コンピュータ音楽の回顧的実演・維持保存と『移植』問題
バック・トゥ・スクール
土器土器!ふたりでリペア Max Heart
7月5日は東京シンフォニエッタ第33回定期、野平一郎特集。曲目は《ドゥーブル》、《もう一つの...月》、《アラベスク第3番》に加え、今回が日本初演となるピアノ、弦楽器と電子音響のための《挑戦への14の逸脱》(1990-91/93)http://t.co/oHQUhHpPwy
2013-06-24 01:23:00《挑戦への14の逸脱》のライブ・エレクトロニクスは初演時はなんと4Xコンピュータ、その後IRCAM Signal Processing Workstation (ISPW)に移植されたという歴史的な作品。現在Max6への移植作業を進めているが、これが一筋縄ではいかない。(続く)
2013-06-24 02:07:05ISPW時代のIRCAM Maxは現在とは異なるオブジェクトもいくつもあるし、現在のMaxのプログラミング手法とはだいぶ異なるので、プログラムを解読するだけでも一苦労。僕はISPWの経験はないので、当時を知る今井慎太郎氏の全面的な協力のもと現在鋭意作業中。(続く)
2013-06-24 02:07:11しかもサンプリング・オシレーター、FFTオシレーター、フリケンンシー・シフター、ハーモナイザー、特殊な可変的ノイズ・ジェネレーター、サンプラー、2種のリヴァーブが複雑に組み合わさり(続く)
2013-06-24 02:07:20スコアフォロー・システムによって場所によっては32分音符単位ででシンクロする、全体でなんと635ヶ所のキューポイントという、とてつもない曲なので修正作業と動作確認がいつになっても終らない。もはや古代遺跡から発掘された破片を集めて土器を復元する考古学者の気分。
2013-06-24 02:07:39*~がアーギュメント使用不可なのでsig~使用、DSP系オブジェクトのインレットに複数入力不可なので+~で加算とか、いにしえの技術満載。しかしCPUパワー節約のために、パッチ内のサンプリングレートを部分的に上げ下げするdown~、up~オブジェクトとか新鮮すぎ。
2013-06-24 02:12:16池田 拓実
[いけだ たくみ 1975 - ]
コンテンポラリーダンスと音楽・音響プログラミングの人
i9ed記
iqed: archives
一点だけ補足しますと私はMax/MSP経験は無に等しくて(自作では一度も使っていない)7年ほど前からはSuperCollider一本で来ております
2013-06-29 20:14:55一見何やら泥縄式の感もあるのですが、環境によってオブジェクトの実装が如何様にも変わり得ると思えば移植を重ねるにつれ完全に別物のアルゴリズム/音響に変わり果てていくのでは、とするとさらに世代を経れば土器どころか未解読文字の聖典から数週間で信仰の実践に至るぐらいの難題と化す予感が。
2013-06-24 02:33:49@piperauritum ある意味作り直しのほうが早いかもなんだけど、ISPW時代のパッチは残っててをそれをMax4.6化→Max6化なので、アルゴリズムはほぼ完全再現、DSPもかなり忠実再現なのよ。まあ乱数系オブジェクトとかの乱数発生法とか微妙に違うかもしれないけど。
2013-06-24 02:50:04@sumihisa 今ごろMax/FTS?を見ている、となるとやはりその間の再演はNeXTを使ってたんでしょうか。あと、移植にあたってMax/FTSのパッチは何で見ているんでしょうか。ISPW→Max6の間に4.6が挟まっているのも謎です。謎だらけですみません。
2013-06-24 03:10:32@piperauritum 2000年くらいに日本でピアノ独奏版をやったときはNeXT+IRCAMボード3枚を使用とのこと。今回はIRCAMでMax/FTSパッチを機械的に4.6パッチにしたものと(おそらくテキスト化して自動変換?)、
2013-06-24 07:12:53@piperauritum もともとのプログラムを書いたコート・リッピからスコアフォロー部分をMax 6化する素材が届くが、両者を合体させても当然動かない。とくにIRCAMからきたほうはMax/FTSの書式のままだから現在のMaxで動くように大修正が必要、という状況です。
2013-06-24 07:16:46リッピ, コート
[Lippe, Cort 1953- ]
「1986年から8年間、IRCAMに在籍し、音楽用リアルタイム・アプリケーションの研究開発や、作曲における最新テクノロジーの応用に関し指導する。現在、ニューヨーク州立大学バッファロー校において作曲を教えているほか、同校ヒラー・コンピュータ音楽スタジオの所長を務めている」
国立音楽大学客員教授
ニューヨーク州立大学バッファロー校の教員紹介
NAXOSが扱う参加作品
最初に学んだのがルネサンス音楽だったとは。後ほどまた名前が出てきます。
@piperauritum なのでMax/FTSそのものを立ち上げて見ているわけではないです。もしMax/FTSが使える環境があるならそれで演奏してたかも。
2013-06-24 07:18:43@piperauritum 土器にたとえると、土器そのものを再制作しているのではなく、フランスとアメリカから送られてきた土器の破片を、その時代の土器に詳しい人とともに、日本で復元しているようなわけです。
2013-06-24 07:24:43@piperauritum ちなみにピアノ独奏版(9の逸脱)は2000年くらいから再演はされておらず、《14の逸脱》のほうは、93年の改定時(このときに4X→ISPW化)に何回かやって以来、まったく再演されていないとのこと。だから「その間」はないんです。
2013-06-24 07:27:36.@sumihisa 20年ぶりの再演は確かに大ごとですね。CDを見返したら91年録音とあるのでその意味でも貴重な公演です。
2013-06-24 10:06:15もし電子音がために再演機会が遠のいてますます移植困難になるという悪循環があるとすれば保守点検の意味でも再演を定期的に行なう必要
2013-06-24 10:12:27