【楽曲レビュー】SKY-HI『愛ブルーム』感想

Fu-ka Kamoshika @Coffy10123

【SKY-HI『愛ブルーム』】今回はAAAのラッパー日高光啓くんの別名義であるSKY-HIのデビューシングル楽曲『愛ブルーム』について語りたいと思います。(続く)

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まず何かしら楽曲が発表される場合、作家さんやサポートミュージシャン等をチェックしてしまうのですが、今回のデビューシングルはサウンドプロデュースがUTAさん、ギターが上條頌さんだったので非常に嬉しかったです。(続く)

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UTAさんは、DA PUMPの『Thunder Party ～DP '09 MIX』のアレンジや三浦大知くんの『Magic』など、私が大好きな楽曲を手掛けていらっしゃる方ですし、上條さんは三浦大知くんのツアーでお見かけしておりましたから、今回の起用はめちゃくちゃ嬉しい！(続く)

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まず全体的な感想。日高くんはAAAとして活動しながらヒップホップ的な地下活動もずっと行っており、そんな活動の中ラッパーとしてスキルをどんどん上げていきますが、初期の作品や『CHOICE IS YOURS』などではこだわりが強いあまり少し力みが感じられます。(続く)

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今回のデビューシングルでは、そういった力みを感じさせることがないくらいの余裕と遊び心があります。もちろん余裕があるように受け手が見えるのは、一定のテクニックできちんと全体や細やかなところをコントロールできているからなのではないかと思います。(続く)

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この曲の魅力は『ラップと歌の絶妙な融合』かと思ってます。特にＡメロ(※以後とりあえず便宜的にＡメロ・Ｂメロ・サビと呼びます)はラップでありながらも『歌』となっています。日高くんの歌に関しては、『WOW WAR TONIGHT～時には起こせよムーヴメント～』カバー制作時に(続く)

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関係者の方が「日高はラップだけでなく歌もいい」とおっしゃっていたのが印象的で全くの同感なのですが、日高くんのボーカルの魅力は歌いあげる上手さではなくカラっとしてて暖かみのあるところで、とても味のある歌声だと思ってます。(続く)

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そして彼はだんだん、ラップを『歌』によせてきたものを打ち出すようになってきます。今回の楽曲ではそんなここ数年で身に付けた武器を遊び心たっぷりに披露してくれています。表と裏の活動で得たものを上手く融合させられている代表例なのではないかと思います。(続く)

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続いて曲についてですが、セールス的なキャッチフレーズとしては『煌びやかなディスコトラック』となっております。Ａメロとサビがベースが同じになっており、テンションを変えて一息入れるのとサビへのパワーチャージ的にＢメロが挟まれているといったところでしょうか？(続く)

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Ａメロ・サビでの跳ねて動き回るベースライン、オシャレなギターのカッティング、鍵盤の和音弾きとフレージングがオシャレでホント心地よいです。サビではストリングスやコーラスなどが加わり、サビらしく更に華やかになります。(続く)

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Ｂメロでは一気に雰囲気を変えてきます。それまでスピーディーに展開してきた楽曲の流れが一気に緩やかになります。Ｍ７系のコードの響きがまったり感を醸し出しすのに非常に効果的に作用しています。そしてサビに向けて高低両方のシンセ音とリズムが加わり一気にパワーが高まっていきます。(続く)

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楽曲の流れで一番好きなのは、サビ終了直後に鍵盤の和音をバーン！と鳴らしストリングスの音階をスピーディーに下降したところからすぐに２番Ａメロになだれ込んでいき、そのＡメロ出だしもベースラインメインで音を極力抜いた状態で曲が進行していくところで、スリリングな展開がお気に入り。(続く)

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サビについてですが、彼が拘る『popularityを得る』ためには、サビ自体が印象的でなければならないため、サビには相当拘ったのではないかと勝手に想像しています。サビのフレーズはアウフタクトになっていて、強拍にあたる１拍めに『チャンス』『ブルーム』といった単語を配置し(続く)

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インパクトを与えていたり、あえての『DAN DAN』の表記でポップ感を出しつつそれを四分音符に配置させたり、『華やいで』『輝いて』『瞬いて』の部分で韻を踏みながらもフレーズもリズムも一緒に整えるなど、様々なことが作用してより楽曲がよりリズミカルになっていると感じます。(続く)

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三連のリズムで『Bloom…』と反復させるところとか、曲タイトルである『愛ブルーム』が反復されるところなども含め、反復と強拍の作用を上手く活用していると思います。J-POPのサビにありがちな(AAA楽曲ではそれがタイトルになってる)『Na Na Na…』も開放的で素敵。(続く)

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続いて歌詞について。彼自身がラッパーで言葉を操る方だからこそ相当拘ったのではないでしょうか？ライミングの見事さはもはや今更だから１つひとつ挙げてたらキリがないのですが、敢えて一番好きなところを挙げると「花が色を増す 枯らさない様に水をやる」の部分ですね。(続く)

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ここは私が大好きな楽曲であるKREVAさんの『くればいいのに feat. 草野マサムネ』の「あなたが花ならば水になるよ」の部分を思い出しました。『くればいいのに』でもこの部分が一番好きなのですが、日高くんの方は女性がより華やぐように俺が水を注ぐよという歌のテーマに(続く)

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基づいたものなので、KREVAさんの『くればいいのに』とは印象が全然異なります。あとサビの部分、普通なら「咲き誇れ」と書きそうなフレーズを敢えて「咲き走れ」と表記するのが彼ならではだなと思います。そんなセンスも大好きだったりします。(続く)

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MVについて。スター性というよりは、彼がAAAで培ったアイドル性が上手く出てるのではないかと思ってます。もちろんロケ地の１つにヒップホップ的なグラフィックアートを選んでいる部分にも、作品に二面性を打ち出したいという拘りや意図は強く感じます。(続く)

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AAAは昔からシングルのリリースペースが早く、MV撮影の現場を非常にたくさん経験しているからこそ、表情や目配せ、モーションの１つひとつが自然です。さりげなくちょいちょい盛り込まれているシャウトに合った動きをとっているところが素敵ですね。(続く)

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一番好きなのは、３回めのサビで「ストップ！」の直後のシャウトのときのポーズとモーションですね！！カッコよすぎて撃ち抜かれました…サビでの衣装や背景のポップなカラフルさ、最新技術を用いた演出なども見ていてとても楽しいです！(続く)

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最後にまとめですが、私が日高くんで一番好きなところは、音楽を、日本の音楽シーンを諦めていないところです。自分自身に誇りを持っているからこそ「売れたい」と強く思っているんじゃないかなとは思いますがそれだけじゃなく、拘っていい楽曲を制作し楽曲のよさが評価されることにより(続く)

Fu-ka Kamoshika @Coffy10123

「売れたい、バカみたいに売れたい」と思っているのではないかと、日本の音楽シーンを本気で盛り上げようと思っているのではないかと信じているからこそ心から応援したいと思っているのです。(続く)

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そんな彼の姿勢はいろんなところで認められつつあると感じていて、例えば音楽系ライターさんやブロガーさんが彼のフェスでのパフォーマンスを見て好意的なコメントを寄せて下さったり、知り合いの方がa-nationでのステージングや面白さを評価して下さってて嬉しく思っております。(続く)

Fu-ka Kamoshika @Coffy10123

あとは、日高くんの時折見せるちょっとくどいところも、こうやって暑苦しくいろいろくどくど語っちゃう自分と似てる部分があるかなーって共感しています。もちろんヒップホップサイドで彼の事をよく思っていない方もいらっしゃるかとは思いますが、どんな生き様に共感できるかは(続く)