- akari_A_08
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少女は待っていました。しんとした浜辺で、賑わう街を眺めて。 #突然のメイキングと童話 http://t.co/eDWQa5yNkz
2013-09-23 14:24:31彼女が待っているのは漁師の若い息子。この砂浜で出会ったのでした。彼は一人砂浜を散歩していました。 http://t.co/nlrRE9cHZe
2013-09-23 14:48:22彼女はその砂浜が静かだったので、たまに気持ちを落ち着けるのに泳ぎに来ていたのでした。上がろうと水面から顔を出した時、漁師の息子が目に止まって、なんと珍しいのだろうと驚きました。砂浜で自分以外の人を見たのは初めてでした。 http://t.co/2501iMKnu4
2013-09-23 15:01:10それから毎週祈りの日の午後には二人は会うようになりました。彼は漁師の息子、彼女は泳ぎの綺麗な娘、それ以外お互い何も知らずに。 http://t.co/S1IkPiBIUh
2013-09-23 15:32:36ある日、漁師の息子は初めて一人で漁に出るのだと言いました。彼女は大漁になることを祈っているわ、と言いました。良く晴れた、二人の小さな話し声がよく届くくらい、波の静かな日でした。 http://t.co/GRyi9kVlXe
2013-09-23 16:07:42その次の祈りの日の午後、漁師の息子は砂浜に現れませんでした。少女は待ちました、日がすっかり暮れるまで。 http://t.co/T1O2rAOmsZ
2013-09-23 16:26:31ずっと少女は砂浜にいました。朝も夜も。人気のない、静かな砂浜に。 http://t.co/2yixglnuxU
2013-09-23 16:43:29何度海に浸かり日に当たることを繰り返したでしょうか。少女はいつの間にか泳ぐことも忘れ、波打ち際で波に洗われながら、彼を想いました。水と砂がさらさらと何度も彼女を撫でました。 http://t.co/V4VciW7tyt
2013-09-23 17:06:12少女の募る想いも、待ち続ける身体も、寄せては返す波に崩れてゆく砂のように、いつか崩れてなくなるのでしょうか。おしまい。 http://t.co/Q1kGHDcgkP
2013-09-23 17:45:05