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大罪大戦WoS:第二戦闘フェイズ【第二の扉】

【第二の扉】 紅の怠惰【@hakuzia_sin 】 黒の怠惰【 @sin_meiji 】 及び傲慢【 @sin_Shino続きを読む
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黒の怠惰 オクネーリア @sin_meiji

「ピュペレーパニア、なぜこちらを選んだ?」 鋭い爪が石の階段を上る音が響く中、傲慢の少女へと問いかける。 憤怒の方へ行くのかと、なんとなく思っていた。 それに、完全なる戦いでないものを見せるのは少し躊躇がいる。 そんなことは一切にじませない声、顔は扉をまっすぐ見据えたまま。→

2013-10-24 23:02:10
黒の怠惰 オクネーリア @sin_meiji

扉をくぐり抜けたあとも、傲慢の方へは顔を向けないまま。 唯一耳が反応したのは暴食の声を聞いたような気がしたとき、ぴくりと動かして見送るような言葉に少しだけ表情を緩めた。 愛しい子がもうこの名を呼ぶことは無いだろう、それでもわたしは黒の怠惰なのだから勝たねばならない。

2013-10-24 23:09:23
黒の怠惰 オクネーリア @sin_meiji

「紅を潰したら、また何か作ろうか」 その声は隣の傲慢へ。彼女の身体は食べるものを必要としている、憤怒も然り。 先の城では休息を優先させてしまったから、残したものたちへ何も出来ていない。 「おまえの進軍、わたしにかけたら少しは素早く動けるのかもな」 軽く、笑いながら。

2013-10-24 23:11:59
黒の罪の傲慢 ヒュペレーパニア @sin_Shino

傲慢は手の杭を握り直して答えた。 「託されましたから」 託されたということは、こちらは任せろ、と言うことなのだろう。それを無視してついて行って、憤怒を怒らせたくはない。 「……あなたに私の『進軍』は必要ないですよ。あなたには『帰結』があれば充分ですって」笑って、怠惰の後に続く。

2013-10-24 23:49:32
黒の罪の傲慢 ヒュペレーパニア @sin_Shino

「ええ……ええ!?」 怠惰の口から料理なんて言葉が出てこようとは。 良い変化なのか。いや怠惰がそれで良いのか。いや、これ自分が結構望んでたことであるのだが。 色々思うことはあるが、 「ええ、帰ったら教えましょう。……食材の切り方から」 扉から漏れる光は、やがて緑色に変わる。

2013-10-25 00:01:55
【慈愛】贖罪 @hakuzia_umi

――押し開けた扉が音も立てずに閉じる。開けた其処は、深い緑。水の音を遠くに聞く森の中。 大きな樹が陽を遮る豊かな其処へ足を一歩。浅く息を吐き黄色の目を細める。 ……森は好きじゃないな。でも、懐かしい。 ふうと息を零し、土を捻るように踏みつける。此処に、敵が、『黒』がいる。

2013-10-24 23:30:55
【慈愛】贖罪 @hakuzia_umi

ああ、面倒だ。面倒で、嫌だ。 眠れない不満と不安、明瞭な意識に苛立ちを覚えながら、樹の幹に背を預けて、ゆっくりと息を吐いて、黒を待つ。

2013-10-24 23:30:59
黒の怠惰 オクネーリア @sin_meiji

扉を抜けた先、待ち構えるのは深い緑の塊。土の匂い、どこかで川も流れているだろう、空気も動く格好の昼寝スポットだ。 しかも天気が良い、傲慢ならともかく姿を隠すのには十分良い環境。 しばらく休めば回復も難しくない、紅の気配を探りつつ森の中へと足を進める。

2013-10-24 23:36:39
黒の怠惰 オクネーリア @sin_meiji

「ヒュペレー、わたしは回復したいからしばらく身を隠す」 一人で十分だろうと暗に込めて別の道を選ぶ。 どこか丈夫そうな木に登ればゆっくり眠れそうだ。 そう思うのはなにも自分《怠惰》だけでは、なかったようだと気づくのはもう少し先。→

2013-10-24 23:43:24
黒の怠惰 オクネーリア @sin_meiji

見上げた顔に頃合の良さそうな大木、それを目指して木々の間を抜ける。 ――紅の気配。 選択を誤ったが戻るのも面倒。先の傲慢ほど好戦的な色でないのもあって、そのまま足は進めることにした。 「その木の上で休みたいのだが、構わないだろうか」

2013-10-24 23:44:53
【慈愛】贖罪 @hakuzia_umi

落ち葉を絡める白の髪先を軽く蹴って、ゆらりと揺らす。 森の中、僅かな音に顔を上げる。木々の間を縫うように現れたのは石の彫刻。しかし柔らかく動くその体躯に首を傾ける。ああ、この森にいるのだ。黒なのだろう。 僕を見て、歩みを止めないそれ。 「……うん、どうぞ」 柔らかく笑んで、頷いた

