それをアートと呼ぶこと
アートが大衆文化になる、なんてテーゼはほんとに不思議な言葉だと思う。ハリウッドの映画も日本のアニメもアートではない大衆文化だけど、それは広く多くのひとに開かれているクリエイションであろう。むしろ大衆文化の中に生まれるアートを見出す批評こそが求められているのではないのか?
2010-09-25 00:29:35「大衆文化になるアート」を違う言葉に置き換えるとすれば、おそらく「より多くの人が絵やオブジェを創作でき、そしてそれがお互いの了承のもとに金銭で取引できる世界を求める」と言えるのではないか。そこには「芸術」なんて言葉は必要ないじゃないか。
2010-09-25 00:33:05以前とある人とお話したときに、「僕はアートで人を幸せにしたい。僕の描いた絵を見て普通のおばさんが幸せになる。そんなアートを作りたい」って言ってたけど、それは普通に「おばさんが幸せになる絵画」だと僕は思う。なぜそれをアートと呼べるのか。
2010-09-25 01:13:57@siskw マーケティング済み(対象を絞り込んだ)で創り出したものはアートとしてあまりないですね。村上隆とかあるにはあるけどアンチは多い。でも自分のアートだと思えるものから特定の人をターゲットにしたからアートでないともいえないような。
2010-09-25 01:23:39@vierzweineun それは解釈なんですよ。特定の人を対象にしていても、そこに普遍性を見出すことは別に可能で、そのためにも批評が必要だと思うのです。もう少し前提を話すと、アートって別に高尚なものじゃなくて、西欧で長く続いてきたゲームだと思いますよ。建築も一緒。
2010-09-25 01:25:52@siskw 批評をしてアートの普遍性をアピールすることは可能だと思います。また一方で、ターゲットを絞るというか、ターゲットになる人を特定した上で、表現したいものを出していくというのも今後の戦略としてありなのかなという気がしています。
2010-09-25 01:33:36@vierzweineun それは商売の上ではありだと思うけど、その方法が直接「アート」と呼べるものではないと思います。その方法の中で「アート」と定義できるものが出てくる可能性は十分にありますけど。ここはちょっと違うんです。
2010-09-25 01:35:43@siskw それはもちろんターゲットに迎合するのではなく、うまくマッチングさせることを目指すのがいいのかなと。今は、例えば都現美の「「こどものにわ」とか元々作家が子ども向けにつくったとは限らないものだけど、「子ども関係の人歓迎です」といってプロモーションしてたりとか。
2010-09-25 01:37:14@siskw 何が「直接」アートと呼べるものか定義するのは確かに難しいですね。対象を意識したとたん、デザインの領域に踏み込む、という意識はあります。
2010-09-25 01:39:11@vierzweineun うーん、それはアート作品の使われ方の話で、「より一般の人にもアートと触れ合う機会を得てもらう」こととしては有用だけど、その「子ども関係の人を歓迎すること」自体はなんのアート性も帯びないと思うのですよね。
2010-09-25 01:40:08@vierzweineun 僕の中で何がアートなのかはすごく簡単な話で、「西洋の芸術学[Art]の文脈の中で先端だと思われるロジックを組み上げるもの」ですね。その作品がどれだけ一般人に無意味だろうと、閉じた学問の世界の中で先端ならばそれは芸術[Art]でしょう。
2010-09-25 01:42:04@siskw アート性というのは、作家本人の問題として、ということですね。確かに作家本人が自分の表現したいものを正確に表現しつつ、受け手をきちんと見定めつつという器用なことをするかというと難しいような。人間ってそこまで良くは出来てないものですよね。
2010-09-25 01:44:24@vierzweineun いや、アート性はどっちかってと作者より「歴史」に位置づけられるか、という意味ですね。作者の意図が歴史に位置づく方向に向いていれば幸せですが、必ずしも作者が自身で歴史に位置づけなければならないわけじゃないと思います。
2010-09-25 01:46:26@siskw なるほど、歴史的文脈を踏まえて新しいものだけをアートと定義されているんですね。アートを学問として追求する人間であれば、それは求めるべきものだと思います。
2010-09-25 01:51:04@vierzweineun 逆に聞きたいのですが、「歴史的文脈を踏まえて新しいものだけをアート」と定義しない場合のアートって、どんな定義が有りうるのでしょうか。
2010-09-25 01:53:06@siskw ただ何かがアートだと確定されるかは、それが出てきてすぐとは限らず、いろんな人の目に触れて、いろんな議論があってからですからね。
2010-09-25 01:53:30@vierzweineun それに関しては概ね同意したいところですが、実は「いろんな議論」なんて本当に起きているのか…?それが必要なのか…?そのあり方はどのようなモノがあるのか…?その辺りの問題が時代的にクリティカルに曲がり角に差し掛かっている気がしています。
2010-09-25 01:55:28@vierzweineun 極端なことを言うと、何がアートか「確定」なんて存在しないで、実はその瞬間瞬間、常に天秤の上でたゆたっているようなものだと思います。
2010-09-25 01:56:30@siskw 現状議論が活発といえるかは?ですが、何がアートかは、作品があるだけではどうしてもだめで、受け手とアートなにがしかの関係を持って初めてアートとされるか判断されることには変わりないと思います。
2010-09-25 01:59:30@vierzweineun その完全に自己完結のものが「完全に」他人に存在を認められることがなければ、それはアートでないでしょうね。間違いなく。
2010-09-25 02:06:25@vierzweineun それが絵なら、それは絵です。それが彫刻ならそれは彫刻です。それが陶器ならそれは陶器です。但しアートではありません。
2010-09-25 02:07:47@siskw なるほど。それでよいと思います。西洋だとそれで定義しきれるように思います。一方で今ちょっと考えていたのは、日本の茶道です。茶事は、客(受け手)あって初めて成立するものだけど、同時に亭主(作り手)もやはり受け手であるというような。
2010-09-25 02:19:46