『受け触手』の設定は、非常に興味深い

「男性的優位性」や「女性を凌駕する男性性」を数の多さで表現したものが、触手だが、設定を読む限り、『受け触手』ではそういうものは見えない。男性性を誇示しない流れ、男性性の低下の流れを、『受け触手』に読むことができる。
16
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

うはは! 『受け触手』のストーリー紹介とキャラ紹介、面白かった! 夢枕貘先生のあとがきもパロッてるし。外部性として存在していたはずのヴァンパイアが、最近では現代社会の住人として溶け込んでいるという流れとつながるものがあるね。 http://t.co/RE3JvjDB9L

2013-07-04 11:02:58
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

『受け触手』の設定は、非常に興味深い。触手というのは、「多数化したペニス」であると同時に、化け物(暗部)として捉えられた性的欲望でもある。触手での凌辱は、複数の触手によって女性を欲望の獣に落とし、男性の優位性を顕示して性的カタルシスを与える。

2013-07-04 11:03:11
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

そしてそのプレイの裏には、男性の性的な受容――「性欲に対する否定⇒セックスする主体を触手という正体不明の集合的魔物として描く」という内面が隠されている(とぼくは推測している)。

2013-07-04 11:03:48
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

ところが『受け触手』は、本来複数の存在である触手が、単数化されている。触手は、正体不明の集合的魔物でも、否定されている性的欲望でもなく、周囲との関係に悩む社会的人間として設定されている。

2013-07-04 11:04:00
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

性的欲望というパーツだったものが、存在全体に格上げされているのだ。そこには、周囲との関係に悩むオタクたちの姿が投影されている。しかも、それを深刻に描くのではなく、魔物として戯画化して描いている。これは非常に、知的に興味深いね。

2013-07-04 11:04:33
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

たとえば、『受け触手』の主人公の設定は、「おれは疎外されてていいや、孤独でいいや」という気持ちではなく、まわりに溶け込もう、社会になじもうという子たちが増加していることを反映していると解釈することができる。

2013-07-04 11:14:11
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

「男性的優位性」や「女性を凌駕する男性性」を数の多さで表現したものが、触手だが、設定を読む限り、『受け触手』ではそういうものは見えない。男性性を誇示しない流れ、男性性の低下の流れを、『受け触手』に読むことができる。

2013-07-04 11:14:56
西田一/の~すとらいく代表 @nisidahajime

@boin_master まさか鏡先生からご感想をいただけるとは……光栄でございます!

2013-07-04 11:46:04
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

@nisidahajime 諧謔味があると同時に、非常に分析し甲斐のある設定とストーリーでした!

2013-07-04 11:49:51
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

@nisidahajime 性的存在であることを主人公は否定しようとしているのに、女性側の方が主人公を性的存在として見ようとしているのは、胸が発育しすぎたゆえに女性であることを覚悟する前に男性から女性として見られて性的役割の受容に悩む女性と通底するものがあります。

2013-07-04 11:50:12
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

『受け触手』で興味深いのは、主人公の性的スタンス。主人公は、性的存在であることを否定しようとしている。ところが女性側は主人公を性的存在として見ている。このひっくり返し、逆位置の感じが面白い。

2013-07-04 11:52:38
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

なぜ女性オタクには巨乳が多いのか。それは、胸が発育しすぎたゆえに女性が性的存在であることを覚悟する前に男性から性的存在として見られてしまうためだ。そこで、己の性的役割の受容に悩む。

2013-07-04 11:52:51
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

『受け触手』では、それがひっくり返されている。この逆位置の感じが面白い。

2013-07-04 11:53:06
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

女性を犯す主体が「複数の触手」として描かれることによって、「男性という自分が犯している」という部分は薄められる。複数化し、魔物化することによって、「女性を犯す主体は私」という問題は、遠ざけられ、見えづらくされる。しかし同時に、女性に対する優位性は物語内で確保される。

2013-07-04 11:59:27
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

ところが『受け触手』では、触手が主人公として単数化されている。そのことによって、「女性を犯す主体は自分」という問題が真正面から向かってくる。主人公はそれから逃れようとしているが、自分に迫る女性によって、その問題と真正面から向き合わざるを得ない。

2013-07-04 11:59:38
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

しかも面白いのは、主人公に触手(魔物)として生きるように願っているのは、父親ではなく、社会なのである。社会や世間というのは、従来は父親的なもの、すなわち父性原理として表現されてきたと思うのだが、『受け触手』では母親なのである。ここに母親の暴走を見てとるのは、暴論ではあるまい。

2013-07-04 11:59:51
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

設定を見ると、迫られるのは触手である主人公のようである。本来、男性的優位性を示すための存在が、逆に女性的優位性を表現される存在として描かれているのだ。この転倒、この倒置も面白い。

2013-07-04 12:02:30
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

「女性を犯す主体としての俺」を隠すわけでもなく、また男性的優位を示すわけでもない、触手=主人公。この転倒、この逆転は、人間社会に溶け込み人間とともに生きるヴァンパイア以上の、痛快な大逆転ではないか。

2013-07-04 12:02:49
巨道空二 @k_kodou

@boin_master 受け触手、気づいていませんでした。確かに興味深いです(笑)。

2013-07-04 12:01:48
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

@k_kodou おもろいでしょ? ヒロイン2人がともに人の話を聞かないとかね。対話がそもそもできない世界が設定されている。これもまた、興味深い。

2013-07-04 12:10:29
間宮祥太朗 @H_T_Creator

@boin_master 面白いっす!!ただ、女の子が最初から受け入れているだけに背徳感が少ないので、リビドーの爆発力が最初から限定されるという危険もあるのではないでしょうか・・・?なかなか攻略できない、触手に堕ちないキャラとかがいると燃えるかもしれませんね!

2013-07-04 12:21:17
鏡裕之@『巨乳ファンタジー5』開発中 @boin_master

@H_T_Creator 背徳感は女性からの受容の是非で出るものではありません。のソフトハウスは、基本的に女性から攻められるプレイ、ウケをベースにしているようです。

2013-07-04 12:28:57