【ICC国際刑事裁判所】最近の議論Ⅲ~ #イスラエル訴追 とアメリカの反ICC姿勢の行方・その他(順次追加)~ #ICC_QA
- tkatsumi06j
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うむ,やはりコモロ https://t.co/9Q1ALRLWfn はアフリカ連合(AU)の加盟国だった。http://t.co/FXyDgWVjDI AUにおいても国連同様「一国一票」制度は健在だと思うが,それにしてもAUを主導する主要国に比べてコモロは小国すぎる。続く
2013-10-28 08:34:01国際NGO連合CICCによれば,イスラエル訴追を国際刑事裁判所に付託したコモロは2006年加盟。アメリカとの間のBIA二国間免責協定(おそらく行政協定)を2004年に締結している。http://t.co/Sc0NIomFbl このコモロが2013年4月案件をICCに付託した。
2013-10-28 08:38:03続き。旧宗主国にフランスを持つコモロにおいて,フランスは依然強力な影響力を持つと思われる。そのフランスは近年,マリへの軍事介入などにおいてアメリカと緊密な軍事協力関係にある。もしアメリカが対イスラエル訴追に反対するのであれば,フランスもこれに倣って影響力を行使するだろう。
2013-10-28 08:40:46コモロは人口約80万人の小国http://t.co/otRDn8SwNh 国際刑事司法に対する理解が強いかといえばそうではなく,これはうろ覚えなので確かなことはいえないが,ICC加盟に当たってはフランスに本部を置くFIDH国際人権連盟が大きな役割を果たした筈だ。続く
2013-10-28 08:45:04今回の対イスラエル付託にしたって,小国コモロが本気で単独でICCにイスラエルを訴追できると思ってしたことではないだろう。おそらくFIDHなり国連人権団体のバックアップがあった筈だ。さらに,コモロはアラブ連盟のメンバーでもある。そのバックアップも当然あるのだろう。
2013-10-28 08:47:28しかし,アフリカ・仏語圏諸国に絶大な影響力を持つフランスの存在は無視できない。フランスはイラク戦争以来,アメリカと国際武力介入における歩調を揃えることがなかったが,マリ介入で関係は一変した。この「正常化」した関係をフランスは保ちたいはずだ。そこでアメリカの意向に焦点が集まる。
2013-10-28 08:51:15今回の対イスラエル訴追を総括すると,イスラエル側にはデフォルトでアメリカがおり,そこにフランスも与するかどうかで力関係がだいぶ変わってくる。一方コモロは,AU加盟国であると同時にアラブ連盟の加盟国でもある。さらにバックには欧米の人権団体が付いている可能性がある。続く
2013-10-28 08:53:37結び。この構図がどう変わるかは,アメリカやフランスがこの件をどう考えるかによって変わってくる。イスラエルは単独で様々な影響力を行使し,アメリカやフランス,AUに働きかけ,訴追(捜査開始)実現を阻止しようとするだろう。当然,シリア情勢も絡むだろう。さて,この動勢どうなるか。
2013-10-28 08:56:24メモ:背景情報と基本資料
コモロのバックはトルコだった。益々複雑だ。「検察官によると、コモロ政府を代表してトルコの弁護士グループが14日、検察官と会い、コモロ政府の捜査要請の付託を行った。」|トルコ・イスラエル 「ガザ支援船拿捕事件」で交渉、難航の可能性も http://t.co/ychdTNym0O
2013-10-28 09:33:33(参考)イスラエル訴追に関するコモロ政府によるOTP国際刑事裁判所検察局への付託書のコピー|出所:CICC国際NGO連合http://t.co/aDTAY8WGWK |イスタンブールのELMADAG法律事務所経由だということがわかる。これはやはりトルコ政府のの意向か?
