狡噛慎也罰ゲーム編

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槙島「シャワーぐらい浴びてもいいだろう」朱「まあ…早く戻ってきてくれるならいいですよ」槙島「わかった」狡噛「あいつは？」朱「シャワーを浴びたいから一旦戻るそうです」狡噛「汗臭いあいつも気になるがな、いつも無味無臭みたいな顔してるから」朱「…狡噛さん？」狡噛「あ？」朱「…無自覚？」

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槙島「佐々山執行官の姿が見えないが」狡噛「今日はもう帰ったって」槙島「ふうん…」狡噛「……槙島。お前なにか隠してないか」槙島「そういう妙な勘ぐり過ぎはよくないなと言っているだろう」狡噛「近頃グソンになにかやらせてるようだが？」槙島「いつものことじゃないか」狡噛「そうか？そうか…」

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狡噛「夕方、グソンと話していただろう」槙島「なんのことだ」狡噛「ウィンストンとは誰のことだ」槙島「立ち聞きかい？趣味の悪い監視官だな」狡噛「槙島！」槙島「グソンとオーウェルの本について話していただけだ」狡噛「どうかな？」槙島「疑うのか」狡噛「調べたらわかるんだ」槙島「ふうん」

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狡噛「言えよ、一人で背負い込もうとするな…」槙島「君は監視官になって何年目だ、甘いな。言われなかったか、執行官は同じ人間と思うなと」狡噛「……それは」槙島「執行官に情けをかけても無駄だ」狡噛「情けじゃない、一人で行動されても困るからだ！」槙島「君もたいがいしつこい」

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狡噛「なら勝負だ」槙島「なに？」狡噛「勝負に俺が勝ったらお前は全部話す」槙島「ふうん…僕が勝ったら？」狡噛「は？」槙島「僕が勝った時の賞品もつけてもらわないと」狡噛「そうか…うーん」槙島「一日君を好きに使用してもいいってのはどうかな」狡噛「なに！？」槙島「それだけのリスクはある」

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狡噛「……わかった」槙島「ふうん、よほど自信があるのだろうね」狡噛「そういうわけじゃない、こうでもしないとお前は話さないだろう」槙島「まあいいよ、じゃあ何で勝負する？ジャンケンやゲームみたいな巫山戯たものはやめていただこう」狡噛「やるなら…」槙島「命を懸けて」

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トレーニングルーム】槙島「防具は？」狡噛「いるのか？」槙島「別に…どちらでも構わないが？」狡噛「なら、いらないな」スーツのまま二人向かい合わせになる）槙島「…どうした？来ないのか」狡噛「そう焦るな」じりじりと間合いを詰め寄る、二人の間でなにかが閃光し、身体が弾いたように動く

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２０分後医療室】志恩「で、こういう結果になったわけね」槙島「…」狡噛「っつー…」志恩「聖護くんの勝ちってことでいいのかしら」槙島「問題ない」狡噛「くっそ」槙島「君は学習能力がないなあ」狡噛「うるさい」槙島「約束通り一日僕の下僕になってもらおう」狡噛「っ…」志恩「いいなあ楽しそう」

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槙島「さて、いつにしようか、何をしようか…♪」狡噛「楽しそうじゃないか」槙島「上司を下僕にできるんだ、楽しいに決まっている」狡噛「悪趣味なやつめ」槙島「君が休みの日にしよう」狡噛「…仕事中よりはマシだ」槙島「なら決まりだな」狡噛「…今日はいいさ、でも、話してもらうからな」

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槙島「深夜（慎也）枠も終わり、静寂の深き夜がやってきたわけだが…中二病と言った者はあとでそこに並ぶんだよ。順番に喉を切っていくからね。僕はゆっくり読書でも楽しもうかな……今日は何を読もう」

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槙島「そういえば…明日は狡噛監視官の非番の日だな…ようやくこの時がきたか。僕は先日彼と勝負し、そして僕が勝った。勝利の暁として、彼を一日下僕にすることができるんだ。どうしようかな…彼の色相が濁らないように常にチェックしながらギリギリのところを攻めていきたいね」

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狡噛「俺は狡噛慎也、公安局刑事課の監視官をやっている。まあ、槙島が執行官になっているから佐々山も死なずに俺もまだ深淵落ちしていないってことなんだが…俺はなんの説明をしているんだ？ とにかく今日は非番なんだがとても気が重い。なぜなら今日一日、槙島の下僕にならなければならんからだ」

