲の背中を見送って、一言。 俺はともかく、傲慢の傷はけっこう重傷だ。例え死なずとも、視覚的に心配になる。過去、俺の前で四肢を欠いた知人というものは、一人たりとも生き延びることはできなかったから。*

2013-06-20 00:38:59
虚の陣営 傲慢 モデスト @pannda_sin

@gomokumame_sin 「彼女はそう言うものだろう?私より長くいたのだから、それ位判るだろう」 麗嬢の背を視線だけで見送って、呆れたように暴食に返す。 「戦いの後で気が昂ぶっているのだろう。落ち着くまで待つと良い」 焦燥1つ見せずに暴食を諭す→

2013-06-20 00:47:24
虚の陣営 傲慢 モデスト @pannda_sin

@gomokumame_sin 私の代わりに私を案じる様に見る目が面白かった。 「何をそんな風に見ている?空腹か?この屋敷は好きに食べていいと言った筈だ」 ワイングラスいっぱいに血が溜まった事を確認すると、その血を一滴指に付けて暴食に差し出す。 「少しだけなら分けてやろう」*

2013-06-20 00:49:46
【暴食の雛】 @gomokumame_sin

@pannda_sin 「え、あ、うん、貰っていいなら貰うけど」 差し出された指先をぺろりと舐める。ああ、うん、うまい。じゃなくて。 「その。認識を改めたっつーかさ。俺わりと甘ぇなと思って」 自分より強い男が身体を欠いてしまうほどの強者がいるのだ。――そういう、戦いなのだ。*

2013-06-20 00:55:56
【暴食の雛】 @gomokumame_sin

喰えればいいと思っていた。同じ陣営とはいえ、皆ここで初めて顔を合わせた顔見知り程度。中途半端な協力はむしろ力を欠く。 同じ戦場へ赴いた色欲も、非常食、無尽蔵に得られる魔力の源くらいにしか認識していなかった。 ――だが現れた『大罪』は、俺の甘い予想を遥かに上回って襲ってきた。→

2013-06-20 01:01:22
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