ゾンビサバイバル・ガジェット
- shibaigoya
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@ZS_tl 「まったく、兄貴は人使い荒いよ」 タネヨシは大きく溜息をつくと、丘の上の家を振り返った。 (しばらくはあそこも使えそうにねぇな)
2013-07-31 14:13:07@ZS_tl 無意識にあの大きなリボンを探そうとするのを、首を振って振り切り、バイクを押してひょこひょこと足を引きずりながら、少しの間身を隠せる場所を探す事にした。 【調査2日目】 HP92 食糧96 アイテム 無人シェルターの鍵
2013-07-31 14:13:38三日目
今日のTANEYOSHI:【戦闘】開けた場所でゾンビの集団と遭遇! 敵中突破しかない! 9のダメージ! フォロワーの助けを得られるなら6のダメージ。 いずれにせよ食糧:-2 http://t.co/2mUnWmO4PV ほぁ! クロスオーバーイベントきたー!
2013-08-01 07:44:17@ZS_tl ふむ、火薬が伝わったのはやはり元寇、応仁の乱では黒色火薬が使われてる。擲弾の概念は定正さん持ってそうだけど……強行突破後、タネヨシから詳しい使い方教わる感じですかね。
2013-08-01 11:28:50@nekoneko_1446 助けてから「持ってたのかぁー!」って頭抱えるタネヨシwww 一個だけだから大事に使えと何度も何度も念を押すタネヨシw #三浦一面倒見の良い男
2013-08-01 12:20:56@ZS_tl タネヨシは生存者を探す為に、町の教会へとやってきた。もしかしたら救いを求めた人々が避難しているかもしれない。 しかし、人は居なかった。 (やはり……)と心の中で呟いてから、慌ててそれを打ち消した。 (だめだろ。始めからいないって決めつけてたみたいじゃねぇかよ!)
2013-08-01 13:28:02@ZS_tl 自分が諦めていたら、救助を待つ生き残りはどうなる? 何処かにいるはずだ。 どこかに絶対。 そう心を奮い立たせて、広場に出た時……タネヨシはゾンビの群れに囲まれていた。ある程度覚悟はしていたが……やはり数が多い。 再びバイクで強行突破するしかない。
2013-08-01 13:35:22@ZS_tl だが、今回は教会内の探索が長かった。すでにバイクにもゾンビが近づいていた。 (やべぇな、どうすりゃ……) 真っ赤なボディに一体のゾンビの手が伸びた。 「汚ぇ手で触んじゃねぇ!」 考えるより先に、護身用の拳銃の貴重な一発を発砲した。
2013-08-01 13:42:14@ZS_tl しかしそれで注意が逸れて、背後からゾンビに掴まれ、腕を噛まれた。 「く……!」 防護スーツ越しで牙が触れなかったとはいえ痛みはそれなりに感じる。ゾンビの頭を掴み、引き剥がすとそのまま背負い投げをして頭から落す。 しかし組手は一対多では極めて不利だ。
2013-08-01 13:48:31@ZS_tl どんどん群がってくるゾンビ。愛車に近づくゾンビも気になる。そうこうしているうちに、ついに三体のゾンビに捉えられ、身動きを封じられてしまった。 (しまっーー) 防護スーツ越しに腕を、足を噛まれ、ついにヘルメットの隙間にある、首筋の僅かな素肌に牙が……
2013-08-01 13:54:50@ZS_tl 突きたてられる瞬間、そのゾンビの頭が弾け飛んだ。もう一体、もう一体。 (ライフル!?) ゴーグル覆った「汚れ」を拭って、弾が飛んできた方を振り向くと、16.7の少年が仁王立ちに立っていた。
2013-08-01 14:01:13@ZS_tl しかし……ひどく不思議な印象がした。なぜなら少年は時代劇ドラマのような格好をしていたから。 「そこの黒づくめ!! お前は『ひと』か、『化物』か!」 タネヨシは反射的にヘルメットを脱いで、叫ぶように答えた。 「人だ!」
2013-08-01 14:06:13@ZS_tl 少年はにっと笑って足元の瓦礫の石を広い、タネヨシに向かって投げた。 頬を掠めた瞬間、背後から鈍い不快な音がして、振り向くと、ゾンビの体がゆっくりと仰向けに倒れた。 「『ひと』ならば……この上杉定正、助太刀いたす!」
2013-08-01 14:12:50@ZS_tl 生き残りか? 何故そんな格好を? その投石の技は一体? 数々の疑問が一瞬にして溢れ、通りすぎ、出た言葉は「サムライかよ」だった。 「いかにも!」 少年は足元の石を素早く拾って、走り出した。 「早く! あの馬を助けるんだろ!?」 指差した先はゾンビに囲まれた愛車。
2013-08-01 14:15:01@ZS_tl タネヨシも走り出し、バイクを囲んだゾンビに向かって発砲した。少年も石を投げる。 そうしてゾンビを撃退し、タネヨシはバイクに跨った。 「乗れ!」
2013-08-01 14:20:19@ZS_tl 少年も一瞬不思議そうに首を傾げたが、直ぐにタネヨシの後ろに飛び乗った。 タネヨシも少し考えたあと、ヘルメットは少年に被せる事にした。 「うわっ」 「サイズ違いは我慢しろ!」 「汗臭っ!!」 「してなきゃもっと臭ぇぞ! いいからシッカリ捕まっとけ!」
2013-08-01 14:20:30@ZS_tl どうにか隠れ家までやって来たタネヨシがいの一番にやった事は、バイクの洗車だった。 「ごめんなぁ、二日連続無茶させちまって……」 「不思議だな、生き物でないのに話し掛けるなんて」 「生き物じゃなくても心ってのは宿るもんだろ」 「そうか。なるほど」
2013-08-01 18:19:40@ZS_tl 定正と名乗る少年は頭を拭きながらタネヨシの隣にどっかりと座った。 「おもしれぇな、しゃわーって! 今度さっそく作らせよう!」 タネヨシは真っ赤なボディに自分の顔が映るのを確認して、ようやく一息ついて定正の隣に座った。
2013-08-01 18:23:35