8/30 #同題ssBSR まとめ お題「花火」

同題ss@BSR【改】 @ddibsr_s

8/30～9/2(22:00) 　今回のお題は『花火』 　提案者は暁 湊@４に暖色軍は出るのだろうかさんですさんです。ありがとうございます。　#同題ssBSR

あねもり@140ss倉庫 @aneazi

(烏城)「花火なんてお腹の足しにならないよ。ねえ天海さま、あっちで焼きそば食べよう！」頭上で輝く花火などそっちのけ。屋台に走り出す金吾は乗り気じゃない細い手首を掴んでグイグイと引っ張る。「あなたは…生まれ変わっても変わりませんね」重なる影はあの頃のままだ。/花火 #同題ssBSR

あねもり@140ss倉庫 @aneazi

(長市)花火がしたいの。珍しい市からの誘いに戸惑うが嬉しさが勝った。ぱち、と小さな音で弾ける線香花火を見つめながら長政は市の肩を抱き寄せた。小さな玉が徐々に焔を孕み膨れていく。そのいつ落ちるか危うい様が市のようで。消えないように回した腕にそっと力を込めた。/花火 #同題ssBSR

ランプリイ @Lampray555

【花火/現代チカナリ】行く夏を惜しむ宵のひとときには、線香花火がよく似合う。どこか懐かしい火薬のにおい、儚く流れる炎の糸。軸の先に溜まった火玉を落とさぬように息を殺して「なあ。…好きだ」耳許を掠めた囁きに、思わず知らず震えた手。ぽとり。ああ…、落ちた。　#同題ssBSR

紫翠🌱垢移動してます @shisui_sabotage

【鶴姫】昔、私は爆発音とたくさんの歓声を聞き、あれは何だと尋ねました。皆は笑って「花火だよ」と答えました。幼い私は社を抜け出し、海岸へ行きました。打ち出されていたのは爆薬でした。歓声は断末魔でした。海の向こうは真っ赤でした。私はそれを美しいと思ったのです。【花火】#同題ssBSR

nol @Lakky_1o1

【蘭＋いつ】京都花火祭会場にて─ 「信長様～！濃姫様～！どこいっちゃったんですか～？！」 「政宗～！小十郎様～！どこいっただ～？！」 鉢合わせまで、あと三歩。/花火 #同題ssBSR

イグアナくん @nkgmbs

【親官】点火し手を離すとシュシュと音を立て、尾に火が付いた鼠のように這い回る。「へえ、面白いじゃねえか」「穴蔵にいた頃に思いついたんだ」いつか武器に応用しようと開発したそれは鬼への細やかな手土産になった――土産が全て燃え尽きる前に、全て話すと決めて来た。〈花火〉 #同題ssBSR

イグアナくん @nkgmbs

【金天】戦場に散った数多の魂を鎮める火が、一つ、二つ。彼岸に咲く花のように祈りの瞬く空を、並んで見上げていた。「――これからはもう、一人でも大丈夫ですね」何も聞こえなかったフリをしてずっとずっと見上げていた――されど乱世の禊はもうすぐ終わろうとしている。〈花火〉 #同題ssBSR

イグアナくん @nkgmbs

【塚バサ宇佐直】京の夜空に打ち上げられた無敵殿は丸一日かけて帰還した。「俺はむて、むッ」真っ黒に汚れた顔を手拭いで少々乱暴に拭う。「無敵は解ったから、早く着替えて傷の手当てを」この後、花火を楽しまれた謙信様から直々にお褒めの言葉があることは、まだ秘密に。〈花火〉 #同題ssBSR

イグアナくん @nkgmbs

【三慶】「……先刻から何をにやついている」「俺さ、いい人と一緒に見物するのが夢だったんだ」大輪の夜空の華。それを造る職人と酒を呑んだ時に聞いた話。花火玉には、真っ直ぐ上がる為の火薬と、華になる為の火薬が入ってる。二つで一つ――まるで夫婦みたいだろ、って。〈花火〉 #同題ssBSR

イグアナくん @nkgmbs

【家親】花火をやろうと誘われて、満面の笑みで線香花火を渡された。とりあえずしゃがんで火を点けてはみる。「どちらの火が先に落ちるか勝負しようか」「構わねえが随分と地味な勝負だぜ」「負けたほうが嫁だからな」「はっ？」動揺した瞬間、いともあっけなく火は落ちた。〈花火〉 #同題ssBSR

おしる子 @oshiruko_pxv

【左近と三成】ぱぱん、ぱん、と、色とりどりの火花がはじける。「きれいっスねえ」と呟けば、自らの主は「ああ」と、感嘆ともとれる肯定の声を漏らした。「俺も、あんな風に、ハデにカッコよく散りたいっス…」小さくつぶやいた願望は、はたして彼の耳には届いたか。＜花火＞ #同題ssBSR

