Googleが「Gmailにプライバシーはない」って自白したらしいぞ!
【「実際のところ、『第三者に対して任意に情報を提供した人物は、その情報に対するプライバシーの法的保護を期待できない』のである」(Google)】[2]
2013-08-15 22:53:12二重鍵括弧の部分は Google の主張を強調しているのではなく、過去の裁判の判決からの引用です。原文 [0] では判決 [3] からの引用であることが明記されていますが、ニュース記事 [1], [2] では前の段落で【判決に触れた】と申し訳程度に記述されているのみです。
2013-08-15 22:53:29(20130816T111100+0900追記)
註:08/16 時点で [2] の記事は修正されています
http://t.co/tiOcUut4fK 引用元が不明瞭でミスリーディングだと私が評していた件の翻訳記事、08/16(金) 02:10 時点で【一部誤解を招く表現がありましたので訂正】となったようです(相変わらず前の段落に書いてありますが…)。元の英語記事はそのまま。
2013-08-16 22:50:10まぁ修正された今でも十分ミスリーディングな文章だと思いますが… 翻訳元の記事が明らかにそういう意図で書かれているので仕方がないです。
しかも [2] ではご丁寧に【(Google)】と書き足されています。この書き方では鍵括弧内の発言は全て Google の声明だと思った人が多いのではないでしょうか。
2013-08-15 22:53:492. Google がこの判決から引用した背景について
2. Google がこの判決から引用した背景について せっかく原文 [0] をちょっと読んだので、それに関することもツイートしておきます。以降特に断りませんが全て [0] の該当する節からの引用と要約になります(適当翻訳なので注意)。
2013-08-15 22:54:57まず、上述の判決は、ある種の情報提供等に同意しなければ電子的なコミュニケーションサービス (ECS) は享受できない、ということを分かりやすく説明するための前振りとして引用したようです。件の判決は 30 年前のもので、電話に関するものみたいです[3]。(判決はちゃんと読んでない)
2013-08-15 22:55:50続けて、例として【電話を使う人間は電話番号の情報を電話会社に伝え、(電話)機器にその情報をさらすことになる】(適当翻訳;これも同判決からの引用)という事実を挙げています。
2013-08-15 22:56:05その事を踏まえた上で、一般の電子的なコミュニケーションサービス経由でのメール送信についても同様の事実が成り立つことを指摘しています。これに関しても、既に 2000 年以降のいくつかの判決において裁判所がその考えを支持していることを根拠として挙げています。
2013-08-15 22:56:30例えば、【(電子メールというシステム上)他人のコンピュータ(メールサーバ)の中に(電子メールの)データが保存されてしまうといった機械的な処理が行われることはやむを得ず、メール送信者も暗黙のうちにそういった仲介を了承している】(適当翻訳;2002 年の判決の引用)と指摘しています。
2013-08-15 22:56:54結局、Google はあくまで「(Gmail に限らない)一般的な電子メールサービスにおいて、(上述のような「機械的な処理」に対して)プライバシーの法的保護は期待できない」と主張したかったことが分かります。
2013-08-15 22:57:52(独り言:【an ECS provider】ってちゃんと言ってますからね〜 この場合の an ってもちろん一般のって意味ですよ〜?)
2013-08-15 22:58:063. 私見とか
電子メールは他のコンピュータの記憶媒体に機械的に保存されるものですし、送られてきたメールのヘッダに書かれている宛名は機械的に読み取らなければなりませんし、快適な電子メールサービスを提供するためには機械的にスパムフィルターにかける必要があるかもしれません。
2013-08-15 22:59:05(20130817T010300+0900追記)
【メールのヘッダに書かれている宛名】を
【メールのエンベロープ(封筒)に書かれている宛名】に訂正します。
「機械的」というフレーズをやたら多用しましたが、Google の声明でも【Automated Processing】というフレーズが何度も出て来ます。そして、「中の人がメールの中身を読むことはない」ことも強調しています。
2013-08-15 22:59:22