2012年10月以降の松岡なつき先生のVVSSまとめ
- kimitoxbokuto
- 4906
- 1
- 0
- 0
こちらのVVSSは松岡なつき先生が他媒体で使われる可能性がありますので、ご承知の上お読みください。
松岡なつき / 小説を書いています。主に新刊情報などをお知らせ致します。 リプライはタイミング次第になってしまうのですが、お声をかけて頂けるのは嬉しいです
【VVSS-K】じーって見つめられると、ほんっとに居心地が悪い。つい目を逸らすと、どうしてだって頭を押さえられ、無理矢理顔を覗き込まれる。これはもっと辛い。動悸、息切れ。眩暈。心臓に負担がかかりすぎる。
2012-10-04 19:39:56【VVSS-K】でも、彼が寝ているときは別。ずーっと見てても飽きないんだよな。髪よりもちょっと色の濃い眉毛。頬に影を落とすほど長ーい睫毛……って、あれ、一本抜けてる。そーっと指で払おうとしたら、急に瞼が上がって、微笑をたたえた蒼い瞳が俺を見返す。
2012-10-04 19:41:13【VVSS-K】ま、睫毛が、睫毛が抜けてて、って必死に言い訳をする俺の後頭部に手が伸びて、黙れ、と掠れた声が上がった。何だよ、狸寝入りかよ。騙されたのが悔しくて、近づいてくる顔にまた心臓が破裂しそうになって、俺はぎゅっと目を閉じた。おやすみのキスは一回きりだからな。
2012-10-04 19:41:43【VVSS-G】お願いごとは、と彼が聞く。一体、何の話だと問い返したら、抜けた睫毛に願いごとをして息で吹き飛ばすと、希望が叶うと言う。そいつはいいことを聞いた。俺の願いと言えばたったひとつだ。好きでいてくれ。ずっとそばにいてくれ。
2012-10-04 20:03:13【VVSS-G】ほっそりとした指に息を吹きかけると、彼はくすぐったそうに首をすくめた。それから俺の隣に横たわり、おやすみと言う。なんと彼の方から俺を抱きしめて。凄いな。効果覿面のまじないだ。俺は彼を抱き返して、目を閉じた。
2012-10-04 20:07:01【VVSS-B】よくわらうのがもどってきたら、たてがみのながいのもかえってきた。ながたびでつかれてるみたいだから、おそうならいまだ。
2013-06-27 16:00:19【VVSS-B】かかとにかじりついたら、おおきなまえあしがのびてきて、おれをひょいとつまみあげた。だから、そこはかあさんしかさわっちゃだめなところだっていったろー
2013-06-27 16:02:17【VVSS-B】かおがちかづいてきた。ひっかいてや……ぎゃー、まにあわないよー! やめろー!たべちゃだめー!おれ、まずいってば!くーだってくわないんだよ!
2013-06-27 16:05:21【VVSS-B】あれ……よくわらうのとにたにおいがする。いいにおい。おそとにいきたくなるにおい……だけど、なんかねむくなってきた。ゆだんしちゃだめなのに……たてがみのながいの、くびをかくのじょうず……
2013-06-27 16:09:38【VVSS-N】真新しいシーツの敷かれたベッドに手を置いて、柔らかさを確かめる。彼の背中にはまだ癒えぬ傷があった。それに障ってはいけない。幸い、問題はないようだった。俺は寝台の端に腰を下ろし、溜息をつく。彼は本当に明日、戻ってくるのだろうか。
2013-06-27 22:37:41【VVSS-N】ロバートは保証してくれたし、そのための準備もこうして整えてくれている。けれど、俺は不安を拭えずにいた。たぶん、この目で彼の顔を見るまで、それが消えることはないのだろう。
2013-06-27 22:39:07【VVSS-N】ロバートが見たところ、体調に問題はないようだし、だいぶ体力も戻っているということだった。ニューゲートで再会したときは、今にも息絶えてしまうのではと、内心怖れるほどだったが、もはやその心配はないのだろう。だが、やはり自分で確かめるまでは落ち着かない。
2013-06-27 22:42:06【VVSS-N】俺ですらこうなのだから、隣の部屋にいるあの子も気が気ではないだろう。休むと言って客室に引き取るのは早かったが、おそらく眠ってはいない。息を潜めて、俺の気配が消えるのを待ち、ここにやってくるに違いない。だから、長居をすることはできなかった。
2013-06-27 22:44:40【VVSS-N】胸が痛まぬと言えば嘘になる。だが、二人の再会は俺の望みでもある。それが愛する者の幸福だから。だから、俺は腰を上げ、部屋の入口に向かった。あの子はちゃんと俺の足音を聞いているだろうか。
2013-06-27 22:47:11【VVSS-N】アイ。間違いなく。壁に隔てられていても、その気配は俺に伝わる。心から愛する者の考えは、言葉にされずとも聞こえるものだ。 好意を抱いている者の心も、まあ、ある程度は理解できる。だから、俺も胸のうちで呟くことにした。
2013-06-27 22:49:34【VVSS-N】邪魔はしない。だが、夜が明けるまでまんじりともせずにいるのは身体に触る。疲れた顔で彼の前に出るのも本意ではあるまい。だから、気が済んだら、おやすみ。 明日のために。
2013-06-27 22:52:15