な @nadjagaga

【親就】誤って大量注文しちまった線香花火を持って毛利の家に押し掛けた。渋る毛利に「終わったら帰るから」と説得した。「こうするともっと綺麗だぜ」と20本位掴み火を点けようとしたところ「やめよ」毛利が口を挟んだ。「そんなことをしたら直ぐになくなるではないか」〈花火〉 #同題ssBSR

うえち @d2oub3lock

漆黒の闇夜に煌々と輝く火の花は、それは美しいものだと云う。「市も見てみたいわ………様と、一緒に…」右へ左へ、ふらりふらりと揺れる女は墨を落としたような黒髪を垂らし、闇に染まる無数の手と戯れる。そうして妖艶な黒染めの瞳に映るのは、地面を濡らす大輪の緋の花。/花火 #同題ssBSR

このえ @konoe189

【親就/花火】元親が大量に花火を買ってきた。祭りに行けなかった代わりだと言って。わざわざ手持ち花火などせずとも良かろうと言えば『一緒にやりたかったんだからいいだろ？』などと抜かしおった。断る理由が無かった故渋々了承したがその時の奴の笑顔は暫く忘れられそうにない。 #同題ssBSR

はる ＼原稿／ @bluebruise

【武田】焔そのものと言ってもいいだろう。度重なる戦での経験を経て彼の背負うものと覚悟は大きくなった。自分を呼ぶ声だけは変わらない。同じ火薬でも、今彼から漂う香は決意と、ほんの少しの血を混じらせていた。夏の日の空の花よりも、周りで上がる火柱が綺麗に見える。<花火> #同題ssBSR

渚乃🌱🛹⚡️🍇 @mkaiserm

政鶴/作られた空の光は、その笑みの眩さには敵わない。誰よりも白く輝くその巫女が、紛い物の空の輝きを見て嬉しそうに跳ね回る。外の世界で人が生み出したものを純真は少しずつ見知ってゆくだろう。それは少女が飛び出す前にこの国の悲劇を止められなかった、自分の責任だ。/花火 #同題ssBSR

祀之 @shino_1009

【親就】「恋の花火いいねぇ！」前方を歩く同級生達の中から、慶次の声が響いた。また恋の話で盛り上がっているのだろう。恋が花火のように美しく咲き、そして消えるものならば、我のなかにあるこの想いは、やはり恋などではないのだ。前世から続く消えてくれない想いは…。<花火> #同題ssBSR

白山りき@bsr用 @rikis_b

【佐幸】子供の頃から何故か赤と緑の花火が好きだった。特に緑が赤に変じるものや、二つの色が寄り添い溶けあう様を見ると安心するのだ。…そう言ったら何故か佐助が赤くなった。夜空でパン、とまた一つ、緑と赤の華が咲く。<花火>#同題ssBSR

白山りき@bsr用 @rikis_b

【忠家+小政】「花火があるとよくあの上まで連れてってくれと忠勝にねだったものだ」はにかむ家康に月を欲しがり小十郎を困らせたことのあるオレは笑う。家康はまだガキ…「上からみると花火は球体をしていてな」「戦国最強どこまで飛べんだ！」<花火>#同題ssBSR

ぷぅは褌をドロップする @puu0625

【三吉】京都花火祭りにて。「刑部、なんだこの汚らしい花火は。」「ヤレ、ぬしの目にはあれが花火と見えやるか。あれは花火にあらず、ただ命の残り火よ。まこと醜く、そして華々しい。」ﾆﾔﾘと笑む刑部の横顔は、火花に照らされ朱が差していた。【花火】 #同題ssBSR

さ @sakisosss

【真田主従】夜空に打ち上がる花火をきらきらしい笑顔で見ていた青年とは一切異なるけだものが、ただひたすらに槍を振るう。ひとつ薙ぐ毎に雑兵がいくら消えたろう。火花が散る。紅から山吹へと鮮やかに色を変える。見蕩れるためのものではないけれど、それは確かに戦場の。<花火>#同題ssBSR

えすのじ @_uradonko

【友垣】「キレイだね」そう呟くと「然し、儚い」と応える低い声。振り返ると、夜空を見上げる秀吉の頭上でまた一つ花が開いた。「でも、記憶に残る」そう呟き眩しそうに目を細める半兵衛の声が、何故かとても切なく羨まし気だったから。三人で見た夏の夜の瞬きは酷く永遠で<花火> #同題ssBSR

くちなわちゃん @ETetSS

【慶孫】少年のような歓声に笑みが零れた。｢フフ､まるで子供だな｣｢だって綺麗だよ孫市!｣銃も花火も同じ火薬だと言いかけてやめる。｢あぁ､そうだな｣夜空を見上げる横顔が七色の光を受けるのを、瞬きも忘れた大きな瞳に大輪の花が映るのを、孫市はただ眺めるのだった。/花火 #同題ssBSR