頬粘膜外皮細胞の細胞遺伝学的検査:小核の発現、核の異常、崩壊、融解など

ロシアのブリアンスク地方では、アントン・コルサコフが、環境汚染化学物質と放射能汚染の影響を、頬粘膜外皮細胞の細胞遺伝学的検査によって調査している。 後半に論文和訳(一部)を追加しました。
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Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

頬粘膜外皮細胞の細胞遺伝学的検査:小核の発現、核の異常、崩壊、融解など。 ●ロシアのブリアンスク地方では、アントン・コルサコフが、環境汚染化学物質と放射能汚染の影響を、頬粘膜外皮細胞の細胞遺伝学的検査によって調査している。

2013-10-02 18:07:53
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

●「小核とは、細胞中に普通の核とは別に存在する小型の核のことをいう。通常は存在しない病的な核である。細胞分裂の際に一部の染色体が正常に分配されず、本来の核に取り込まれずに残ることで生じる。

2013-10-02 18:08:40
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

特に染色体異常が小核の原因となることが知られているため、小核の有無を調べる小核試験は遺伝毒性試験として利用されている。」(ウィキペディアより) http://t.co/m3pA8fDZ2m

2013-10-02 18:10:48
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

●すなわち、 放射線による損傷でDNAが断片化された際に、この断片が小核(微小核)として表れる場合があり、これは細胞のDNA損傷修復能力を反映する。

2013-10-02 18:11:28
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

●中央労働災害防止協会の日本バイオアッセイ研究センターによると、「小核試験は、従来、ほ乳動物に化学物質を投与し、その骨髄細胞 (赤血球)における小核形成を指標として化学物質の変異原性を調べ、その潜在的癌原性をスクリーニングします。http://t.co/fTGNPmU6dH

2013-10-02 18:12:54
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

また、微生物を用いる変異原性試験 (エームス試験)やほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験で変異原性が明らかでない場合の二次スクリーニング試験等としても有効な方法です。」という事であり、化学物質の変異原性試験として活用されている。

2013-10-02 18:13:27
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

●ロシアのブリアンスク地方では、アントン・コルサコフが、環境汚染化学物質と放射能汚染の影響を、頬粘膜外皮細胞の細胞遺伝学的検査によって調査している。 ●頬粘膜外皮の剥離細胞は、採取が簡単であり、大規模な人口の調査において高リスクグループを見つけるための安価な分析法である。

2013-10-02 18:14:07
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

被ばく量推定には使えないが、細胞への遺伝的毒性の可能性を示す事ができる。 ●頬粘膜外皮細胞でみられるかもしれない異常には次のようなものが含まれる。     ○小核の存在     ○細胞核の増殖異常     ○細胞核の破壊

2013-10-02 18:14:57
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

●小核の平均数は上皮の種類に関わらず細胞1000個について1から3個であった。しかし、もっと適切な「標準」は、同民族内での調査対象とコントロールグループにおいて設定するべきである。

2013-10-02 18:15:31
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

●頬粘膜外皮細胞分析の結果は、次のようなものに影響を受けるかもしれない。     ○炎症性ウイルス感染症や風邪     ○虫歯、口内炎などの口腔内炎症

2013-10-02 18:15:49
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

ロシアのブリアンスク地方の7歳から9歳の小児の頬粘膜外皮細胞での異常所見の画像 以上、ヤブロコフ博士を通して、ロシアのアントン・コルサコフ氏より送ってもらった英語・ロシア語論文を解読した結果の報告でした。 http://t.co/E8bOcpD0Ac

2013-10-02 18:18:52
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Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

正直、この方法がどこまで現実的で効率的なのか分からないし、化学物質への曝露にも影響されるために被ばくの程度を決める指標にはならないかもしれないけど、子供たちの健康モニタリングのスクリーニングのひとつとしては使えるかもしれない?技術的にはそんなに難しくないらしい。

2013-10-02 18:20:40

論文和訳(部分的)

Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

The HUMN and HUMNxL international collaboration projects on human micronucleus assays in lymphocytes and buccal cells http://t.co/fxrSef96PE

2013-10-03 15:54:40
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

The MN assay in exfoliated buccal cells is a minimally invasive and potentially useful method for monitoring genetic damage in humans.

2013-10-03 15:55:15
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

An important development in MN assays is the adoption of the cytome approach that not only scores MN but also captures other...

2013-10-03 15:58:53
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

...nuclear abnormalities such as nuclear buds and NPBs as well as capturing frequencies of necrotic and apoptotic cells as well as...

2013-10-03 15:59:21
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

...the proportion of cells undergoing cell division.(...) The comprehensive micronucleus cytome approach is increasingly being adopted as...

2013-10-03 16:00:27
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

...it enables all major nuclear anomalies and cytotoxicity events to be captured simultaneously.

2013-10-03 16:00:49
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

ヒトのリンパ球と頬粘膜外皮細胞の小核アッセイのプロトコールやスコアリング標準化の国際協力プロジェクトに関する2010年英語論文  http://t.co/fxrSef96PE 末梢血中リンパ球の小核の頻度は、健康な被験者集団において発癌リスクを予測するバイオマーカーである。

2013-10-03 16:15:09
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

末梢血中リンパ球の小核の頻度が、妊娠中の合併症や循環器系疾患による死亡率と関連していると示した研究もある。剥離した頬粘膜外皮細胞の小核アッセイは、人体の遺伝的損傷をモニタリングするために、 低侵襲であり、かつ役に立つ可能性が高い方法である。

2013-10-03 16:20:29
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

小核アッセイにおける重要な発展は、小核の数を数えるだけでなく、細胞核突出や核細胞質ブリッジなどの他の核異常を観察したり、壊死性およびプログラム死性の細胞の頻度、または細胞分裂中の細胞の割合を観察する、サイトーム(細胞システム全体)アプローチの適用である。

2013-10-03 16:29:06
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

総合的な小核サイトームアプローチは、主要な核異常すべてと、細胞毒性による事象を同時に観察することができるために、適用されることが多くなってきている。

2013-10-03 16:32:45
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

@FragileDNA @okanori75 ありがとうございます。ざっと斜め読みして、目についた部分だけ紹介してみました。ロシアのコルサコフ氏も、これは簡便な方法であり、集団モニタリングに適している、という意見でした。 https://t.co/eQq0v5W1Po

2013-10-03 16:39:24
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

@FragileDNA @okanori75 ヤブロコフ博士から頬粘膜外皮細胞の小核アッセイをモニタリングに使い始めている若い研究者がいるとは聞いていたのですが、ネット上では見つからないので困っていたら、連絡を取ってくれたらしく、コルサコフ氏から突然メールで文献を頂きました。

2013-10-03 16:46:25