阿部謹也『自分のなかに歴史を読む』

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読書メモ @masashy_log

現在という基準はきわめて相対的なものなのです。ところが歴史の研究は現在からはじまらなければなりません。現在がどこまでさかのぼるかがはっきりしていなければ、過去との関係もはっきりしないからです。(阿部謹也『自分の中に歴史をよむ』)

2013-07-08 21:56:41
読書メモ @masashy_log

ただ体験したということだけではそれを積極的に生かすことはできません。体験を対象化してとらえる意識と、幼いころの感受性を大切にする気持ちがなければならないのです。(阿部謹也『自分のなかに歴史をよむ』)

2013-07-09 00:37:47
読書メモ @masashy_log

学問の第一歩は、ものごころついたころから現在までの自己形成の歩みを、たんねんに掘り起こしてゆくことにあると思うです。(阿部謹也『自分のなかに歴史をよむ』)

2013-07-09 00:41:10
読書メモ @masashy_log

私は、ひとつの社会における人間と人間の関係のあり方の原点と、その変化が明らかになったときに、その社会が解ったことになるのではないかと考えはじめていたのです。(阿部謹也『自分のなかに歴史をよむ』)

2013-07-09 19:17:13
読書メモ @masashy_log

だれかを理解するということは、その人のなかに自分と共通な何か基本的なものを発見することからはじまるのだと考えるにいたったのです。(阿部謹也『自分のなかに歴史をよむ』)

2013-07-09 19:19:10
読書メモ @masashy_log

キリスト教とともに教会という権力が、人と人との互酬関係の間にはいり、天国か地獄かという絶対的な終着点を基準にして、人と人との間にやり取りされていたモノ(財産)が、教会に大量に流入することになったのです。(阿部謹也『自分のなかに歴史をよむ』)

2013-07-09 19:24:21
読書メモ @masashy_log

自然を対象化して観察したり、記述、分析したりするようになったときに、人間は自然と自己との距離を自覚し、そのときはじめて自分の内面も観察、記述の対象となるのです。(阿部謹也『自分のなかに歴史をよむ』)

2013-07-09 19:27:17
読書メモ @masashy_log

交響曲を演奏する演奏会場の外の町には雑音があふれているのに、ひとたび会場にはいると、演奏の間だけでもいっさいの雑音を排除しようとしているのです。そこには何かしら無理があるように思えるのです。(阿部謹也『自分のなかに歴史をよむ』)

2013-07-09 19:29:54
読書メモ @masashy_log

現在私たちの世界にみちている雑音は、遠くを走る車や電車の音、スピーカーの音、ドアのしまる音、食堂のざわめきその他ですが、それらはみな生きてゆくうえで必要な音なのです。(阿部謹也『自分のなかに歴史をよむ』)

2013-07-09 19:31:56