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槙島の部屋】槙島「おはよう、君は律義な人間だな。逃げてもよかったのに」狡噛「うるさい、やるならやれ、とっとと終わらせたい」槙島「ふうん…下僕として腹を括ったのかな？ じゃあ、さっそくこれをつけてもらおうかな」狡噛「なんだこれは？」槙島「グソンお手製色相チェック猫耳ホロコスだ」

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狡噛「は？」槙島「フォロワーからのリクエストだよ。この猫耳は君の色相とリンクしていてね、色相の変化に伴い猫耳が動くんだ。さあ、これをつけて」狡噛「うっ、つけないといけないのか」槙島「色相チェックも兼ねている。君を執行官落ちにしたくないからね」狡噛「ぐっ、わかったよ（つける」

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狡噛「こうか？（耳↓」槙島「そうそう（気持ち悪いけど）よく似合っているよ」狡噛「そうか？（耳↑」槙島「次はそうだな、僕を着替えさせて」狡噛「それぐらいは…」槙島「これもフォロワーからのリクエストだ。君はフォロワーのリクエストを蹴るというのか？」狡噛「うううう（耳↓」

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狡噛「わかった、立てよほら（耳↑」槙島「今日もまだ浴衣企画中だからね」狡噛「わかっている…まずは上のボタンをはずして…（ぷちぷち」槙島（ぼんやり立って眺め）狡噛「上を脱がし…下のパンツを…」槙島「下着もね」狡噛「は？」槙島「浴衣には下着いらないから」狡噛「自分でしろ！（耳↑」

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槙島「フォロワーのリクエストを君は…」狡噛「くそ、わかったよ…正面はまずいな、なにかと…後ろに回ろう、これなら（脱がせ）ケツが見えるぐらいでダメージは低い…（耳→」槙島「浴衣はそれね」狡噛「おう…着付けわからんのだが」槙島「わかるとこまででいい」狡噛「後ろから袖を通して…」

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狡噛「前合わせはこうか？（後ろから腕をまわし」槙島「うん、合っている、あと帯」狡噛「帯は全くわからん」槙島「じゃあ、そのまま前を押さえてて（帯を慣れた手付きで結ぶ」狡噛「へえ、そうやんのか」槙島「君もホロコスじゃなく本物を着るといい」狡噛「そうだな…もういいか？」槙島「うん」

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槙島「きみ朝食は？」狡噛「これからだが」槙島「食堂かな…僕は別にいらないけれど」狡噛「そうもいんだろう」槙島「ふむ…」狡噛「なんだ」槙島「よくよく考えたらね、君、今日一日中僕にくっついてまわるんだよね」狡噛「そういうことだろう」槙島「それは鬱陶しいね」狡噛「じゃあやるな！（耳↑」

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槙島狡噛（朝食中）

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槙島「あれ、おかしいな…」狡噛「なんだ」槙島「フォロワーのリクエストで君に朗読させようと思った本が見つからない」狡噛「なにを朗読さ、怖いな（耳→」槙島「変なものじゃない、高村光太郎の「智恵子抄」だよ」狡噛「…なんでまt、それなんだ？」槙島「…やっぱりない」

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槙島「あれは人を愛する気持ちを表現した代表的な詩集だ。半分は日記みたいなものだね。僕は人を愛する心がどんなものかわからないから、彼の心を模倣したいと思って」狡噛「ふうん…」槙島「やっぱりない…残念だな…じゃあ、谷崎潤一郎の「卍」か村上龍の「限りなく透明に近いブルー」か」狡噛「う」

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槙島「外に出たんだが、なんだこの暑さは……僕らの時代は温暖化が進んでいるから君たちの時代よりさらに暑いとされる…」狡噛「…そろそろこれ、外していいか？（耳↑」槙島「だめだ」狡噛「人がじろじろ見ている（耳↓」槙島「いいじゃないか、みんな好意的な目線だ」狡噛「なんで勝負に負けたんだ…

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槙島「例えばだ、殺人というものは一概に憎しみからくるものばかりではない。愛する人との幸せな時を永遠に引き止めるための殺人もあるのではないかな」狡噛「暑いな…（耳→」槙島「愛する人を殺めた時強い独占欲は満たされ得難い優越感に浸れるだろう、シビュラに支配された人々では味わえないが」

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槙島「百年前はそんな人間がごろごろいたそうだ。でもね、そんな欲望を持った人々がまだどこかに潜んでいるかもしれない」狡噛「暑いな…（耳↓」槙島「公安は、そんな彼らを見つけることができるのかな」狡噛「暑い…（耳↓」槙島「…」狡噛「…（耳プルプル」槙島「似合っているよ」狡噛「黙れ…」