2013-10-28 11:20:37(参考)そのELMADAG法律事務所のウェブサイト:http://t.co/gFcZB44KLB 1995年にイスタンブールに設立。従業員150名を擁する国際法務コンサルティング事務所のよう。このウェブサイトの非堅牢なつくりならモサド辺りに簡単にハック・改ざんされそうだ。
2013-10-28 11:27:00(参考)イスラエル訴追のコモロ政府付託書に署名したELMADAG法律事務所の2人の共同創設者。http://t.co/1cQVTgkAqy 大丈夫かね。この人たち。トルコの治安当局が守ってくれるのかな。トルコ政府が本気で守らないと,簡単に提訴取り下げになりそうな予感。
2013-10-28 11:32:08メモ:国際関係学的考察
イスラエル訴追の件,トルコ政府が絡んでいるのなら見えてくるものがある。イスラエルは事件後,【アメリカのとりなし】によってトルコに即謝罪している。その後,両国は補償問題をめぐり交渉を始めたが,トルコがパレスチナの件で譲らず交渉は難航していたという。そこから,見えてくるもの。
2013-10-28 12:05:12イスラエル相手の訴訟で,トルコの法律事務所が偶然出てくる訳がない。遠くアフリカのアラブの島国,コモロがトルコとどんな関係にあるのか。トルコは,自らの存在を隠しつつちらつかせ,ICC訴追を交渉への圧力としようとしているのではないか。そう考えると辻褄が合う。
2013-10-28 12:10:02実はトルコ自体は,国家としてはICCを支持していない。長年,人道実績を理由にICCへの加盟をEU加入の条件として課されきたトルコは,むしろICCを欧州覇権の道具として警戒しいている。つまり表立ってICCを支持したり,協力することは立場上できない。そこで法律事務所の登場となる。
2013-10-28 12:14:58トルコとしては,イスラエルが訴追できるか否かは実は副次的なもので,訴追の(国際)圧力によってイスラエルを窮地に立たせ,ICC協力姿勢を強めるアメリカと反ICC姿勢を貫くイスラエルの間にくさびを打ち,パレスチナ情勢に関する交渉を優位に運ぶことににの真意があるのではないか。
2013-10-28 12:19:13つまり,これはICCに関わりのある者が決して言ってはならないことだが,トルコはICCをイスラエルとのパワーゲームの道具として利用しているのではないだろうか。訴追の成否はとくに問題ではなく,その圧力が交渉にもたらす利益が最大の目的であると。穿った見方だろうか。
2013-10-28 12:22:52だとすればこの案件,ICCもコモロもとんだピエロの役回りをさせられることになる。ただICCのメリットは,「アフリカいじめ」といわれるアフリカへの案件の一極集中化を避け,むしろアフリカの国を守る姿勢を見せられること。コモロは守られるというメリットがある。全関係者の利害が一致する。
2013-10-28 12:26:02唯一,この問題で何もメリットがないのはイスラエル側だ。ということは,イスラエルとしてはあらゆる手段によって訴追が実現しない方向へと導こうするだろう。すると,考えられるのは,やはりAUへの干渉。反ICC感情を焚きつけ,そのスポンサーとなることでコモロに付託を取り下げさせる。
2013-10-28 12:28:59あとは,やはり鍵となるのはアメリカの役回りだ。国連安保理においても常にイスラエルを庇護する側にいたアメリカが,本件でICCに協力できないよう仕向けるか。AUへの干渉を支援するかどうか。また表立ってイスラエルを擁護するかどうか。一つの大きな試金石となる案件であることは間違いない。
2013-10-28 12:31:24コメント:国際法上(ローマ規程)上の考察
イスラエル訴追の件,英語ブログを当たっていたら興味深い情報に当たった。コモロ船籍の民間船ママラが実は派遣される8日前までトルコ船籍だったというのだ。しかも事件後,船籍はトルコに戻っているという。コモロは利用されただけのようだ。http://t.co/Fq5ZwrDLcg
2013-10-28 21:52:46このブログは明らかにイスラエル寄りの人物のブログのようだが,だが船籍変更はこの通り,事実のようである。勿論,この程度のWeb情報はモサドがどうにでも操作できるのだが,登録を確認すれば済む話である。しかし,実はこれは問題ではない。http://t.co/PQcnSdGBJg
2013-10-28 21:58:37