東日本大震災体験談 福島 浪江 【IWJ百人百話】第61話 2013年07月17日

岩上安身 @iwakamiyasumi

以下、連投。 RT @wakuwakuchizuru: 【IWJ百人百話】第61話「矢沢アイサさん」の実況をはじめます。矢沢さん：44歳。東京生まれ。夫が福島の浪江町出身。8年前に浪江に引っ越し。自営業。男の子ふたり。いまは青森県の十和田市で家族3人で暮らしている。

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連投2 RT 【IWJ百人百話】矢沢さん：原発被害で逃げてきたところに六ヶ所村があり、心の安まるときがない。またいつ3.11のような状況になるのではと、不安を抱えている。かつて、原発に関心をもっていないことをフランス人とアイルランド人に説教され、調べはじめた。

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連投3 RT 【IWJ百人百話】矢沢さん：自然が好きで、山で身体を鍛えていた。先輩がバンドをやっていて、見に行ったのがきっかけで、ベースをはじめた。気付いたらボーカルになり、いろいろなバンドを転々としていた。夜な夜な派手な格好でライブハウスに出るように。

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連投4 RT 【IWJ百人百話】4矢沢さん：ギャラの件で大人の嫌な面を見て、自分でやっていこうと思うようになった。ギターの音に惚れ、気付いたらそのギタリストと結婚、子どもも生まれた。姑は音感が良く、音楽に親しんでいた。その影響で夫も音楽の才能に秀でていた。

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連投5 RT 【IWJ百人百話】5矢沢さん：六ヶ所村で出会ったフランス人とアイルランド人は当時道売りをしていて、原宿前のテント村で働いていたときに話をするようになり、道売りの人たちと親しくなった。やがて、ネパールの人とカレー屋さんをはじめた。

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連投6 RT 【IWJ百人百話】6矢沢さん：妊娠を機に店は夫に任せることに。お産は予定日より2週間遅れ。その間、夫はいつでも病院に付き添えるようにとお酒を止めていた。生まれたときにはホッとした。横で泣いていた夫は子煩悩な父親に。その後、無添加ハム屋さんで職人に。

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連投7 RT 【IWJ百人百話】7矢沢さん：そのうち舅が胃がんになり、子ども2人を連れて福島に戻った。自然に恵まれた福島で暮らすのは楽しみだった。福島での最初の3年間は専業主婦として過ごした。夫はハムの専門店をやりたがったが、結局豚肉料理屋をはじめた。

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連投8 RT 【IWJ百人百話】8矢沢さん：開店すると夫の地元の友達っがたくさん来てくれた。けれど、原発で働く友人達の会話に違和感を覚えるようになった。自然は豊富なのに話題はお金のこと。人は優しく住みやすい所なのに。店には役場、消防、原発関係の人が来てくれた。

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連投9 RT 【IWJ百人百話】9矢沢さん：かつての反原発の思いから、来店する原発関係の人にもズバズバと原発の危険について話した。原発に人を紹介するだけでお金になるというシステムにも反発を感じた。町では、原発関係者が派手にお金を落としていっていた。

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連投10 RT: 【IWJ百人百話】10矢沢さん：東電の人にも、原発は良くないと話した。原発関係者も、自分そう思うと言ったが、それは相手が外からやって来た私だから。地元の人はやはり言えない。そうした雰囲気は、いま避難している青森でも同じ。3.11のときは大きな揺れ。

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連投11 RT 【IWJ百人百話】11矢沢さん：家族とは連絡が取れない状況になり、自宅近くで待っていた。自分でも驚くほど冷静だった。避難するにしても、自分が正確な情報を得ていないと、と思った。近くの公園では、子どもと迎えに来た母親達の再会の様子を羨ましく見ていた。

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連投12 RT 【IWJ百人百話】12矢沢さん：そのうちようやく夫と次男が戻ってきた。行方が分からなかった長男も、津波から逃れて無事だった。崩れそうな自宅から貴重品だけを持って家を出た。そのときはまだ原発の事故には気が回らず、避難所にいた長男を迎えにいった。

