死によってのみ、楽になる

高齢者福祉について。 日本だけの特殊な事態でなく他の国でもおきていること。
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Saori Watanabe @wsary

【1990①】…女性の社会進出と大いに関係があります。デンマークでは50年ほど前から、子どもが成人に達したら親から独立して住むのがふつうになっていました。それでも、娘や息子の妻が、けっこう親の世話をしていたのです。…[Bent Rold Andersen]

2013-07-25 22:23:08
Saori Watanabe @wsary

【1990②】…ところが1960年代になると、既婚の女性も職業を持つようになりました。家から外に女性が出ていった。その流れの中で、公的ないろいろな援助が家族に必要になってきて、それを、市町村がいち早く酌んで実行したのです。高齢者福祉だけではありません。保育所もそうです。…

2013-07-25 22:25:49
Saori Watanabe @wsary

【1990③】…女性の社会進出と老人福祉政策の相関性は、実は、あとになってわかったとこです。当時は、ただニーズだけが見えました。面白いのは、保守系、革新系を問わず「これは重要だ」というコンセンサスが政治家にあったことです。…

2013-07-25 22:28:03
Saori Watanabe @wsary

【1990④】…減税や民間活力を口にする保守系の政治家も、高齢者の生活レベルを落とす形では減税も民活も主張できませんでした。高齢者の問題はイデオロギーを超越していました。「女性は家庭に戻って親をみるべきだ」とは保守系の人も言えませんでした。それは、…

2013-07-25 22:29:36
Saori Watanabe @wsary

【1990⑤】…保守政党支持のインテリ階級や上流階級の女性が、仕事を持ち始めたことと関係があります。保守党支持層が、まず「家庭の力だけでは子どもや高齢者を支えられない」と思うようになった。だから、保守党も福祉政策に反対しなかったのです。[Bent Rold Andersen]

2013-07-25 22:32:14
Saori Watanabe @wsary

【1990⑥】…スペイン、イタリア、ギリシャ、オーストリアなどカトリック系の国では、倫理的にまたは習慣的に、子が親の面倒をみる。あるいは日本のように、民法で「扶養」の義務があるようです。そういう国では、世代の間によく緊張が起こります。そして家族の崩壊が起こります。…

2013-07-25 22:36:51
Saori Watanabe @wsary

【1990⑦】…そういう緊張感を和らげるためによく選ばれる方法は、子どもたちが民間のナーシングホームを探して親を入れてしまうことです。子にとっては特別な出費ですから、それもなるべく安くしようとします。たくさんの民間ナーシングホームがあって値段を競争しています。…

2013-07-25 22:38:45
Saori Watanabe @wsary

【1990⑧】…安くするためにサービスの質を落とすことになります。ナーシングホームは高齢者にサービスを提供するんじゃなしに、値段で子どもたちにサービスするのです。親はわが子に裏切られたと思います。そういう状態の中で、高齢者は非常に不幸になり、不安で落ち着かなくなります。…

2013-07-25 22:41:09
Saori Watanabe @wsary

【1990⑨】…家族の伝統的な構造が近代化して、女性が労働市場に出てくるような状態になっているのに、昔のままの価値観ですべてを押し通そうとすると、子どもにとってもあるいは高齢者にとっても、みじめな状態になります。高齢者の死によってのみ、みんなが楽になる。[Rold]

2013-07-25 22:43:50
Saori Watanabe @wsary

「死によってのみ、楽になる」

2013-07-25 22:45:38
邑(むら) @MLA99

ただ往生際よく死ねるかどうかが、大問題だと思う。死の前の一瞬は凄く長いはず。その間苦しむ事が予想される。出来るだけ苦しまずに、いかに早く死ねるかが重要 RT @wsary: 「死によってのみ、楽になる」

2013-07-25 22:47:20
うみ @uranihon_no_umi

在宅介護の負担が体に来て押しつぶされそうになったとき、楽になれたらいいのにと思いつつ「自分が楽になるのを望むのは親の死を望むことになる」というジレンマに悩まされました。最期まで10年余看ておくることになりましたが。 RT @wsary: 「死によってのみ、楽になる」

2013-07-25 23:00:59