20131107 #NHK クローズアップ現代「動き出した水銀規制〜水俣の教訓をどう生かす〜」

ほんのこ @shbttsy74

#NHK クロ現「動き出した水銀規制〜水俣の教訓をどう生かす〜」10月、熊本で「水俣条約」が採択された。水俣病発生から半世紀、今も世界で環境汚染や健康リスクを引き起こす水銀。世界有数の水銀輸出国である日本。条約発効で輸出は規制され、国内で管理・処分しなくてはならない。

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#NHK クロ現。ブラジル北部、パラー州。水銀による環境汚染が深刻。アマゾン川流域には、小規模な金の採掘業者が。金を取り出すのに水銀を使う。板に水銀を塗り土砂を流すと、金との化合物ができる。これを熱すると水銀が気化。使われた水銀は川に垂れ流し。有機水銀に変化する。

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#NHK クロ現。有機水銀はプランクトンから魚へ濃縮、それを食べた人体に蓄積される。住民の毎日の食事には魚が欠かせない。2012年、ブラジル政府が健康調査。274人の血液中の水銀濃度、最も高い人は232.87ppb。WHO基準を上回る。住民の3人に1人、医師診察が必要。

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#NHK クロ現。長野県岐阜市、乗鞍岳。滋賀県立大学の永淵教授、大気中に含まれる汚染物質の観測を6年前から続けている。大気中の水銀濃度が突然上昇する現象があるという。一晩で濃度が5倍になった日も。原因は中国と考えられる。石炭火力発電所から石炭に含まれる水銀が排出される。

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#NHK クロ現。大気中に含まれる水銀濃度の分布図。地球を広く覆っている。一度排出された水銀は消えない。水俣条約では、小規模金採掘は禁止せず、「可能なら水銀の使用・排出を減らす」。健康被害については、「おそれのある住民の健康調査を奨励」。

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#NHK クロ現。北海道の水銀リサイクル工場。全国の自治体から運ばれる古い乾電池や蛍光灯などから水銀を取り出す。使い道がなくなった水銀は大半が海外へ輸出。輸出先はインド、ブラジル、東南アジアなど。この会社では、金採掘など環境汚染のおそれのある相手には輸出しない。

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#NHK クロ現。水俣条約によって、今後水銀の輸出は規制される。現在、多くの自治体・事業者は水銀をリサイクル工場に運び費用を払い処分。工場は水銀を海外に輸出し利益を得て、処理費用を安く抑えてきたが、利益が得られなくなり、国内で管理処分すると、費用が増え事業者の負担増が予想。

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#NHK クロ現。不法投棄の問題。3年前、都内で5つの焼却施設が停止。基準を超える水銀が放出されたため。費用を払って処分すべきなのに、何者かが一般ゴミに混ぜていたと考えられる。その後も停止が相次ぐ。処理費用が高騰すればさらに増えるのではないか。

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#NHK クロ現。水俣条約では、水銀を環境に適正な方法で管理することとしている。アメリカ・ネバダ州。軍の倉庫。水銀を頑丈な容器に入れ、国内で5000トン以上を保管。ドイツ、地下深くの施設に運びこむ。深さ800mの坑道に入れ、人が住む範囲から隔離。

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#NHK クロ現。日本では、水銀を処分する場所を確保するのは容易ではない。そこで、水銀を安全な物質に作り変え処分しやすくする研究が進んでいる。京都大学。硫化水銀。毒性が極めて低い。国は、この安定化した水銀を処分する方法を検討。今週、環境省がゴミ処理施設を見学。

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#NHK クロ現。環境省、流れ出る排水に水銀が含まれていないかをチェックできる「管理型」の処理施設を考えている。3年後には、廃棄物としてきちんと処理できる体制を確保したい意向。

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#NHK クロ現。ゲスト、早稲田大学教授・大塚直氏「日本は水銀に関して回収リサイクルをしてきた。欧米は国内法で水銀の輸出は禁止されているが、日本はリサイクルしたものを輸出。今後は（最低限で）輸出された国で水銀が適正に使われるよう管理する、その能力の開発をする必要がある」

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#NHK クロ現。大塚氏「今まで国内で成り立ってきたシステムが、若干壊れたり弱まったりする可能性はあるが、世界的な環境問題に真剣に取り組む姿勢を見せる、という意味で条約の締結をしていくことになるだろう。国内に新しい問題を抱えるかもしれないが、締結に努力してきたと」

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#NHK クロ現。大塚氏「不法投棄のおそれがないわけではないが、現在回収されている水銀の8割は、製鉄業社からのもの。今後とも若干費用が上がっても、負担はしてもらえるだろう。残り2割は年間10トン程度、これについてはちゃんと注目を。不要となった水銀を厳しく取り扱うよう」

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#NHK クロ現。大塚氏「回収のためのボックスを設置するなどの取り組みを、メーカーも自治体も取り組んでほしい。条約はできたが、詳細なルールはこれから。そこに日本は積極的に関わり、神経疾患等が起きないようリーダーシップを。もうひとつ、脱水銀の技術を提供していくことが必要」