- maximabailiff
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槙島「常守監視官、狡噛を見なかったか」朱「お手洗いと言ってましたが」槙島「押しかけよう」朱「あ、あの槙島さん」槙島「なんだい」朱「最近なかなか外出の同行できなくてすみません」槙島「気にすることはない、それは執行官の同行以外にも仕事がある、もう新人扱いはされないということだ」
2013-07-28 21:58:36公安局男子トイレ】槙島「狡噛、時間だ」狡噛「…」槙島「先方を待たせている、まずいんじゃないか」狡噛「…」槙島「ドンドン)聞いているのか」狡噛「…」槙島「相手は泉宮寺だぞ(ドンドン」狡噛「……槙島、そこに入っているのはギノだ」ギノ「……」槙島「それは失礼」狡噛「お前わざとだろ」
2013-07-28 22:19:08公安局男子トイレ】槙島「二人して仲良くお隣同士とはね」狡噛「たしか夕飯は一緒に食ったなギノ」ギノ「ああ」槙島「衛生管理に秀でている機能食で食あたりか?」狡噛「うーん」ギノ「…牛乳」狡噛「あっ。カフェオレ作った牛乳」槙島「君たちのような監視官に僕が飼われているとは、嘆かわしい」
2013-07-28 22:29:22公安局男子トイレ】槙島「……」狡噛「……うーん」ギノ「……ふぅ」槙島「……」狡噛「…大丈夫か、いや、まだ…」ギノ「…慌てるな」槙島「……」狡噛「…」ギノ「…誰だ腐った牛乳なんか…ブツブツ」槙島「……」狡噛「…」ギノ「…」槙島「ドンドンドンドンドンドンドンドン」狡ギ「やめろおおお」
2013-07-28 22:38:56医務室】志恩「大丈夫? とくに宜野座くんは重症ね。点滴して少し休んだら?」ギノ「そうさせてもらう」狡噛「俺は槙島と行くところが…」志恩「朱ちゃんと代わってもらったら?」槙島「ダメだ、今回は狡噛監視官でないといけない」狡噛「なんでだ」槙島「君に聞いてもらいたい」志恩「告白の日?」
2013-07-28 23:09:32狡噛「告白の日ってなんだ」槙島「さあ」志恩「なに、告白じゃないの」槙島「ある意味ではそうなるかもしれないね」志恩「へえ、よかったわね慎也くん、私と寝ないで」狡噛「お前もう恐ろしいことを言うな」志恩「ふうん」狡噛「違うって…なあ槙島」槙島「さあ」
2013-07-28 23:16:44泉宮寺邸】泉宮寺(以下泉「こんな時間になってすまないね。どうしても時間がとれないもので」狡噛「こちらこそ…夜分遅くに…失礼…し…」泉「大丈夫かね、君。顔色が悪いが」槙島「大丈夫です」狡噛「お前が言うな」槙島「貴方にお尋ねしたいことがありましてね」泉「ふむ、なんだろうか」
2013-07-28 23:40:59槙島「現在義体のほとんどは無機質なコードで造られています、しかしそれでは限界もあるでしょうね」泉「確かに有機体である活きた細胞をもっと使えるようになれば…と思ってはいるが倫理観の問題があるらしい、外野が煩くてね」槙島「なるほど…例えば脳、とか」泉「そういうことだ」狡噛(はらいたい
2013-07-28 23:56:43槙島「人工脳、ですか」泉「いかにも、プレーンの人工脳にクランケの脳をそのままコピーする」槙島「ほう…」泉「もちろん色相もそのままコピーされてしまうから潜在犯の汚名からは逃れられんがね。しかしオリジナルの損傷した部分を人工脳で補えば…」槙島「多くの障害が取り払われる」狡噛(トイレ…
2013-07-29 00:05:44狡噛「s、しつれい…お手洗いをお借りしても…」泉「構わんが」槙島「ダメだ、大事な話だ君にも聞いてもらう」狡噛「うう、たしかに」泉「我慢はよくないと思うよ」槙島「大丈夫です」狡噛「お前が言うな…」泉「えと、どこまで話したっけ、そうそうこういうボケも人工脳で治るね」
2013-07-29 00:11:04槙島「だが許可は降りないと」泉「いいアイデアだと思ったんだがね」槙島「それはそうでしょう。人工脳をフルスペアにした場合もはやそれは別人ではありませんか」泉「そう思うのは本人だけで周囲の人からは全く同じ人間に変わりない、どうかね」槙島「他者から見た自分は他者に与える部分でしかない」
2013-07-29 00:18:41槙島「ならば同じものを他者に与えることができたなら、それはもう本人であると」泉「うむ、社会的にはなんら問題はない、はずなんだが」狡噛「…」槙島「泉宮寺会長、今日はお忙しいところありがとうございました。有意義な時間を過ごせましたよ」泉「それはどうも」狡噛「…トイレ」槙島「だめだ」
2013-07-29 00:22:45泉宮寺邸客用トイレ】狡噛「…」槙島「すごい内装だ、しかもホロじゃない」狡噛「…」槙島「泉宮寺の話は聞いたな?」狡噛「…ああ」槙島「どう思う」狡噛「…出てからでもいいか」槙島「嘆かわしいな、狡噛 慎也」狡噛「うるさい」槙島「おそらく、彼はもう人工脳をどこかで実用化している」
2013-07-29 00:26:46狡噛「そうか、とりあえず出てから…」槙島「人工脳ね、いかにもこの時代に見合った合理的なスペアじゃないか。それをなぜ反対する」狡噛「…困る奴らがいるんだろ、俺も今困っているがな」槙島「それで金儲けしている奴らか?」狡噛「そういうことだが、俺の話もうちょっと聞けよ」槙島「聞いている」
2013-07-29 00:34:45槙島「くさいな」狡噛「当たり前だろう」槙島(シビュラだってスペアがあったほうがいいだろうに…)狡噛「…そんなに臭うか?」槙島「ああ、くさい」狡噛「外で待っててくれてもいいんだぞ」槙島「それはできない、逃亡したらどうするんだ」狡噛「いまのところ、する気ないだろうが」槙島「うん」
2013-07-29 00:39:50帰りの車内】狡噛「今日は散々な目に遭った」槙島「お疲れ様」狡噛「誰のせいだ」槙島「僕はお仕事を頑張っただけだよ」狡噛「うーん、まあ腐った牛乳を飲んだ俺のせいか」槙島「あ、そうそう、泉宮寺会長は近々死ぬかもしれないね」狡噛「っな、いきなりだな」槙島「これが僕の告白だ」
2013-07-29 00:47:50槙島「けれども僕らにそれを止めることはできない、なぜなら僕の妄想でしかないからだ」狡噛「妄想…」槙島「殺人犯の思考を読み取るのが執行官の務め…だが事件が起こらなければ僕らは何もできない」狡噛「…そうかな、先手を打つこともできるんじゃないか」槙島「僕の妄想に付き合うっていうのか」
2013-07-29 00:52:05狡噛「お前がそんな正義感を持ち合わせていたとはな」槙島「……」狡噛「どうした」槙島「そう捉えているならそれでいい」狡噛「?」槙島「気にするな」狡噛「ああ」槙島「……君の色相を守りたい」狡噛「なんだ?」槙島「別に、ニーチェの言葉を呟いただけだ」狡噛「ふうん」
2013-07-29 00:55:55槙島「佐々山執行官、いい加減僕のアイコンで妙なことを呟くのはよしてくれないか。この垢が腐る」佐々山「ええ、えええええ?そういや狡噛は?」槙島「お手洗いだよ」
2013-07-29 01:32:17