ゾンビサバイバル・ガジェット

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl (そういや、こいつシャワーの使い方を知らなかったっけな) 一刻も早く愛車を洗いたくて、気にかけなかったが、「体洗って来い」と言っても風呂場で首を傾げるだけで、蛇口を捻ってやってようやく理解したみたいだった。 ……どんなに田舎だって蛇口ぐらいは知ってるだろう。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl タネヨシは色々質問してみた。どうやらこの町の住人ではなく、迷い込んで来たみたいだが、元の住所を聞いても、相模だの武蔵だの言ってよく解らない。 よっぽど時代劇マニアなのか、口調も古めかしい。というかちょっと偉そうだ。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl と言っても所謂中二病という感じはしない。受け答えもハッキリしてるし話は通じる。ただーー常識が「違う」 そんな気がした。 (もしかして本当にサムライだったりしてな) そんな事を思って、密かに笑った。 なんにせよこの町で会う初めての生きた人間だ。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl お互いあまり人見知りしないからか、話は弾む。 タネヨシが名乗ると何故か苗字に食いついた。 「三浦……というと、時高の家の者か！？」 「トキタカ？ ……うーん、親戚は多いけど、いねぇな」 「そうか」

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl そして自分がここにきた経緯を話し出した。どうやら定正が「住んでいた所」にはゾンビはいないらしい。 ーー羨ましい世界だな。 「そんで、今日、コレをみつけたんだが、なんだか解るか？」 定正が懐から差し出したのは……。 「手榴弾持ってたのかよー！！」

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl 「えっ？ しゅりゅー？」 「コレ一つありゃ、やり方によっちゃあの広場のゾンビ一掃できたんだよ！」 「なんと！ この小さな石のようなもので！？ どうやって！」 取り敢えず、地面に枝で図を描いて、手榴弾の説明をした。すると何か合点が行ったらしい。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl 「なるほど！ 手投げの擲弾か！ ……こんな小さいのに、そんな威力があるのか……」 いきなり使うのは正直危険だが、訓練すれば定正の投石技術なら十分活用できるだろう。 そんな風に思考を巡らしていると……。 「どれちょっと試しに」 とピンに手を掛けた。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl 「一個しかないんだから試すなよ！」 「でも練習しないとイザという時使えないだろ！」 「オレが預かるって」 「嫌だ！ 俺様が見つけたんだから俺様のだ！」 「解った……一回だけ練習させてやるよ、上手く使えたら持っててもいい」 「持ってていいって…、俺様のだよ」

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl タネヨシはバイクのボックスから発煙弾を取り出した。ゾンビに催涙や煙幕は効かない。連絡手段として主に使うものだ。 やり方は手榴弾と変わりないし、失敗しても煙いだけだ。 定正に軽く説明して、投げ渡した。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl 「いいか？ しっかりレバーを握ってから、ピンを外して、最低でもあの茂みの向こうに投げろ。投げるまでレバーを握る手を緩めるなよ？ でないと自分まで吹っ飛ぶ」 普通はここまで脅せば少しは臆する。緊張する。 しかし定正は光り輝かんばかりの笑顔で躊躇なくピンを引き抜いた。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl 「おりゃあーーー！」 発煙弾は見事な放物線を描いて、タネヨシが示した場所より倍は遠くに飛んで、もくもくと元気良く煙を吐き出した。 「うおー！ すげー！ もくもくー！」 約束した手前、持つのを許すしかなかった。 「だから初めっから俺様のだってば！」

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl タネヨシは何度も何度もどれだけの威力がある物なのか、一つしかないものだからやたらに使おうとするなと念を押したが、定正は聞いているのかいないのか、「そうだ！」と言葉を遮った。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl 「タネヨシは生存者を探してるんだろ？ 俺様は帰る方法を探してる。一人じゃ一人じゃ難しいが、二人で手分けして探せば良いんじゃないのか！？」 しかし、タネヨシには見えた、その顔に「そうすれば、連絡手段としてあのもくもくを貰えるぞ！」と書かれているのが。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl たぶん何を言っても無駄な気がした。発煙弾を保管している場所は見られている。 「解った、そうしよう」 (とりあえず、オレも風呂入って、それからメシだな) タネヨシは疲れた体でヨロヨロと立ち上げ家の中に入る瞬間に振り返った。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl 「発煙弾も、やたら使うなよ！」 「わ、解ってるよ！」 定正が慌てて両手を後ろに隠すのを見て、ため息をついた。 【調査3日目】 HP85 食糧94 アイテム 無人シェルターの鍵

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl 一応、発煙弾はヘルプ時の舞台装置としてw

たるなま @shibaigoya

日記投下する前に、タネヨシの設定まとめてみる。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl タネヨシ:対ゾンビ組織に所属し、ゾンビに襲われた町の調査をしている。任務は生存者の確認。 護身用の拳銃、愛用のバイク、防護スーツを装備しているが、ダメージなどに影響は及ぼさず、あくまで「物語」を回す為の舞台装置。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl 拳銃はリボルバー(仲間には「今時？」とか言われてる。毎朝6発充填) 拳銃の玉は残り19発。←自らに課す縛り タネヨシに会うと発煙弾を貰えるが、「物語」の上でタネヨシにヘルプを出す為の舞台装置で、イベントには影響しない。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl 調査6日目(増援要請してから5日目)に舞台装置としての援軍を登場させてみようかな。ゲームオーバーの時や同行者を「失う」の時に、任意で部隊に保護という表現にできる、みたいな。 死の表現が出て来たら不可避だけど。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl HP＝隊員の数、みたいな。 100人だから二個小隊かな？ 全滅(HP70切る)したら、また五日後に増援が来る、みたいな。 壊滅(HP50切る)したら、撤退。 (ただし、援軍がいない場合は撤退できない) アイテムについてはまた後で考えよう。

たるなま @shibaigoya

今日のTANEYOSHI：【休息】放棄された民家で就寝。だが、朝もやの中聞こえる遠くからの湿った足音・・・ゾンビたちが近付いている。また別の寝床を探さねば。ＨＰ：＋５　食糧：－２ http://t.co/2mUnWmO4PV ほぁー、よかったー。回復回復ー！

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl 朝、元気が良すぎる定正と一抹の不安の中分かれて、再び町の探索を始める。今日はちょっと町の外れまで行ってみようか。 町はずれの一角の住宅街は破壊を免れていた家が多くあった。 といっても慌てて飛び出して行った様子がありありと解る。家の主は逃げ切れたのか、それとも……。

たるなま @shibaigoya

@ZS_tl 一軒一軒、丁寧に探すがどこも同じような様子だった。 だが、最後に訪れた家は鍵がかかっていた。ゾンビの襲来に慌てて逃げたのなら、鍵を掛ける事など出来るだろうか。 タネヨシはドアをノックして声をかけた。返事がないので、窓を割って入った。