博物館学たん_現代美術苦手克服まとめ

現代美術に苦手意識をもつ博物館学たんが、金沢21世紀美術館に行って、作品鑑賞について勉強しなおしてきたこと。 現代美術と仲良くなりたいな、美術館や展覧会ってハードルが高くて行きにくいな、っと思ってしまう人たちに、読んでもらいたい話。
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ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

【告知】9月16日22時から、「現代美術と仲良くなる方法(&金沢感想)」について、「私が現代美術が苦手です」といった答えをまとめました。現代美術が苦手な人たちが、苦手意識克服できるきっかけになったら、また美術館や展覧会が退屈な人へ、ものを見るヒントになるようなツイートをします!!

2013-09-16 19:04:40
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

恩師の言葉を紹介します。「苦手な作品や作家に出会ったら、逃げないでしっかりと向き合いなさい。あなたが「嫌いだ」と感じた作品はその作家の描いたもののホンの一部だ。そこで決めつけないで、その作家の作品を100点見て回ってから、初めて「嫌いだ」と言えるだろう。」

2013-09-16 20:11:32
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

ちなみに、金沢21世紀美術館での戦利品♡コレクションカタログだよー♡うれぴー♡ http://t.co/60LDprO0Ua

2013-09-16 21:17:59
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ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

コレクションカタログ、中はこうなってます!まだCDデータまで見れてないけど…! http://t.co/YIAClZpGE6

2013-09-16 21:20:07
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ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

こんばんは^^今から連ツイ始めるよ。題して「現代美術と仲良くなる方法」、先週私が自身の思いをTLに流した事について、一つ手がかりを見つけたので、先週の金沢21世紀美術館の感想と共にこれからつぶやきます。

2013-09-16 22:02:34
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

現代美術に苦手意識を持っている人にはもちろんなんだけど、美術館って足を運びにくいなって思ってる人、展覧会には行ったことないし、行っても分からなそうだな、っていう人にも、読んでほしいと思います。

2013-09-16 22:03:50
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

2)先週、初めて金沢21世紀美術館に行ってきました。そこで、機会があったので、私は図々しくも学芸員の方に「現代アートに苦手意識があるのですが、どうやったら仲良くなれますか?」と質問してしまいましたwww現代美術の学芸員さんにそんな質問するとは、厚かましいことこの上ないですね・・・

2013-09-16 22:04:56
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

3)そんな質問にもかかわらず、丁寧に答えていただきました。答えは簡潔、やはり「よ く よ く 作 品を 見 て み る こ と。よく見ることで作品と近づくしかない」とのことでした。

2013-09-16 22:06:05
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

4)わたしが今、「やはり」と言ったのには訳があります。実は、よく作品を見なさい、逃げずに面倒くさがらずにちゃんと見なさい、というのは過去にも恩師に何度も言われており、私自身もできうる限り実行してきた事だったからです。

2013-09-16 22:07:20
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

5)「よくよく見る」について説明すると、まず「よくものを見る」ことは、実はとても難しいのです。普段私たちは様々なもの見ていますが、「ちらっと見る」「必要な情報だけを選び取って見る」というように、意識や関心のないものを見る時の「見る」の程度は、そんなに高くないのです。

2013-09-16 22:08:45
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

6)そこで、現代美術を「よくよく見る」ためには、訓練が必要です。かなり自覚的に行わないといけません。例えば、音声のない映像作品を「さらっと見た」だけで、よく分からないと判断してしまえば、作品と仲良くなる・作品に近づく事はできません。少し腰を据えて、しばらく見てみる必要があります。

2013-09-16 22:10:55
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

7)作品を、穴が開くほど、よく見てみると、様々な発見があります。その発見は、ちらっと見る時よりもたくさんあるはずです。そのよく見る一連の歩みにより「好きだな」っと思った作品については、今後も作品について・作家について調べればいんです。

