「風立ちぬ」真逆の感想の友人とのやりとり

風立ちぬ=宮崎駿の遺書という理解は共通しつつも、ぜんぜん違う感想の二人。
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倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:観てきました。傑作と言っても差し支えない作品だと思います。日本映画ではアニメでしかできないスケールをもっているし、相も変わらず、おっそろしく緻密な動きをいわゆるアクションシーン以外で使ってくるところが凄い。ただ、私は大っ嫌いな映画です。これから何度も見るでしょうけど…

2013-08-06 00:17:51
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:似ているのは「エド・ウッド」と「TAKESIS」…この作品は「ものけ姫」以降の宮崎作品の集大成です。言っちゃえば「遺書」です。いつも通り「前半は設定」「中盤は娯楽」そして「後半は突然の宮崎世界」。この強烈さは、今回半端ないです

2013-08-06 00:21:31
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:二郎は朴訥で、裏表があまりない人物。物事に熱中し、人を愛す。だが、あまりに正直すぎる。まず「美しい」そして「綺麗」。これが彼の価値基準の大前提だ。それは悪い事ではない。正直だ。だが、このお話はそれが悲劇えと結実していく。絶対にこれは美談ではない

2013-08-06 00:26:55
秋水 @sikoukairo

@kurabayakurabay 見て来ましたか、風立ちぬ。自分は退屈しました、初めて宮崎駿の作品で「つまらない」と思いました(´・ω・`)

2013-08-06 00:26:58
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:前半中盤のプロジェクトX的展開の出来が、設計にはしゃいで熱く燃える人たちの描写が、台詞の端々にまで行き届いているのも、後半の悲劇を更に深くする。これを試写で見たアニメ関係者は、凹んだに違いない。「物づくり」に打ち込む人達に、この映画が叩きつけるものはともかく暗く重い

2013-08-06 00:29:59
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:何かを犠牲にしなければ、何かは作れない。それは時間であったり、お金であったり、もっと大切な何かであったりする。でも、その挙句に到達する場所は、突端ではなく、過去がすぐ後ろに無残に転がる場所なのだ。それをもって虚しいと取るか、ここまで来れたかと笑うのは個人の資質

2013-08-06 00:32:40
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:だけども、二郎を待っていたのは、彼女。しかも美しい彼女…あえて言う。夢の中で「美しい思い出の彼女」に「生きて」と言われるなんて、勘弁してくれ!完全に地獄じゃねーか! しかも、これ、多分、宮崎さん計算でやってるんだよね…特大級の悪意じゃないっすか…本気で凹んだわ…

2013-08-06 00:36:04
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:とはいえ、それが実人生ってもんです。そういう風にしないと生きていけないんです。そして、それが私の遺書ですってな感じでしょーか? いや、ほんとにね、こんな思い物語とは思ってなかったよ。でも、ちゃんとそれが納得できるから凹みがいがある。だから俺は大っ嫌いだけど傑作と推したい

2013-08-06 00:38:06
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:さて、感想は置いときますと、この映画実は一般向けではない。少なくとも関東大震災を知らないといけない。ゼロ戦云々も知っておくとなおよし。今の一般教養のやや範疇外?30代以上向けだと思うのです。あと、サナトリウム文学知ってると「魔の山」連呼に「うへっ」と笑ってみたり

2013-08-06 00:40:42
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:演出、編集も実写よりな気がした。俺が一番唸ったのはドイツの路地裏での光の使い方ね!すげぇ!あと冒頭の関東大震災のモブの動き。行き届いてるんだよなあ。しかも、幼い菜穂子が二郎の手を引いて震災でグチャグチャの町を走るときの「不謹慎な」「ワクワク感」ね!そりゃ惚れるわな

2013-08-06 00:43:56
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:それと時々突っ込まれるカプローニとの会話シーンが素晴らしかった。俺はああいうのに弱い。自分の追い求める夢想が形をとり、そして理想になり、最終的には…の件とかね。あれが最後に言うセリフがさあ…あそこで二郎も人間なんだな、と切なくなるんだよなあ。だから余計に凹む…