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連投13 RT 【IWJ百人百話】13矢沢さん：町の用意したバスで避難したが、町にはすぐに戻れると思っていた。窓は閉めエアコンも使わず。けれど車中は人の体臭や暑さで気分が悪くなったので、窓を開けた。あれは失敗だったかもしれない。道には防護服の人たちが。怖かった。

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連投14 RT : 【IWJ百人百話】14矢沢さん：次男は毛布でくるんで、、川内村の避難所を回るがどこもいっぱいで入れない。長男は友達と別行動。夫ともはぐれたまま。思わずアウシュビッツで引き裂かれた家族の姿が頭に浮かんだ。そこで声をかけてくれた人の案内で、避難に。

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連投15 RT : 【IWJ百人百話】15矢沢さん：出会えた長男は外で友達とサッカーをしていた。友達の家族は原発の危険性に気付いていなかった。それぞれに家族を守らなくてはという思い。少しでも遠くに逃げたいと考えたが、逃げる手段がない。被ばくしてもここにいるしかない。　

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連投16 RT 【IWJ百人百話】16矢沢さん：ベントと聴いていた1号機が爆発している映像を見たあと、近くのヒナタに親戚がいることを思い出し、そこに避難したところ、夫の両親も来ていた。さらに遠くに逃げたいと思ったが、夫は両親と残る、子どもを連れて逃げろと言われた。

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連投17 RT 【IWJ百人百話】17矢沢さん：すぐに逃げたかったが、明日になれば役場の車が来るから待つようにと姑に言われた。そのうち酒の入った舅が、「自分たちを捨てて逃げるのか」と突然怒りだし、驚いた。けれど子どもたちを守らないととの思いから、親戚の車で逃げた。

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連投18 RT 【IWJ百人百話】18矢沢さん。逃げた先ではほてるようなヒリヒリした感覚。目もチクチクと痛くて涙が出た。おそらく放射性物質の影響だと思う。5日間友人宅に。夫と友人が買い出しに行き、細々と食いつないだ。同行していた息子の友達も家族と連絡が取れた。

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連投19 RT 【IWJ百人百話】19矢沢さん：息子の友達を家族のもとに送り届け、そのあと車を40万円程で購入し、ガソリンの続く限りと北をめざした。家屋崩壊ならば支援も受けられたが、原発避難ではそれもむずかしく。途中、ツイッターで情報収集。被災者は高速道路タダと。

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連投20 RT 【IWJ百人百話】20矢沢さん：ガソリンも入れてくれると。ダメ元で行ってみると、ガソリン満タン、タダで高速に。そしてようやく青森に辿り着き、おじが用意してくれた部屋に。その後、借り上げ住宅の現在の家へ。十和田市が家電・家財道具を提供してくれた。　

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連投21 RT 【IWJ百人百話】21矢沢さん：こどもたちの学校が始まって、通常家にあるようなモノを持ってくるように言われたが、そうしたモノがない。そこで、日常生活をすることのたいへんさを思い、辛くなった。その頃、息子の友達達が転校先でいじめられていると聴いた。　

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連投22 RT 【IWJ百人百話】22矢沢さん：息子たちもいじめられないかと心配になった。長男は、ことばでのいじめを受けたが、打たれ強い性格か、それは乗り越えた。けれど、好きな野球が思うようにできなくなると、3ヶ月間不登校になり、先輩からも暴行を受けた。

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連投23 RT 【IWJ百人百話】23矢沢さん：その後、長男は野球のできる学校に進学し下宿中。3.11で進学したかった学校も断念することになった。いまは次男がこの後どうなるか心配。夫はハム屋の仕事に向けて、東京で資格を取得。自分は反核、反原発の思いが再熱。

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連投24 RT 【IWJ百人百話】24矢沢さん：官邸前の反原発の動きを参考にして、青森でも活動しようと思っている。いまはFBなどで情報交換。アートとエネシフを合わせた動き。反核、反原発を声高に挙げると、人に避けられる可能性も。一方で、声を上げたい人もいる。

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連投25 RT : 【IWJ百人百話】25矢沢さん：市長や町長が、浪江に戻れる可能性を言うのは、高齢者には希望かもしれないが、できない時にはできないと言うべきだと思う。まさに百人百話。原発により、経済の構造が病んでいると思う。身ぐるみ剥がされてようやく気付く。