2013-09-16 22:12:51
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

8)一方「嫌いだな、ピンとこないな」と思った作品は、そっと後ろに置いておいて構いません。その作品については、きっと他の誰かが代わりに見てくれるはずです。

2013-09-16 22:14:22
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

9)実は「ものを見る」というのは平均的なようであって、一人一人見えてるものが違うかもしれないのです。隣の人の見ている色と、私の認識している色は、違うかもしれない。そもそも、自分の経験則・体験・記憶からしかものを見れません。

2013-09-16 22:15:58
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

10)体験や記憶が一人一人違うので、見えるものも違うはずです。それは、言い換えると「自分の経験以上のものは見れない」「自分の器以上のことは見れない」ということになります。ここでの経験・器は、芸術鑑賞の経験・器に限らず、教養や日々の生活の中での様々な刺激・感動なども含まれます。

2013-09-16 22:17:41
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

11)そのため、いろんなものが見れるようになるために、自身の経験を増やしておくことも大切です。自分の引き出しを増やすことで、見えるものが増えるかもしれません。つまり、年齢によっても見えるものは変わってくる、ということが言えます。

2013-09-16 22:18:32
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

12)経験が少ない若年の頃と、年を重ねて経験が豊かになった時では、同じものを見ても見え方・感じ方が変わっている可能性が大いにあります。実際、お話をしてくれた学芸員さんも、過去に私に教授してくれた恩師も、年を重ねると同じ作品でも見え方が違ってくるといいます。

2013-09-16 22:19:50
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

13)だから、同じ作品でも何度もリピートして見に行ってしまう、ということです。自分の好きな作品については、旧友に会いに行く感覚で、十数年ぶりに作品と対峙するときには、「おぅ、元気だったか?」といった感覚になるそうです。作品とそのような関係を築けるなんて、ロマンチックで憧れます。

2013-09-16 22:22:51
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

14)ここまでが、学芸員さんのお話です。さて、それを聞いて私がどう思ったか、以下個人的n感想を述べます。いくつかありますが、一つめは「よく見て、好きなものを追い、嫌いなものを下げるのは、無意識のうちに、すでに出来てるのでは・・・っ?」という事です。

2013-09-16 22:24:03
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

15)現代美術に限らず、他ジャンルの私の好きな展示を見るときも、当然、出展作品全部が好きな訳ではないんです。むしろ、衝撃を受けたり気に入るのはほんの一握りで、そのほかはカタログでも購入しない限り、頭の中にイメージすら残らないことがしばしば。

2013-09-16 22:25:24
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

16)現代美術に関しても、「好きな作品」と「苦手な作品」があり、今回私が疑問に思っていたのは「苦手な作品といかにお近づきになるか」という事だったのかもしれません。もっと緩く、開放的に考えられれば、「苦手な作品があってもいいじゃない」と、一人でもきれいに着地できたのかもしれません。

2013-09-16 22:27:15
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

17)二つめの感想は「現代美術を見るときは、たっぷり時間を取ってゆっくり見よう」ということ。現代アートに限らない話ですが、確かに作品鑑賞する行為のカロリー消費量は多いかもしれません。ましてや、大規模な国際芸術祭などなら、なおさらです。

2013-09-16 22:28:23
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

18)友人とおしゃべりしながらゆっくり見て、疲れたら座って休んだり、鑑賞が終わったら喫茶店入ってお茶したりケーキ食べる楽しみを計画しておくのもいいかもしれません(^^)

2013-09-16 22:30:00
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

19)最後になりますが、現代美術に限らず、展覧会にあんまり行かない・退屈だと感じてしまう人に、一つヒントを挙げようと思います。 「出展作品の中で、自分の中でのナンバーワンを見つけることを目標に、展示を見てみてください」 ものをよく見る、手助けになると思います。

2013-09-16 22:31:46
ミュゼ・ヴェラキッカ @museology_tan

20)ナンバーワンを見つける話も、また恩師の受け売りで申し訳ないのですが・・・笑。恩師たくさんいるんです。以上で、連続ツイートを終わります。これを読んで、現代美術への苦手意識が少しでも楽になったら、美術館へのハードルが下がったら、うれしいなぁと思います。おわり。

2013-09-16 22:34:09