2013-10-24 23:55:17
黒の怠惰 オクネーリア @sin_meiji

「そうか」 微笑みが浮かぶ顔、じ、と片目で眺めるが直感が告げる。 これは、怠惰だ。 「来る、か?」 木の下まで歩みを進め、前足を幹にかけてから一応問いかける。

2013-10-25 00:00:28
【慈愛】贖罪 @hakuzia_umi

ゆっくりと目で追う彫刻の言葉に、一瞬首を傾げ、 「……君は、僕と戦わなくてもいいの?」 問いかけ、目を細める。 彫刻に触れてみるのは楽しそうだ。けれど、奪ってこいと言われている。眠れない頭が揺れる。『夢』を見たい。面倒くさい。二つの意識が言葉を待つ。

2013-10-25 00:10:15
黒の怠惰 オクネーリア @sin_meiji

「戦わないとは言っていない、その前に寝たいだけで」 ゆらり、長い尾は揺れる。 壊れた翼を羽ばたいて幹に爪を引っ掛けて木を登る、問題なく上がれそうだ。 「ひとつ、お前の潰した黒の座は?」 木の上から、声だけが落ちる。

2013-10-25 00:15:34
【慈愛】贖罪 @hakuzia_umi

彫刻が樹に登るなんて屋敷では見たことがなくて、その動きをただ見ている。揺れる尾と翼。なんだか面白い絵面。誰かに見せてあげたくなるくらいのものだ。 「……潰した、座?」 少し考える。どんなのだったっけ。思い出すのは面倒で、ぼやーっと考える。浮かんだのは黒い色。

2013-10-25 00:23:43
【慈愛】贖罪 @hakuzia_umi

「黒かった」 質問には答えきれていないけれど、僕の中には、それしか浮かんでこなかった。いや、浮かぶことはなかった。黒。記憶の中に残る『あの人』と同じ黒を持っていた。 ああよかった、色はちゃんと記憶に止めていた。そんな安心に少し笑う。

2013-10-25 00:24:46
黒の怠惰 オクネーリア @sin_meiji

「黒かった……」 そりゃ、黒の大罪なのだからと木の幹に身を預けて微睡もうとして。 嫉妬は、黒くない。強欲も黒くない。帰らない四人のうち黒いとするなら、色欲か暴食のみだと思いつく。 「どこか、かじられたか?」 湧き上がりそうになる怒りを抑えて、問いをもう一つ。

2013-10-25 00:27:30
【慈愛】贖罪 @hakuzia_umi

――齧る。かじる。 ゆっくりと思い起こす。自分の無くした腕の方を見て、首を傾ける。あの黒を齧ると表現するのなら、そうなのだろうか。齧られれば痛いだろうに。でも、食べられてはいる。 「うん、多分、齧られたんじゃないかな」 残った片眼は柔和に歪む。

2013-10-25 00:34:59
黒の怠惰 オクネーリア @sin_meiji

「多分?」 暴食の相手だったと判断して良いだろう、色欲ならばこういった戦い方はおそらくしない。 この扉を選んで正解だったようだ。 左右の前足を重ねて頭を乗せながら、ふすんと軽く息を吐き出す。 「この扉、黒は一人ではない」 「まっすぐに、貫かれてお前は死ぬだろう」

2013-10-25 00:40:11
【慈愛】贖罪 @hakuzia_umi

「まっすぐ? ふふ、鉄砲玉みたいだね」 もう一人、居るのだろうと取れる言葉に、頬を緩める。一人じゃない。そう聞けただけでもいいだろう。見上げる先の彫刻に、 「君は、どの座を倒したの?」 と言葉を返した。言葉は動かなくても伝わって触れるものだから、損はしない。

2013-10-25 00:51:08
黒の怠惰 オクネーリア @sin_meiji

「鉄砲玉、そんな軽いものでは無いがな」 ひたむきに真っ直ぐで、輝く傲慢。 今どこを迷っているのかは知らないが、その内ここに紅がいる事にも気づくだろう。 「傲慢と名乗る男を」 あの戦いは『楽しかった』、あんなに熱く殴りあったのは初めてだ。

2013-10-25 00:56:17
黒の罪の傲慢 ヒュペレーパニア @sin_Shino

「あ、あのぉー!? 怠惰ぁー? どこ行ったんですかぁー? あれー?」 ……もしかして私、いきなり迷子ですか?

2013-10-25 00:59:37
【慈愛】贖罪 @hakuzia_umi

「そっか、じゃあ、気を付けないとね」 きっと、鉄砲玉というよりは大砲なのだろう。つま先で髪先を蹴りながら、傲慢という言葉に吐息を漏らす。 またみんなでお茶を飲みたい。『夢』のことを考える。甘党だったらしいから砂糖をたくさん用意て。 「……ドアノブ……」 聞けないままだった。

2013-10-25 01:08:31
【慈愛】贖罪 @hakuzia_umi

寂しさに眉が下がる。それと同時に言いようのない感情。それをなんと言えばいいのかは解らない。けれど、いいものではないと感じた。その感情を抱かせるのは、この彫刻が『黒(敵)』だからだろう。 「面倒だ……」 ぼやく。

2013-10-25 01:08:57
黒の怠惰 オクネーリア @sin_meiji

うとうとと眠り始める頃に聞こえた声には返事はなく。 ただもう少しすれば翼の修復ができるくらいになるだろう。 そうしたらこの怠惰を潰して帰る。それだけだ。 マルギアが名を呼ぶときの声を思い出して、彼女から奪った左目が少し疼いた。

2013-10-25 01:16:40
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