風立ちぬを超えるガッチャマンクラウズ

マンガをまなぶ @mangawomanabu

#風立ちぬを超えるガッチャマンクラウズ　①風立ちぬの主人公 堀越二郎と、ガッチャマンクラウズの主人公 一之瀬はじめは同一属性（S）である。ガッチャマンクラウズとシナリオが近い作品としてサマーウォーズやまどかマギカが挙げられるが、どちらも主人公の属性はMで宮崎駿の主張とは間逆だ。

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#風立ちぬを超えるガッチャマンクラウズ ②風立ちぬで宮崎駿が描いた主人公像は、どんな事件が起きても動じず、理想の飛行機を製作する夢は揺るがない。サマーウォーズやまどかマギカは逆で、事件に巻き込まれ、主人公の葛藤や苦難を乗り越えて事件を解決するまでを描いている。この違いは大きい。

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#風立ちぬを超えるガッチャマンクラウズ ③ガッチャマンクラウズに登場する一ノ瀬はじめ以外のキャラクターは全員Mでガッチャマンのシステムに右往左往させられる。特に累(るい)は葛藤の末、世界を良くしようと考えるがその様はまるでまどかマギカだ。だがこの作品はまどマギの先を描こうとする。

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#風立ちぬを超えるガッチャマンクラウズ ④累のまどマギ的パワーはガッチャマンクラウズの唯一の敵、ベルク・カッツェに奪われてしまう。ベルク・カッツェは唯一、はじめと同じSである。七話にはじめとベルク・カッツェの対話シーンがあるが、それはキューベー同士が会話するようで戦慄を覚える。

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#風立ちぬを超えるガッチャマンクラウズ ⑤つまり、まどかマギカに宮崎駿のエッセンスを加えたのがガッチャマンクラウズなのである。はじめは堀越二郎と同じくSで、まどマギ的悲劇が起こっても動じない。二郎の零戦のように、はじめはその先の何かを見ているように描かれている。それは何なのか。

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#風立ちぬを超えるガッチャマンクラウズ ⑥風立ちぬは零戦製作者の話だという前情報を得て見た人は多いはずだ。ゆえに最後に二郎は零戦を作るという安心感を持って見たと思う。しかしガッチャマンクラウズのはじめが最後に何をするのかは誰も知らない。零戦のように希望と絶望が表裏一体な物なのか。

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#風立ちぬを超えるガッチャマンクラウズ ⑦まどかマギカのラストを否定し、サマーウォーズのOZのようなシステムも否定し、ガッチャマンというヒーローをも否定する一ノ瀬はじめは最後に何を創造するのか。創造が想像を超えた時、ガッチャマンクラウズは風立ちぬを超えるだろう。