2013-08-06 00:47:06
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:さて……え~「千と千尋」以降、宮崎作品は後半必ず「死後の世界」を扱います。「紅の豚」でもちらりと出ましたが、千尋以降はあからさまです。それ故に作品のバランスが滅茶苦茶(だからこそ面白い)なんですが、今回はそれを最初からきっちり組んでるんです。だから遺書かな、と

2013-08-06 00:54:18
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:そして私が千尋を見てからずっと思っている妄想ですが、「宮崎駿」=「カオナシ」なんじゃねーかなと。周りに囃し立てられて、腹に色んなものを入れられ「自分を見失っちゃってる」と千尋に言われ、中身を全部ぶちまけて、ようやく死後の世界=沼の底で安寧を得る

2013-08-06 00:56:24
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:で、今回の風立ちぬは……そういう意味で「吐瀉物」だったんじゃねーかとw 俺は何もかも犠牲にして自分の道を驀進したが、振り返ってみると…そして待っていたのは… まあ、妄想です。でも、そうじゃないかなと予想してて、観終わった後に 「……」とそういう意味でも凹んでみたり

2013-08-06 00:58:41
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:だから、あれだ、子供は見ちゃだめだw 精神的にタフで、二次大戦前夜の知識があり、創作活動を行っていない、なおかつ幸せな家庭を持ってる人は、安心して行ってください。それ以外の人は、その緻密な作画に圧倒されて…凹む!凹め!みんな観に行け!ww

2013-08-06 01:00:38
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:。いや、凄い作品だと思いますし、ソフトも千と千尋海外版から買ってませんでしたが、多分買いますね。で、ブツブツ文句を言うw あ、庵野さんの声は、俺は好きです。ぶっちゃけ棒読みなんだけど、それがラストも含めて作品自体にうまく作用してると思います

2013-08-06 01:04:40
倉林 DK @kurabayakurabay

風立ちぬ:二郎は饒舌じゃダメなんです。で、カプローニが饒舌なのが怖くていいんですよ。  以上です

2013-08-06 01:05:56
秋水 @sikoukairo

@kurabayakurabay なんだかんだで好評価なのですな。自分とは真逆だ。やっぱ創作に関わりがないとダメなのかなあ。

2013-08-06 01:07:59
倉林 DK @kurabayakurabay

@sikoukairo 初出社で机に座り、仕事を始めた時のあの細かい動きと、びりっとする感じが「これは実写ではできない」と唸ったんですわ。あそこだけでも傑作と言い切ります

2013-08-06 01:10:28
秋水 @sikoukairo

@kurabayakurabay 作画的、技術的な面が凄いのわわかるんだけど、それに中身が吊り合わないアニメ映画を見過ぎたせいか、技術的なことだけで評価する気にならんのですよ。まあ、風立ちぬは中身がいいか悪いかは別にして自分には、まったく肌が合わなかったのですが。

2013-08-06 01:15:40
秋水 @sikoukairo

うーん、自分はダメだったけど、世代に近い友人筋には風立ちぬの評価はそこそこ良いのな

2013-08-06 01:20:44
倉林 DK @kurabayakurabay

@sikoukairo 何処が合わなかったかが問題ですな。僕は大っ嫌いですよこの映画。でも凄い。初めてキューブリックの時計仕掛けのオレンジを見た時のような、「うわっ…でも、この映画」って感じです

2013-08-06 01:21:14
秋水 @sikoukairo

@kurabayakurabay それは嫌悪感という感情を揺さぶられたって意味で感動してるよね、でも自分は全く嫌悪もしなかったし共感もしなかった、タダ退屈なだけだったんですよ、まあくわしくはブログに書きましたので、参照までに http://t.co/zU27UDQN84

2013-08-06 01:26:07
倉林 DK @kurabayakurabay

あー、俺は風立ちぬを褒めているのか、けなしているのか。こんな気分になる映画は久しぶりだわな…ってか、宮崎アニメのヒロインが出てきたらさ、なんか幸せになってほしいじゃん。ってか二郎、こんな美人をおめー……ちくしょぉぉぉっ、と思う俺に同意する人は1万人はいるはずだ

2013-08-06 01:27:55
秋水 @sikoukairo

@kurabayakurabay あと庵野の演技も受け付けなかった、ただでさえ、二郎というキャラが掴めなくて、その上での素人演技、正直映画見ながら後半どんどん冷めてくのを感じてしまってもうね

2013-08-06 01:28:16