ぴく脱色２SS

瑜伽 @EvilPrayer939

「文字は一つの暗号よ？」藤原雷「そうだ、そして、それを声に乗せて相手を惑わすのが、俺だ」 http://t.co/cARfyZrB76

瑜伽 @EvilPrayer939

遠くなる破面の背中。血と、汗と、何だか分からない体液に塗れた自分と、涼しげで白と黒のコントラストの中の翠。翠。嗚呼、自分の翠はこれ程に汚れていたのか？護りたいモノを護れる力は自分には無いのか？己に問う。そして誓う、あれを斬る、と。 @GHQkitakubu:斬りたい背中

瑜伽 @EvilPrayer939

死神って何ー？幼い六つの瞳がこちらを見る。「魂の調節者さねィ」鬱陶しい訳ではないが、面倒くさいという声音になってしまう。同じ翠の髪の息子が、二人の娘の袖を引く。言葉は吐き出した紫煙に消えた。 @fantasyodaibot:魂を狩るしか能がない僕に、(君は何を求めているの？)

瑜伽 @EvilPrayer939

「隊長！息子さんが…！」雷は現世。嫌な予感。「破面と交戦、負傷した模様…わっ」報告に来た男の胸倉を掴む。「貴様の報告は何故遅れた!?答えろ!!!」霊圧に当てられ泡を吹く男。ﾁｯと舌打ち、四番隊へ駆ける。手に持っていた書類は雪の様に落ちた。 @Sousaku_Odai:書類を散蒔く

瑜伽 @EvilPrayer939

誕生日には必ず贈り物を貰う。母からの鬼道の専門書。姉からの新しい羽織。姉へは着物。妹からの凝ったデザインの猫の根付。どれも嬉しくて、どれも大事で。優しい気持ちで桜を見上げる。嗚呼俺は春が好きだ。他の季節は春が恋しい。春よ来い、 @nodokiri: 春よ恋 その風に初風を乗せて。

瑜伽 @EvilPrayer939

怪我人を見下ろす。早く治せ！四番隊でもないのに、命令される。ボウ、と掌から翠の光。見る見る怪我人は治っていく。刀傷。破面、か。自己のある彼らと死神は同じではないのか。燻る思いは心の奥へ沈めた。 @yoiyami_inori:僕らは決して交わらない

瑜伽 @EvilPrayer939

貴方について行こう、そう思ったのは確か貴方の黒棺を見た時。 @yoiyami_inori:影の黒い結晶 が、青空の元に薄気味悪く、映えた。美しい、そう思った。あんな鬼道を使いたい、憧れた。そして手に入れた貴方の三歩後ろの地位を俺は何より誇っている。 大鬼道長の璃一さんと！

瑜伽 @EvilPrayer939

へらり、と笑う目の前の男。良い紅茶、なんて都合の良い冗談。分かってる、分かってるけど素直になんて、ならない。 @asama_sousaku: 可愛いお姫様なんて冗談じゃない それにこの男は読めない。読めない深みが怖い、でも、知りたいんだ。 勝手に拝借クリソコラさん→スィヤハ

瑜伽 @EvilPrayer939

目の前の女性はいつもぶすくれている。ロクに笑顔なんて見た事が無い。ほんの数回、紅茶を片手に笑う所を見た位。その笑顔が恋愛感情抜きで素敵だと思った。 @asama_sousaku: かっこいい王子なんて幻想だろ？ 僕は唯の絵描き、身の丈なんかは分かってるから。もう一度笑顔を下さい。

瑜伽 @EvilPrayer939

ほォ？と声を上げる。ゆるゆると浮かぶ試験管の中身を吟味する。「良ィじゃねェか」梢は笑う。つくづく、俺らの性(さが)には呆れるが、 @fantasyodaibot:試験管に恋する貴方は、(私には手が届かなそうね) そう思って声をかけるのも躊躇われる。美しくて、強いその姿に。

瑜伽 @EvilPrayer939

鬼道衆が来た。しかも、上が二人……！璃一さんと俺は自然に空いた道を通り、虚と対峙する。 @asama_sousaku:この言葉が真実だと誰も証明出来やしない ぼそりと俺が呟いて、無造作に炎を揺らめさせると、璃一さんは水を出す。水と火が踊る。それが、鬼道衆。俺達の、鬼道衆。

瑜伽 @EvilPrayer939

十刃の、確か二番の子が目の前にいる。絵を描いてるんでしょー？とキャンバスを覗き込む。「変な色ー」濃紺と青と黒のキャンバスは、確かに妙だ。別の筆を手に取った僕は、銀で魚を描く。 @asama_sousaku:濃紺色瞬く夜空に泳ぎ出した その魚を彼は楽しそうに見ていた。 エルシス君と

瑜伽 @EvilPrayer939

"@GHQkitakubu: 家族になろうよ" 「テメェは一人か」道端に蹲る少女に声をかける。「……ハハッ、こんなナリじゃ怖ェよなァ？」返り血で翠と赤のコントラストが美しく映える。ビクッと震えた事を認めるとやはりな、と納得する。虚の出現から此処に来るまでの時間、何があったか、続く

