今井哲也氏による7話時点までのガッチャマンクラウズ評
総裁Xと同レベルか、まあ、せいぜい少し劣るくらいの人工知能はあの世界にたくさんあるんですよ。で、それが社会のいろんな場所で活用されてる。例えば何すかね、モノレールの運行とか、学校の成績管理とか、119番通報のセンターとか、社会や経済システムのいろんなとこ。
2013-08-27 12:42:55ところが天才のルイルイはそういうありふれたものに少し手を加えて、「ネットワークを介した人的リソース配分の最適化」に能力を全振りした。その結果社会が驚くほど効率的になり、同時に「誰でも世界をアップデートできる」という価値観をあっさり世界に提示してみせた、とかだとちょっとワクワクする
2013-08-27 12:45:26けど、現実のネットユーザーが今現在ネットで出来ことをだいたい体感で分かっているなかで、わざわざそれとほぼ同レベルのことを、しかも総裁Xっていうそこに一つしかないオーバーテクノロジーに依存して「こういうすごいことが実現した社会」として描かれても、なんかこう、不完全燃焼感がある
2013-08-27 13:01:16@imaitetsuya システムや機械がすごいんじゃなくて、それの使い道に気付いて活用したやつがすごいんですよね。
2013-08-27 12:56:56@yudemame1967 そう思います。総裁Xが一箇所にしかない段階ではまだ、新技術によって社会が変わったとはいえない気が
2013-08-27 13:03:24まてよ、ガッチャマンクラウズの舞台って2015年なのか・・・だったらいっそ2013年にしてもっとこれでもかっていうくらい「いま現在」感を演出したら良かったんでは・・・
2013-08-27 13:02:45立川って未来都市っぽすぎるもんな 見た目が 東京だからスマホの普及率も半端ないし あそこでギャラックスが機能しててもほかの地方都市で同程度の威力を発揮できるかっていうとそこもどうなんだろう・・・みたいな とにかく惜しいんだ
2013-08-27 13:04:39@imaitetsuya その年代設定、惜しいですよね。妥当といえば妥当なんですが……>2015年
2013-08-27 13:04:24@tricken 僕個人が変にアニメを見慣れすぎているせいもあるのでしょうが、「近未来なのにこの程度しか描かないの?」っていうバイアスが余計にかかっている気もします。冷静に再来年を想像してみるとギャラックスって「確かにまぁこんなもんだよな」ってなるんですが・・・
2013-08-27 13:07:03@imaitetsuya 僕などは別のマイナス補正が掛かっていて、「このギャラックスのシステムでも晒しあげ・炎上・悪口雑言・出会い系がはびこるのではないか」とか思ってしまうんですよね。総裁Xが何か強烈な善性を強いるような超常的統治をしているのではないかと思わずにいられませんw
2013-08-27 13:10:31@imaitetsuya 2013年のSNSは、僕が今言ったようなマイナス補正を解決できてないので、テクノロジーとは別の、ガバナンス的/政治システム的なSFとしてみると、2015年はギリギリの選択だったのかなあと思います。
2013-08-27 13:11:45@tricken いや、実際そうなんです。総裁Xっていう強力な人工知能がギャラックスにしか存在しないっていう前提を最初に置いてしまうと、ギャラックスってよくある機械に統治されたディストピアそのものなのに、そこが実際どうなのかの描写を避けてるようにすら感じられるのがすっきりしません
2013-08-27 13:15:29@imaitetsuya 同意です。第6話のはじめとの対話で、ディストピアに君臨する指導者としてのハッタリを打つ機会があったのに、それも忍び寄るカッツェの影に覆われてしまっていまいち強調しきれなかった感があります。3勢力の呉越同舟というプロットは面白いけど、若干のほつれも見える。
2013-08-27 13:17:43で、ここからが、「SFとしてもうちょっと先が見たかった」っていう個別の描写レベルへの肩透かし感と、ストーリーの根幹に関わる部分の両方に食い込むところなので切り離すのが難しいんですけど
2013-08-27 13:10:50ルイルイは人間の内発性、金とかそういう報酬のためじゃなくただ純粋に人のためにいいことをする人間の善性を信じようとしているのに、どうして総裁Xの技術をギャラックス内で独占して、社会に対してオープンにしないのか。
2013-08-27 13:20:49たとえばギャラクターの1人が総裁Xに「彼女がほしい」「誰とでもいいからヤリたい」みたいなマッチングを依頼したら総裁Xはどうするのか。
2013-08-27 13:22:25もっと言えば、「誰とでもいいからヤリたい」っていう下心があって、それを隠して「困っている人の悩み事聞きます、相談に乗ります」みたいな申請をギャラックスにしている人間がいたら。「気に食わないアイツを炎上させて追い込もうぜ」みたいなことを一見すごく穏当な言い方で言ってる人がいたら?
2013-08-27 13:24:49で、現実のネット世界ではそこまで起こっているんですけど、それに対して総裁Xとルイルイが取る対処って結局「こいつを排除します」じゃないですか。ルイルイは最近とくにロードとして一人ひとりと対話するのに疲弊してきてて、不穏当な奴はとりあえず退会させよう・・・みたいになってる
2013-08-27 13:29:56その前提でギャラックスの「内発的な人々による世界のアップデート」が回っているとしたら、それって現実には世界をアップデート出来ていないし、ルイルイと総裁Xが少し狂えばディストピアになる。現にトンネル事故でルイルイは被害者を見捨てるか一瞬迷ったし、牛乳の件もちょっとやりすぎ感あった
2013-08-27 13:31:16ついでにいうと、ギャラックスで世界がアップデートされると「おめでとう! 世界がアップデートされました」って言われるけど、あれって明らかにゲームなんですよね。で、「いいね!」が伸びるみたいに「UP!」の数字が伸びていく。つまり、ギャラックスに参加すると報酬あるじゃん、っていう。
2013-08-27 13:33:29つまりルイルイは、口で言う理想と裏腹に、「普通の人達の自発的な善意に任せていたら世界はアップデート出来ない」「だからモノで釣らなきゃいけないし全部をクラウドに預ける訳にはいかない」っていうのを、ギャラックスのデザインや総裁Xの独占によって自分で認めてしまっている。
2013-08-27 13:36:42で、ルイルイしょぼいなあって思うのが、ルイルイ自身がどうもそれを自覚していないってことなんですよね。「今はまだ世界がアップデート出来ていないので総裁Xと僕による独裁も必要悪だ」っていう決断があるわけじゃなくて、素朴に悩んでわけわかんなくなった末に中途半端な運用をしてしまっている。
2013-08-27 13:40:12だから、はじめちゃんが正面から対峙してひるまなかったカッツェにルイルイが口喧嘩の時点でボロ負けしてるのはほんとに仕方ない妥当な結果で、ルイルイはあの役者の中ではその程度のザコキャラなんですよ。せめてその矛盾に自分でを決着つけてからじゃないとはじめともカッツェとも対等には戦えない。
2013-08-27 13:45:53で、そのザコキャラだった彼が徹底的にたたきのめされて、じゃあここからどう立ち上がるのか、っていうふうに考えるとまあ、これ話としてはすごい面白くて、まあ実際ガッチャマンクラウズ7話面白かったんですけど。
2013-08-27 13:47:56