茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1019回「コロンボが、隠れていた」

脳科学者・茂木健一郎さんの8月29日の連続ツイート。 本日は、このところはまっているものについて。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第1019回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、このところはまっているものについて。

2013-08-29 09:05:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

こか(1)私は最近二つの廃人になっていて、一つは、スマホでやるゲームのDOTS廃人。点を結んで消すだけの単純な遊びだが、四角ができたときの快感でついついやってしまう。もう一つが、「刑事コロンボ」廃人。Huluにたくさんエピソードがあるので、次々と見てしまう。

2013-08-29 09:06:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

こか(2)『刑事コロンボ』は、私が小学生の時にNHKで放送されていて、当時はビデオなんてなかったから、放送時間を楽しみにして食い入るように見ていた。偉大なる小池朝雄さんの吹き替えが一世を風靡。「うちのかみさんがね」とおとぼけのコロンボのキャラは、大流行してみなマネした。

2013-08-29 09:08:05
茂木健一郎 @kenichiromogi

こか(3)ところが、困ったことが一つあった。あまりにも小池朝雄さんの吹き替えのイメージが強烈過ぎて、コロンボを演じたピーター・フォークの地の声に違和感を抱いてしまったのである。最初に気づいたのは、ヴィム・ヴェンダース監督の『ベルリン・天使の詩』の時で、声を聞いてうげっとなった。

2013-08-29 09:09:57
茂木健一郎 @kenichiromogi

こか(4)ピーター・フォークの地声は、喉を絞ったようなしわがれた奇妙なクオリア。小池朝雄さんのふくらみのある感じとは違う。この人が、コロンボをやっていたのか、と『ベルリン・天使の詩』を見て思ったのだが、以来、ピーター・フォークの地声でコロンボを見るのがこわくなってしまった。

2013-08-29 09:11:24
茂木健一郎 @kenichiromogi

こか(5)ネットなどで見かけるコロンボは、吹き替えではなく、原音声のことが多い。Huluもそう。小池朝雄さんの吹き替えにあめりにも慣れてしまっているため、ピーター・フォークの地声のコロンボは、(ご本人なのに!)、ちょっとな、と敬遠していた、というのが正直なところだった。

2013-08-29 09:12:42
茂木健一郎 @kenichiromogi

こか(6)ところが、ちょっと前、Huluでたまたまコロンボを見た。(一番の名作だと言われている)『別れのワイン』だった。これは、ピーター・フォークの地声を強く聞きたいと思った、というよりも、地声でも仕方ないから、(そこを我慢してでも)『別れのワイン』を見たいと思ったのである。

2013-08-29 09:14:11
茂木健一郎 @kenichiromogi

こか(7)そしたら、『別れのワイン』を最後まで見ている間に、なんと、地声のピーター・フォークに慣れてしまった。そして、小池朝雄さんの名演の後ろに隠れていた、本当のコロンボのキャラクターを知ってしまった。そしたら、その英語で喋っている元々のコロンボが、好きになってしまったのだ。

2013-08-29 09:15:13
茂木健一郎 @kenichiromogi

こか(8)小池朝雄さんのコロンボは、間が抜けてて、おっちょこちょいで、お茶目な印象。ところが、英語のコロンボはもっと鋭い。相手を追い詰める肉食獣のような感じで、容赦ない。トリックを考える時のぎゅっと絞り込むような感じは、サヴァン的である。要するに、一人のoutlier。

2013-08-29 09:17:07
茂木健一郎 @kenichiromogi

こか(9)小池朝雄さんの名演によるコロンボだと、犯人を油断させるためにとぼけている、といったニュアンスが生まれていたが、英語で見ると、そういう演技的な要素よりも、物事の本質にずばりと切り込む運動性が際立つ。へえ、コロンボって、こういうやつなんだと再発見。ついついまた見てしまう。

2013-08-29 09:18:35
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第1019回「コロンボが、隠れていた」でした。

2013-08-29 09:18:53

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