61 二つのアニメの共通点

はにわ @haniwa0705

①今季のアニメで見るのが楽しみなのは「のんのんびより」と「凪のあすから」だ。ともに「けいおん」と「あの花」という映画化で記録的大ヒットしたアニメの脚本家によるものであり、そのストーリーの完成度には期待ができる

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②この二つのアニメには私なりの解釈だが、共通のテーマがある。「限界集落」だ。都会へ若い人が出稼ぎに行くことで段々と人口が少なくなり、その存亡が危ぶまれる集落のことだ。かたや明るくほのぼのと描かれ、かたや問題だらけという両極端な作品ではあるのだが、これは脚本家の色というしかあるまい

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③この時代に限界集落を描くということ。特に深夜アニメは都会の若者をターゲットに作られていると思う。どういった意図があるのか？不思議である。正直なところ田舎に対し都会人は嫌悪感さえ抱くのではないかと思うのだ。やはり若者が暮らす環境は都会である方がいいと思う

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④都会の利点はたくさんあるだろうが、最も大きいものは「人が多い」ことだ。人が多いからこそたくさんの個性と出会える。たくさんの個性とぶつかることで丸くなり、トゲトゲしたものがなくなっていくのだ。そして、傷つけず、傷つけられない個性というものが磨かれていく

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⑤その点田舎は周囲に人がいないから、剥き出しの個性が磨かれないままお互いを認めることで放置される危険性がある。また、プライバシーも筒抜けである。なんせ毎日毎日ほとんど同じ人と出会うわけである。世間が狭い以上、プライバシーの保護はほぼ不可能になってくる

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⑥私は極論ではあるのだが、すべて都会になっていいと思っている。みわな集合住宅になればいいと思っている。なんなら、みんな六本木ヒルズのようなレジデンス付き商業集積になってしまえばいいと思う。労働者のほぼすべてがホワイトワーカーとなるほどオートメーションされればだが

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⑦そんな私だから田舎をテーマにされても「はあ？」という反応になってしまうのが本音ではある。しかし、悲しいかなこの二作品は面白いのである。そして、こんな環境で過ごせたらいいなぁ、なんて思わせてしまうのである。田舎者の葛藤を見ててなんだかほのぼのとしてしまうのである

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⑧まぁ、先述の文章で分かるように私は田舎が嫌いである。田舎者が嫌いである。田舎になんか住みたくない。なんなら今住んでる神戸なんかより東京に住みたいと今でも心の隅で思っているほど大都会に憧れている人間である。それでも心の底の方で田舎暮らしになんらかの憧れを持っているのかもしれない

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⑨私のように考える都会人が案外多いのかもしれない。田舎もんだせーよ！と表面的に、いや本音の本音でそう思っていながらも深層心理レベルに抱く田舎への慕情。そんな乾いた都会人の心を覗き込んだかのような両名脚本家のテーマ選択。いやはや恐るべきという他ないだろう