「少しずつ濃度が高まっていく北上さまBOT」まとめ

完結おめでとうございます!
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天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【104.9%】吐かない。周期大事。私覚えたよ!

2013-10-24 22:27:55
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【105.2%】「また台風近づいてるんだってねぇ……あはは、ヤんなっちゃうね。ぁ……」あれからまだ一ヶ月も経ってないんだった。「ごめん、大井っち」「……いえ。私の方こそ、ごめんなさい、北上さん」大井っちは震えていた。「大井っち。目瞑って?」キスしてぎゅっとして、君を抱きしめた。

2013-10-26 00:56:19
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【105.4%】今日は大井っちとラーメン屋巡り。通りに美味しいラーメン屋があったんだけど。「……」大井っちがラーメン見て固まってる。「ぅ。大井っち苦手なものあったの?」「北上さん……私」プルプル震える指先で大井っちが指差す。「ぁ……」鳴門だった。これもダメってかなり深刻っぽい?

2013-10-26 23:16:54
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【105.6%】最近大井っちが髪やってくんないからなんで?って聞いたら私のつむじがダメなんだってさ。……これってもしかして深刻どころの話じゃないくらい悪化してるんじゃないかなと心配なんだよ。大井っちのトラウマを克服するにはどうすれば良いのかなぁ。

2013-10-27 15:23:22
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【105.8%】大井っちの頬を両手でむにって挟む。「き、北上さん?」「大井っち」ほっぺたやらかいなぁ……。あっ、違う違う。「大井っち……いつから?」「へっ、何? なんのことかしら?」大切なことなんだ。「真剣に答えて?」「一昨日くらいから、かしら?」顔を赤らめる。そっちじゃないよ!

2013-10-28 23:32:09
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【106%】大井っちの瞳を覗き込む。海の底のような、澄んだ瞳が少しだけ潤んでる。涙目の大井っちも可愛くて、思わずその涙を指ですくって舐めてみたくなる。「ええと……」暫くすると大井っちは少しずつ、思い出すように話し始めた。「自分で気がついたのは……一週間くらい前かしら」

2013-10-28 23:43:09
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【106.1%】「北上さんのね、サラサラな髪を手で梳いて、三つ編みやってあげるのが毎日の楽しみだったのに、北上さんならどんな部分だって好きになれる自信もあったのに……だけどアレからなのよ。北上さんのツムジを見て、思い出しちゃったの。あの嵐の夜。私は……ダメね……こんなんじゃ」

2013-10-28 23:48:39
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【106.2%】はじめは些細なこと。それからどんどん加速して、いつのまにか大井っちは渦がトラウマになってた。「ごめんなさい、ごめんなさい」「なんで謝るのさ、大井っち。……だいじょぶだよ、大丈夫。怖いことなんて無いから、ね。一緒に少しずつ歩いてこ?」「……はい」

2013-10-28 23:58:53
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【106.7%】大井っちのトラウマ克服作戦。やるよ。「というわけで大井っちさ、好きなものある?」「北上さん」「あー、うん。そうよね。でも私のつむじダメだったし……。あっ、そうだ」ほっぺたにグルグル渦を書く。「どう、これならあんまり刺激強くないから」「が、頑張ります」

2013-10-30 07:45:43
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【106.8%】瞼を閉じる。「じゃあ……して?」「……はい」大井っちが私の肩を抱く。これは2人で頑張らないといけないことなんだ。けど、なんだか大井っちに包まれてるようでフワフワした気持ちになっちゃうね。そうしてしばらくして、少しだけ、ホントに少しだけ軽いキスの音が響いた。

2013-10-30 07:49:09
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【107%】訓練された大井っちは私が書く渦ならトラウマを想起することがなくなったよ。……私がっていう限定なのがなんかねぇ。克服するにはやっつけるのが一番なんだけど、台風ってどうやっつければ良いのかな。魚雷じゃあどうにもならないし。ううん……。

2013-11-01 07:22:43
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【107.2%】最近の大井っちは「北上さん? ね、ねぇ。私、頑張ってる、よね?」「うん、大井っちはエラいよ。私だったら途中であきらめちゃうもん」ともかく渦巻き状のモノを克服するために頑張ってた。大井っちの周りにはぐるぐるしたものばっかり集まっててこっちまで目を回しちゃいそう。

2013-11-02 23:00:54
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【107.4%】「ん~、電報?」ブラブラとしている私達の元に届いた知らせは提督からだった。「どうしたの、北上さん?」「あ~……一ヶ月って言ってたのにな」大井っちと二人で色々なところを見て回れたし、そろそろこの辺で良い夢からは覚めないといけないのかもしれない。