瑜伽 @EvilPrayer939

@EvilPrayer939 それさえわからぬほど歳は食っちゃいない。「オチビ」少女に声をかける。「話す事は苦かィ？」きょとんとした少女に笑う。「テメェが怖ェモン見ねェよォにしてやっから」そして、困った顔でもしてると自覚して言った。「息子の話相手、なってくれねェかィ？」

瑜伽 @EvilPrayer939

夜更けて、十番隊隊舎。音のない、修練場。1人竹刀を握る男に、声をかけた。「書類はテメェに出しゃ良ィのかィ？」鬼蓮に問う。「藤原隊長！？」隊長直々とか等ぼやく彼に笑う。「こォして脚を伸ばして知る事もある」テメェの鍛錬の姿のように。 @yoiyami_inori:音の無いベランダにて

瑜伽 @EvilPrayer939

「鬼影…否、藤原就任おめでとう」つい先日俺が言った言葉をそのまま贈る零の頂点。「…どォも」ヒョイと頭を下げると妙な顔をされ立ち去る。未だアイツン事ァ許せねェだろィ？ @nodokiri:世界に剣を立てて抗おう そォ、目が語ってるがねェ。テメェも同じ高みに登ったんだろィ？呟いた。

瑜伽 @EvilPrayer939

修行を……！鬼道に特化している筈の男は刀を握る。脳裏に浮かぶ白い背中。力の差等歴然。血を吐く思いで門を叩く。 @GHQkitakubu:刀と修羅、刃と羅刹 似て非なるモノを掴みとろうと、小さな泣き虫の龍はもがいた。

瑜伽 @EvilPrayer939

義骸を見つめる。確かこれは雷の友人。やけに多い傷。巫山戯んな、材料費バカになんねェんだ、という怒り。だが、これのお陰で助かったのか、そう考えるとその怒りは @fantasyodaibot: 静かに冷えて、沈んでいく。 乾いた笑い。甘くなったものだという自嘲を今夜も水銀燈が照らした

瑜伽 @EvilPrayer939

/@fantasyodaibot: 「僕が見送れるのは、ここまでだ」(彼は鳥居の前で手を振った) 現世へ任務に行く。左遷と同じだ。ぶすくれた俺に、友人は言う。のしあがれよ、と。はぁ？と問う。意味がわからない。「誰もいないところで鬼道使えばいいじゃないですかい？」続く

瑜伽 @EvilPrayer939

@EvilPrayer939 「違わねーけどよ、一応十一番隊！」ふふん、と得意気に鼻を鳴らされる。「ロクに刀をふりまわせねぇ奴がよく言えますねぇ」その通りだと、黙る。早朝。寒さは身に染みる。暖かい、薩摩とやらに行くらしいが、どうなる事やら。「そうだ、彼女！」杞杜良の事か？続く

瑜伽 @EvilPrayer939

@EvilPrayer939 「お別れ言わなくていいんですかい？」又こうやって人をからかう、と呆れる。シスコンなのは重々承知だ。「いーんだよ、別に。二度と会えねー訳じゃねぇし」へぇ？と相槌を打たれる。コイツ、聞き上手だよなと頭の片隅で考える。「てか、どこまでついてくンだよ」続く

瑜伽 @EvilPrayer939

@EvilPrayer939 「可哀想だからセンカイモンまで行ってやりましょう」にひ、と笑う。ありがとーごぜーます、と奴の口を真似て、二人で笑う。朝の空気は声をよく響かせる。 「僕が見送れるのはここまでだ」門の前で言われる。その門をどこか懐かしいと、こいつは言ってたっけ。続く

瑜伽 @EvilPrayer939

@EvilPrayer939 「帰ってきたらぜってーお前をぎゃふんと言わせてやる！」「望むところでさぁ、あーくん？」怒る俺を尻目に、ひらり、手をふられた。見送りは本当に奴1人だったらしい。そして、暗闇へ、足を踏み出す。 行きはよいよい、帰りは怖い。 俺の右目は此処に帰らなかった。

瑜伽 @EvilPrayer939

四番隊を医者と言うなら、十二番隊は薬師、だろうか。掴み処のない野郎を前に煙草を吸う。「禁煙です」「そォかィ」だが、吸い続ける。「こちらの患者の薬は」「臨床中、出来たら運ばせる」味気もクソもねェ。仕事が違うから仕方が無いのだ。 @yoiyami_inori:僕らは決して交わらない

瑜伽 @EvilPrayer939

「わっぜもじょかぬこ！」現世へ来て２週間。何事もなく過ごす。薩摩弁も身についてきた今日この頃。丸々としたぬこを見つける。わっぜもじょか。なでなでとしていると、虚の知らせ。「はよ逃げや」飛び出す。そのぬこが虚と知る術はない @yoiyami_inori:アフタヌーンティーの昼下がり