- memory_a_bot
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…この部屋よ。この中に…あなたに会って欲しい人がいるわ。 …ただ…少し、驚くかもしれない。心の準備はいいかしら?
2013-06-30 14:30:26…えっ、いきなり心の準備なんて言われても…。 でも、大丈夫よね。どうしてかしら…あなたと一緒にいると、何故だか安心するの。
2013-06-30 14:30:14…! あなたは…! (間違いない…。昔、時々"彼"と一緒にいるのを見かけた子…。 でも…こんな雰囲気だったかしら…?まるで…「眼に光が宿っていない」ような…。)
2013-06-30 14:40:10(それに…どうしてこんなところに?こんな、一面真っ白で…ある物なんて、ベッドと机くらい…。これじゃ、まるで…。)
2013-06-30 14:45:12…戸惑っているわね。…無理もないわ。しばらく会っていなかった人と、こんな形で再会するなんてね…。 アイ、あなたはその子のことを知っている…。でも、その子があなたのことを覚えているかどうかは…わたしにもわからないわ。
2013-06-30 14:45:22…えっ、「覚えているかわからない」って…。確かにこの子、さっきから私たちに何の興味も…いいえ、"私たちに"じゃない…。周りにあるもの全て、というか、なんだか…"この世界"そのものに興味がないような…そんな、虚ろな眼…。
2013-06-30 14:50:12この子、一体どうしたの…?起きて…いいえ、生きている…生きてはいるけれど…。ここに"居る"だけ…。まるで、抜け殻みたいな…。
2013-06-30 14:55:10…言葉どおりの意味よ。この子は、全てを傷付けられ、穢され、そして奪われた。 そうして…"壊されて"しまったの。あなたの言うとおり、確かにこの子は生きてはいる…でも、今の彼女には、"意思"も"感情"もない…。あるものは、それこそ"命"だけと言っても過言ではないわ。
2013-06-30 15:00:27あなたも、"彼"に心を傷付けられた…。でもあなたには、従姉妹のリンという"希望"があった…だから、壊されずに済んだ。それはあなたもわかっていると思うわ。…でも…。この子には、"希望"がなかったのね…。それこそ、"彼"を除いては…。
2013-06-30 15:10:24…ええ。今にも壊れてしまいそうだったあの時の私にとって…リンちゃんはまさに"希望"だったわ。…後に、その"希望"さえも失ってしまうなんて…。それでも私は、"希望"をくれたリンちゃんのために生き続けると…。そう誓ったの。…ごめんなさい、つい昔話になっちゃったわね。
2013-06-30 15:15:14そう。アイ、あなたは一時期とはいえ、何かとこの子と関わっていた…そうでしょう? だから、あなたとの会話を通して…ほんの少しでも、何かを取り戻せるかもしれない。そう思ったの。
2013-06-30 15:25:22…確かに、私は…あの頃、何度かこの子と会っていたわ。時には詰め寄ったり、酷い言葉をぶつけたりもした…。もしかしたら、この子がこんなことになってしまったのは…私にも原因が…。
2013-06-30 15:30:10…いいえ、気に病む必要はないわ。好きな人が、他の子と仲良くしているのを見たら…感情が昂ぶってしまうのも自然なことよ。恋に落ちた人間って、そういうものですもの。
2013-06-30 15:30:23…あの…急にあがり込んだ上に、さっきから私たち二人で盛り上がっちゃってごめんなさいね。…その…私のこと、覚えてるかしら…?
2013-06-30 15:40:10