2013-11-04 23:05:46
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【107.5%】私達は人の姿をしていても結局のところ、人間じゃないんだ。艤装を施し、深海棲艦と戦う。「艦娘、かぁ」正直、忘れていたかった。このまま大井っちと二人で一緒に暮らして、年とって。縁側で一緒に並んで座って。お茶を啜りながら、お互い歳取ったねって笑いあって。……でも。

2013-11-04 23:11:39
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【107.6%】「大井っち。帰ろう」決心した。「え?」大井っちが聞き返す。瞳で訴えてる。本当に帰るのって。「提督が待ってる。みんなが私達を待ってるよ」「北上さん……」「ん。続きはきっと後でもできるよ、だから、鎮守府に帰ろう?」潮と、火薬と、涙と。全部ない交ぜになった私達の家に。

2013-11-04 23:18:35
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【107.7%】「ごめんね。また怖い思いさせちゃ――」「ん、ちゅ」大井っちの唇で言葉が遮られた。「北上さんが一緒なんですもの。怖いことなんか」「そっか。そだね。私も、大井っちが一緒なら大丈夫だよ。最強コンビだもん」「ええ」「それじゃあ」「「ギッタギタにしてあげましょうかね?」」

2013-11-04 23:33:49
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【107.9%】『シキュウエングンタノムアイアンボトムサウンド』提督は私達の力を必要としている。電報をくしゃりと握り締めて、大井っちと手を繋いで歩く。「多摩ねぇ、居るんでしょ?」茂みがカサカサと音を立てて「にゃーですにゃ」なんて声がする。提督はこういうヤツなんだ。

2013-11-04 23:44:04
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【108%】「多摩ねぇ、戦況はどうなの?」ぴょんこと茂みから飛び出た多摩ねぇは、猫みたいな伸びをする。「私達の艦隊はサンタクロース諸島海域を越えてアイアンボトムサウンド、鉄底海峡に突入したにゃ」そのまま下から私の三つ編みを狙ってる。「だけど、敵の攻撃が激しくてなかなか……にゃ」

2013-11-04 23:55:51
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【108.1%】「そこで露払いに魚雷攻撃ができる私達ってこと」「にゃ」多摩ねぇってここまでケモケモしかったっけ?「まぁー、意外と頑固なあの提督が一ヶ月の休みを反故にしてまで私達を呼び戻すんだからね。少しは予想してたけど」時間が無い、ってことなんだろう。「行こう、大井っち」

2013-11-05 00:05:43
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【108.3%】鎮守府への帰り。「にゃー」なんか、「にゃーにゃー」私達がお休み貰った時よりも、「にゃーにゃーにゃー」だいぶ……「にゃーにゃーにゃーにゃー」「猫多っ! 何コレ、猫まみれじゃん! どうしちゃったの?」「話せば長くなる……にゃ」「敵は中にも居たわけね」提督だよねきっと。

2013-11-06 00:21:44
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【108.4%】「そりゃ、猫嫌いじゃないけど、それにしてもこの数は多過ぎだよ。ねぇ、大井っち……?」大井っちはねこじゃらしで猫と遊んでた。すぐに猫がワラワラと群がってあっというまに猫が九に大井っちが一。繰り返す、猫が九に大井っち一。猫で大井っちが見えません!

2013-11-06 00:24:25
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【108.5%】猫の海を大井っちと二人でかき分けながら進むとようやく懐かしの鎮守府の入り口が見えてくる。「大井っち、もう少しだよ!」「北上さん……私もうここで沈んでも良い」大井っちは猫にすっかりやられてしまったみたいだった。そりゃ、こんだけモフモフしてりゃ私だって、ヤバい。

2013-11-07 00:54:59
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【108.6%】「やっとついた……」猫の罠を掻い潜り、鎮守府の入り口に大井っちと二人でたどり着く。と、けたたましいサイレン音が鳴り響く。「歓迎の挨拶ってワケじゃなさそうだよね?」大井っちが少しだけ手を強く握る。「深海棲艦接近警報! 深海棲艦接近警報なのです! ……あれ?」

2013-11-07 23:01:42
天然濃縮北上さまBOT @lily_kitakami

【108.7%】「北上さま! 大井さん! お帰りなさいなのです!」猫を抱えて飛び出してきたのは電だった。「ごほー! ごほーなのですー! 北上さまと大井さんが帰ってきたのですよ!」電が再び鎮守府の中へ駆け出す。なんというか、忙しないね。

2013-11-07 23:10:39
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